転職して気付いたこと
情報化社会と言われるこの世の中で、ずっと厨房にこもっていたわたしがまちづくりという仕事と出会って気付いたことをお話します。
私は、もともと老人ホームで栄養士をしており、その後転職し、今は「まちづくり」の仕事をしています。
(※栄養士のときは、約50床規模の老人ホームで1日3食の食事提供をしていました)
転職してから最近ふと思ったことがあります。
それは、栄養士として厨房にいた時、常に肌で感じていた"緊迫感"みたいなものが、今の自分には無い。ということです。
それはなぜか?と考えていました。
そこで、前職と今の仕事と何が違うのか少し掘り下げてみました。
すると、厨房にいた時は、必要な材料や情報が常に"実物"として目の前にあったということに気が付きました。
この根本的なちがいを、これまで考えたこともなく、今さら!という感じで気付いたわけですが、自分にとっては大きな発見でした。(笑)
厨房ではいつも3~4人くらいで作業をしていたので、
今どこまで作業が進んでいて、誰が何をしているのか、顔を上げて周りを見渡せばすぐに分かります。
そのうち、顔を上げなくても音や人の気配で察知するようになります。(笑)
一方で、いまの仕事は"実物のないもの"を"見えない相手"と連携してつくりあげていかなければいけません。
実物がないとなると、どこまで進んでいるのか、今誰が何をしているのかというのもすべて目に見えない「情報」としてしか得られないわけです。
あのとき厨房で感じていた"その空間に居るだけで必要な情報が刷り込まれる"という現象は、起こりません。
そうなると、その場の温度感やスピード感というのもまた伝わりづらいです。
なるほど・・・!と、なりました。
わたしは、そこにいるだけで自然と"緊迫感"を感じられる空間に居たのだとと思いました。
(こんなことでも自分なりに解明できたのが嬉しかったんです、、)
では、このギャップを克服するために自分ができることとは何か、、
私は、「情報収集力」と「想像力」を習得することだと思いました。
見えないけれど、その空間を自然とイメージできるようにする。
そのためには、なるべく多くの情報を集めて視野を広げること、そして過去の情報や経験を通して完成までの過程を想像できるようになること。
そうして、今まで感じられなかった感覚や、見えなかったものが少しずつ自分のなかで膨らんでいくのではないかと思います。
「見えないもの」についてどこまで想像できるかというのは、人間らしくて面白いですね。
日々、精進します!
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