見出し画像

【NZ高校留学記】僕と父ちゃんの秘密の特訓(笑)

秘密の特訓

さてさて、母親の教えを守り日本語で日記を書いていたことは以前、記事にしましたが、留学生活中で僕がルーティーンとして続けていたことがもう一つありました。

それは、英語で日記を書いていたことです。
日本語の他に英語でも日記を書いて、それをホストファーザーに見せて毎日添削してもらっていました。
完全に僕の英語力を向上させるためにやっていました。

前回書いたように日本語ですら日記なんて書いたこともなかったのに、英語ではなんてなおさら無理な気がしますよね。
でも、やるしかない!という想いで毎日頑張りましたよ。
毎晩のように付き合ってくれたホストファーザーには本当に感謝しかないです。

ホストファーザー

今回は、書き始めた頃のとある日の英語日記をシェアします。

画像1

分かりますか?…もはや小学生が書くような内容ですよね(笑)
いや〜いつ読み返してもヒドイ!!
でも、最初の頃はこの程度の文章を書くにも辞書を片手に頭を抱えながら書いていましたからね。

英語脳

そんな酷すぎる英語文を添削してもらう度に、ホストファーザーから毎日のように言われていたことがありました。
それは、

「日本語で考えちゃダメだ。日本語で考えて書くから違和感のある英文になるんだ。簡単な文章でいいから英語で考えて文章を作るようにしないと。」

パッと聞いて、「?」が頭に浮かんだ人もいるかもしれません。
当時の僕もあまりピンときていませんでした。

正解から話をすると、自然な英語の文章を書くには英語で考えて文章を構築しないといけないということなんです。
当たり前のように聞こえるかもしれませんが、英語が話せない日本人の多くはおそらくこれはできないでしょう。

では、当初僕がどのようにあの英語の日記を書いていたかを、考え方にフォーカスして順を追って説明してみますね。

脳内ステップ①:「英語で日記を書こう」
     ↓
脳内ステップ②:「今日、なにをしたっけ…」
     ↓
脳内ステップ③:「(週明けでまた)学校がはじまったな。天気は…雨で。特に何もなかった。」

ここまでは全て日本語で考えています。
そして、ここから

「『はじまる』だから”start”でしょ。
で、『天気は雨だった。』って、う〜ん…過去形で"weather was rainy"か?
…"weather"の前には"the"は付けるのか、いらないのか?…分からないからとりあえず付けちゃえ。
「今日の学校では僕は特別なことは何もなかった」って、そもそも主語は"I"なの?
「ホストファーザーの風邪はやくよくなるといいな」って、速い"fast"じゃないから"early"か?

という具合に日本語で文章を考えてからそれを英語に訳して文章を作っていました。もうめちゃくちゃですよね。

理想を逆説的にいうと、日本語で文章を作ってから英語に訳しても自然な英語の文章にはならないということです。それは、日本語と英語の文章の構成の仕方がまるで違うのでしょうがないことなのです。

英語で「学ぶ」⇒「考える」⇒「喋る」

画像4

しかし、仮に(日本語で考えることを)指摘されていることは理解したとして、それを翌日の日記から即変えられるほど実際は簡単なものではないんですね。
思考の言語を変えるというのはそう簡単なものではありません。逆に、英語で考えることができていれば、それは英語で喋れることと同じことです。
では、英語で考えるようになるにはどうすれば良いのでしょうか?
これは確固たる答えを僕の中でもまだ出せていないのですが、やはり「英語で学ぶ」必要があるのではないかと思っています。ここでいう学ぶというのは、英語を英語のままインプットすることです。生活の中で経験すること全てを英語で認識することでその英語での語彙力と表現力を自分のものにするという学びを経て、英語で考えることができるようになると考えています。

このプロセスを経て出来上がったものを時に「英語脳」という言い方をしたりするのかもしれません。

このように英語脳をつくるには膨大なインプットアウトプットが必須であることはもう疑いようがありません。そして、その過程や変化は決して目に見えやすいものではなく、その過程にいる本人ですら気付きにくいものなのです。

英語で日記を書き始めても僕の脳みそはなかなか英語脳にはなりませんでしたが、それを毎晩の添削の際に言われ続けたことは着実に僕の英語力に変化をもたらし、大いに意味があったと今では思っています。

ちなみに

海外留学の経験を話すとよく人から聞かれる質問に

「いつから英語で夢を見るようになりましたか?」

と言うのがありますが、ズバリ答えましょう。
僕の場合は、

「英語で夢は見ません。」

というか、自分の場合、夢は無音な気がします。
そもそも夢をいつもそこまで覚えていないということもありますし。
僕の場合はあまり参考にはなりませんでしたが、おそらく英語で夢を見ることも先ほど上で書いた英語で(”喋れる”というより)”考えられる”ということができている一つの指標なのではないかと思います。

ということで、海外留学をすると英語を”喋れる”ようになることにフォーカスしがちですが、喋れるようになるというのは結果的な成果であって、海外留学でやっていることは英語で”考えられる”ようになるために英語で学ぶことを毎日やっているというのが実際ではないでしょうか。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?