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私の人生で二番目に長く住んだ場所

出身は高知、いま住む場所はベルリン。転勤で静岡と東京に住んで、退職後はソウルに住み、大学時代は京都に住んだ。

一時帰国をしてきているいま、私は京都に来ている。人生で一番長く住んだのは地元の高知だとして、大学時代に4年間住んだ京都を越える場所はまだない。その京都に、この数日は滞在している。

というのも、私の出身校の創立者が、恋人の大学の卒業生なのだ。うちの大学はある程度のマンモス校だけれど、恋人の大学はうちの大学の10分の1ほどしか学生がいないそうだから、この縁は面白いなと思っている。

お互いに交換留学の対象校なようで、日本が大好きな恋人はこのことを知っていた。その理由までは知らなかったわけだけれど。そういうわけで、私たちに縁のある場所としての京都には、立ち寄ることを迷わず決めた。

▲ランチを食べに大学にも立ち寄った

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日本人か外国人か


京都に着いて、オーバーツーリズムの洗礼を受けながら、初日は清水寺を観光した。私が知っていた頃の京都とはずいぶん違う気がしたのは、恋人と行く先々で日本語よりも英語を聞いたからだろうか。

まだまだ最近のように思うけれど、私が大学を卒業してからは10年ほど経っている。街の様子が変わるのは当たり前のことだけど、恋人が非日本人だからか、一緒にいる私も日本語以外やカタコトにされた日本語で話しかけられるので余計に違ったように思うのかもしれない。

オーバーツーリズムはすごく大変だなと思うけれど、ここで体験していることはそんなに嫌じゃない。ただ、おそらく私を外国人だと思ったお店の方が、カタコトにした日本語で少し不躾に言葉を投げてきた時には、「それはちゃんと怒ってよ」と恋人が私に言ってきた。

日本は親切が過ぎるくらいだし、親切ではない対応は異国ではよくあることだから、私はそんなに気にしていなかった。だけど確かに、日本人には親切に対応しそうな人が、相手が外国人だからと不躾な対応をすることには、私は少し怒ったほうがいいのだろうかと思った。

なぜならこれが男性と女性の構図なら、私は絶対に怒っているからだ。日本人と外国人という構図は初めてのことで、正直私はまだピンとこなくて怒れていない。でも、男性には親切なのに女性には不躾な店員を見て怒るのなら、この日本人と外国人という構図にも怒るべきだと思ったのだった。


山に登ったこと


京都ではもう一つ大きなことを体験した。それは、伏見稲荷大社の頂上まで登ったことだ。

鳥居が有名な伏見稲荷大社だけど、あそこを深くまで進んでいくと山がある。10年くらい前に友人と行った時には、山に登るほどのモチベーションはなくて早々に引き返した。その山に登りたいと、今回は恋人が行く前から言っていた。

数日前、広島で宮島に行ったとき、同じようなことに遭遇した。ロープウェイに乗って山に登れるのだけど、そのもっと先にいただきがあるとのことで、私はどうしてもそこに登りたくなかった。

▲ここまで行って引き返した

恋人は登りたいと言うだろうから、どうやって知らせずに帰ろうかとも考えたけれど、それはさすがにできなくて知らせた。結果的に登りたい恋人が登りたくない私に折れてくれて帰ってきたけれど、後味の悪さを感じていた。

今回の伏見稲荷も、同じことになると思っていた。私はどうしても登りたくないけれど、また同じような後味の悪さは味わいたいくないし、どうしたものかと思いながら家を出た。

それで、その後どうなったかといえば、私は前向きな気持ちで山に登った。家を出てから伏見稲荷までの間にどんな変化があったかといえば、「これは恋人がもたらしてくれた体験だ」と気づいたということだ。

というのも、この数日、日本人の私だったら、あえてこの一時帰国中には行かないような場所にたくさん行った。東京での浅草寺も、先日の宮島ないし厳島神社も、平和記念公園も、昨日の清水寺も、今日の伏見稲荷も。

これまでの体験を、ただ「観光をしている」のだと思っていた。だけど考え直してみたら、これはもしかして恋人が「エネルギーのある場所に私を連れて行ってくれている」ことなのかもしれないと思った。

だとしたら、私は今日の伏見稲荷は頂上まで登らなければいけないと思った。神聖でエネルギーのある場所で、決して楽しいことだけではない「登ること」をすることで、私に必要な体験に出会えるのではと思った。

そういうわけで、私は前向きな気持ちで恋人と山に登った。その代わり、荷物は恋人に持ってもらったり、暑くなったらコートを脱いだり、休憩もとりながら、急な階段は恋人に引っ張り上げてもらったりして。

そんなふうに、私たちは楽しく山に登って、一緒に降りてきた。とてもいい体験をしたと思う。

▲山頂で恋人に撮ってもらった私は高確率で目を閉じている

人生で二番目に長く住んだ場所


京都という人生で二番目に長く住んだ場所で、新しい体験をした。そもそも私一人ではここには来なかったから、今回のことは恋人によって新しい体験をしたことだと受けとっている。

相変わらず私は、機嫌が悪くなったりよくなったりしながら旅を続けている。一緒に旅する恋人は面倒だろうと思うけれど、つい先日コーチングを受けた時に私の口から出てきた言葉は「恋人にもっとわがままに振る舞いたい」だったので、愛想をつかされない程度にわがままを続けようと思う。

明日は京都最後の日、そしてまた新しい場所に移る日。明日もまた新しい体験をして、必要な何かを受けとろうと思う。


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