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エピソード#30 新幹線を利用し、他社との連携。懐かしい故郷、九州までの移動に同行


伊豆にある病院から熱海駅までは弊社の車両で送迎、熱海駅からは新幹線に乗り博多までの付き添い、博多で現地の福祉タクシーの方に引き継ぎし、目的地の施設まで送迎というお仕事をさせていただきました。
 
最初にご家族からお話があったのは 半年前。
日にちが決まってからは 社長が 切符の手配などをおこない、看護師の私は福岡の福祉タクシーの方に連携の相談をさせていただきました。ご利用者様のご様子を確認しに行ける日もあったので事前に入院先の病院に伺ったりと準備をしてきました。たくさんの方にご協力いただき、無事に目的地まで お送りすることができました。
 
お迎え先の病院では、8:00のお迎えだったので、事務所を6時に出発。時間的に 夜勤ナースしか居らず、バタバタしている時間だろうと予測していました。
ナースに声掛けると にこやかに対応してくださりました。ご家族が持ってきた洋服の着替えの介助は弊社でできるので、ご家族様と忘れ物がないかの荷物の確認をナースにしていただきました。日勤のナースもちらほら来られ、笑顔で見送られ、福岡まで 一緒に行かれるご家族様と、ご利用者と まずは 弊社の車両で熱海駅へ向かいました。
 
ご利用者様は100歳近い方ですが、視力が良く、車窓から文字をみつけては「◯◯温泉。」「干物屋さんが多いですね~」などと久しぶりのドライブを楽しんでおられました。
渋滞が心配でしたが、まだ朝早めだったので熱海駅周辺も渋滞なく 早めに到着することができました。
 
熱海駅に到着し、社長はここで見送り。利用者様と固い握手をしていました。
熱海駅からは 高齢のご家族様とご利用者様、看護師の私で新幹線に乗りました。
事前に新幹線の多目的室を予約し、乗降時はスロープを準備していただけるように社長がお願いしてくれていたので、スマートな対応をしていただきました。私も多目的室を利用するのは初めてでしたが、丁寧に説明していただいたので、利用者様の体調に合わせてソファーベッドを活用させていただきました。名古屋で乗り換える時も 名古屋で駅員さんがスロープを持って準備していてくださったので安心しました。
 
名古屋で乗り換えたあとに お昼にしました。普段はお粥が主食、副食はきざみと聞いていたので、レトルトのお粥と紙皿を用意していき、おかずは熱海駅でおかずが多そうな弁当をご家族に買っていただき、私がフォークで おかずをなるべく細かくし、 食べていただきました。
「美味しー」とおかずも たくさん召し上がりました。
食後は しばらく車椅子で座ったままで様子を見させていただき、お腹が落ち着いた頃に ソファーベッドにして休んでいただきました。
長旅で 1時間位はスヤスヤよく眠られていましたが、新幹線車内が冷房が効いていたので、掛け物で調整しました。
新幹線の車中からも景色を見て、本州から九州に行く間はご家族が「海の中のトンネルだよ」と言うと「あら、まぁ」と驚かれ、博多に着いたときは「懐かしい」と喜んでいました。
福岡ではないですが九州にある土地で生まれ育ち、今回久しぶりに、生まれ育った九州に戻られ、いろんな記憶が少しずつ戻ってきているようでした。
 
博多に着くと、ホームには連携をしてくださる福祉タクシーの方が優しい笑顔で駅員さんと待っていてくださり、安心しました
弊社の車椅子から連携してくださる福祉タクシーの車椅子に乗り換え、引継ぎました。
私はここで見送り。ご利用者様は「いろいろしていただいてありがとう」と言ってくださいました。
ご家族からは「あなたでよかった」と嬉しいお言葉を言っていただきました。
たくさんの学びがあった新幹線を利用した連携搬送でした。
 
 

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