オレにとっては極めて浪漫なんだが、周りは難しいって言うハナシ
あれは確かコロナ直前の12/30。
その日は朝まで仕事だったけど、夜は幼馴染との飲み会を控えてて、寝不足ながらテンションは高めだった。
「ピンポ~ン」
とチャイムがなり、クロネコヤマトさん登場。
この届いた荷物が、サプライズかつとんでもなく嬉しい出来事で、このハナシの全ての始まりだった。
飲み会も楽しみだったのに加え、このサプライズ。
一気にテンションは最高潮にまで上り詰め、居ても立っても居られなくなったオレは、待ち合わせには2時間以上あったけど、独り0次会でもしちゃおうか、と街に出た。
駅を降り、さーて、どこで飲もっかな、と思った時に目に飛び込んできたのは、献血ルーム。
「良い事はお裾分けするのがいいんじゃねぇか?」
と言葉が降ってきた気がして、迷わず入店。
何十年かぶりの献血で、手続きに多少時間が掛かっている時に、ふと目についた「骨髄バンク登録」のパンフレット。
さっきの言葉がまたアタマを駆け抜けて、
「これも一緒に登録できるならお願いしたいんですけどー」
と口走っていた。
あ、ちなみにですね、オサケを飲む前に血を抜くのはよくありませんので、皆さんはしないようにね。
それから数年が過ぎ、突然のドナー適合のお知らせ。
え?マジかよ?!
と、驚きと喜びが混ざりあい、それまで詳しく知らなかった骨髄移植についてちょびっとお勉強。
移植に必要な「造血幹細胞」は、人の骨の中で1番デカい骨盤から採取する方法と、薬剤の投与により血液中から採取する方法のふたつ。
オレ的に採取する方法はどちらでも良く、
不謹慎かもしれないが、
やってみたくて仕方がない!
というのが正直な気持ちなのだ。
だってですよ、造血幹細胞は難しい技術や知識は必要とせずに、ボクの身体が日常的に作ってくれているモノであることは間違いなく、こんなのでよかったら死なない程度にいくらでも使ってくれい、と心から思うわけです。
職場の人には、
「怖くないの?痛いんでしょ?」
「ワタシはちょっと怖くて無理そう…」
とは言われたけれど、採取してくれるのはお医者さんであり、仮に高々数日「痛いなぁ」と思うとしても、自分の造血幹細胞が見ず知らずの方の中で活躍して、その方が病から解放されるのであれば、オレのたった数日なんてなんでもないちっぽけな出来事。
だってですよ!
オレの造血幹細胞が、受け取った人のなかでがんばってくれて、その方の造血幹細胞に代わって活躍するんですよ!
それにも加え、その方はどこの地方に住んでるか位しかわからずに、まぁまず会う事はないんですよ!
(決まりとして本名や特定できそうな発信をするのはご法度)
自分の造血幹細胞を持った人が世界の何処かにいるけれど、会う事はまず無いなんて、浪漫を感じずにはいられないじゃないですか!!!
色々と考わえちゃうわけですよ。
性格がオレに似たりするんだろうか、とか、
釣りが好きになったりすんじゃねぇ?
とか。
まぁ、オレがこんな発信をするって事は第2候補者止まりだったので書けるんですが、自分でもよくわからんのだけど、なぜだかとっても、いつかはドナーになりたい!と思うワケです。
現在、造血幹細胞移植を望んでる方とドナーのマッチング率は医学の進歩で以前に比べ高くなっているそうですが、マッチしても実際移植を受けられる方はそう多くないそうです。
それは、ドナー側の仕事の都合なんかで受けられないことも少ないくないとか。
オレのように採取に対して好奇心しかない人は少ないだろうし、こんな文章では、オレも登録しよう!と思う方は居ないと思います。
ただ、ひとつ言える事は、自分は対した努力もせずに、たった数日の時間を医療機関の方に「お任せ」して使うだけで、その方やその周りの方に大きな未来が開かれる事は間違いないのです。
それは、ひょっとすると現状のこの世界で「自分にしか出来ないこと」かもしれない。
いいですか、自分はたった数日使うだけで果てしない可能性が見えない所で拡がるんですよ!
見えないってところが浪漫じゃないてすか!!
見えたらダメなんですよ!
見えないからいいんですよ!!
ほら、ちょっと気にならない?
今握ってるそのスマホで、
「ドナー登録」
ってググってみてくれよな。
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