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エピソード#20 大切な方をお見送りする日のお手伝いをさせていただきました


「施設に入所している父親の外出のお手伝いをしてもらえないか?」という相談の電話をいただきました。外出のお手伝いの内容は、大切な方のご葬儀があるが、お父様が車椅子での移動となるため、家族では介助は難しい、一日に何ヵ所も移動しないといけないため貸し切りで介護タクシーを利用したいということでした。
 
お話を伺い、他の仕事との調整があり、全ての行程を時間貸し切りということが難しい状態でした。ですが、スケジュールの内容をお聞きし、一度 電話を切らせていただき、冷静に、いろいろと考えた結果、まず、一台目が 施設にお父様をお迎えに行き、最初の目的地である場所にお連れする。そこに30分ほど滞在するというスケジュールでしたので、その間、弊社は一旦離れることにはなりますが、二台目が 次の出発時間に合わせて お迎えに行き、そこからは、最後まで貸し切りで お手伝いをするという内容で ご提案させていただきました。
 
また、もうひとつご提案させていただいたのは、ご葬儀の間、ご家族は いろいろ忙しくなるでしょうし、介護の資格を持っているドライバーが 車椅子で移動されるお父様の側に付き、トイレやお食事などの必要なお手伝いは弊社でさせていただくこともできること、そして 行く予定のお寺は、以前も社長が法事に行かれる方の外出のお手伝いで訪れていたため、 お寺までは階段もあることやお寺の上がり框も高さがあることは把握していたので、その介助もできることをお伝えしました。
 
ご家族からは、「介護タクシーは送迎だけで、あとは家族でなんとか階段の移動をしたり、トイレの介助をしないといけないと思っていたので。そこまでしてくださるのは助かります」と言っていただきました。
 
当日は、桜が綺麗に咲き始めた青空の日でした。
一台目が施設にお父様をお迎えに行き、最初の目的地までお連れしました。
車内では気丈にされていましたが、その場所に到着してからは抑えきれず涙を流されていました。
背中をさすり、お声掛けして 後ろ髪をひかれる思いで二台目の社長に引き継ぎをしました。
 
社長は その後、各目的地にお送りし、各場所では、お父様の側に寄り添い、必要なケアをさせていただきました。
最終的に 施設にお送りし、お父様、ご家族も 安堵の表情をされていたそうです。
 
ご家族の大切な方をお見送りする、そのような大切な日にお手伝いをさせていただき、感謝致します。


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