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Bリーグ(2024-2025)開幕直前の自分的な展望(その3。中地区の展望)。【バスケ】【Bリーグ】



 中地区の展望、プロローグ。






 では、地区別の展望の2回目、「中地区」です。
 これを綴っている時点で、正直「時間が押しています」。
 ですので少し「急ぎ足」の感じで綴る感じになるかなです。

 「3強」(A東京、三遠、名古屋D)が軸になる。これは、東地区、西地区と同様です。でも、中地区は、「3強」の質がとても高い上に、
 「SR渋谷、三河、横浜BC、川崎」
 といった「4番手~7番手」も、他地区ならば「ワイルドカード、あるいは地区の2位を確保」でも決して驚かない戦力値の感じであること。いわば「中」の質がとても高いのです。

 そのうえ、「1弱」である「FE名古屋」も、直近2年は、見た目の戦力値は「正直、厳しいシーズンになるだろう」と冷ややかな解釈が多いけど、でも蓋を開ければ、「簡単には勝たせてもらえないぞ」という好チームをつくりあげてきてます。視点を変えれば、川辺泰三HCは「限られた手持ちの戦力を最大化できる手腕に優れるHC」ともいえます。
 (「スター選手を複数擁する球団のHC」よりも、「限られた戦力値の球団のHC」の方が、難易度的にはより難しいと感じるんですよね。秋田の前田顕蔵HCが、後者のタイプのHCとして特に名高いですけど、FE名古屋の川辺HCも、もっと称賛されて然るべき手腕を持っているといえる感じです。)

 はっきりと、わかりやすいほどの「激戦区」の地域と化してます。
 それ故に、A東京はともかくとして、全体としては上位の勝利数は伸び悩むのではないかな、が自分の読みです。
 ですので、ワイルドカードは、1枠目は中地区の球団が手中にするだろうけど、2枠の両方が中地区の球団になるとは、想像しづらい(なぜって、明確な「弱」といえる球団がいないから)、自分はこう読んでます。



 【2024-2025開幕版、自分(愛球人)の展望、中地区編の概要。】
 A東京(今季のRS全体1位の最有力。no.1のチームケミストリー)
 三遠(「高速バスケ」が花を咲かせるか。輝きは本物といえる)
 名古屋D(さあ齋藤よ、日本代表の定着へ!優勝は近いところにいる!)
 SR渋谷(練度の高いハーフコートバスケ。一方で破壊力不足リスクも)
 三河(「NBA流」はつぼみを超えて、花へと近付けるか)
 横浜BC(中地区の「Xファクター」。潜在能力が花開けば、あるいは)
 川崎(「高速バスケ」への大転換。尤も日本人選手への不安感が…)
 FE名古屋(侮れない存在だが、ごめんね、「相手との力関係」が…)


 イメージ的には、「現時点でのパワーランキング」です。勿論、自分の主観です。
 では、各チームごとに綴らせて頂きます。



 A東京(今季のRS全体1位の最有力。no.1のチームケミストリー)。


 「今季のRS全体1位の最有力」。それどころか今回は、「CS優勝の最有力」にも挙げています。
 「勝者のメンタリティー」「完成度の高さ」「チームケミストリー」「まずは守備ありき」「バスケIQの高さ」
 いま挙げた5つの要素、いずれもA東京は「Bリーグで最高レベル」でしょう。



 ここで、いまリンク添付させて頂いた、5月17日のnote記事の、有料部分の一節(A東京に着いて言及させて頂いてる節です)を、引用させて頂きます。


 「巨人軍は紳士たれ」「GIANTS PRIDE」。
 この言葉を耳にしたことがある人間は、多いのでは?と想像です。

 そう、「アルバルク東京」。いわば「日本バスケ界の、読売巨人軍」です。
 ここ2年ほどで、「カネバルク」という、迷惑極まりない「蔑称」を頂戴しています。

 正直、この「カネバルク」という言葉。「リスペクトのリの字もない」ですけど、でも一方で「最悪にむかつくけど、全く間違っていると反論もできない感じでもある」が、正直な感覚です。だからといって、「言っていいことと悪いことがある」とは、正直感じますけど。

 (中略)

 「オフコート(特に移籍市場での面)では、『日本バスケ界の盟主』を欲しいままにするべく、悪の限りを尽くす『カネバルク』、むしろ大歓迎!『The・悪玉』であるからこそ(例えば「キングギドラ」のように)、A東京に勝利を叶えたときは、とりわけ最高に嬉しいと思えるから!アウトサイダーなA東京は、それはA東京ではない。『自分たちこそが絶対王者だ』の感じであって欲しい。

 でも、コート上(オンコート。試合とかでの、バスケに直結する面、あるいは人間性の面)では、『真摯、誠実そのもの』を貫く、そして『プロ意識を体現し続ける』感じ、このギャップがとても素敵!今季、『京都vsA東京』での試合前練習での、ロシターや安藤周人の姿勢、『1本1本それぞれに、意味をしっかり持たせている』、とても見習いたいこと!

 特に今季のラスト。桜井が現役の序盤にA東京(当時はトヨタ自動車)に在籍歴があることもあるかもだけど、ラストの相手として、日本バスケ界に輝く名選手の花道を共に見届けるって、最高にかっこいい!
 だから『盟主』『絶対王者』なんだと。試合では勝利のために『あらゆる手段を惜しまない』けど、だからこそ『相手に、及び携わる人間に対する最大級のリスペクトを』を人一倍大切にし続ける。

 これからも、オフコートでの『カネバルク』ぶりと、それでいてコート上や人間性の面での『絶対王者たる、活きたレッスン』『勝利への執念』を、体現する存在であり続けて欲しいです!そしていつの日か、京都あるいは大阪が、A東京に勝利して優勝の景色を、是非とも観たいです!」


 はい、「A東京」って、どんな存在ですかって?
 「最高にむかつく存在」、まさしく「Bリーグの読売巨人軍」。
 でもだからこそ「悪でも正義でもある」、だから絶対に必要!
 弱いA東京は、面白くもなんともない(正直つまらない)。
 そして、アドマイティスHCの誠実さ、いつか報われて欲しい!
 今季、「RS全体1位の最有力」に挙げる、理由の1つでもあります。


 A東京でいえば、直近の話題として、「新アリーナ」(トヨタアリーナ東京)を、「SR渋谷との共同使用にする」(いわゆる、「ステイプルズセンター」の、「レイカーズ&クリッパーズ方式」)ことが発表されました。
 自分はこれ、「おお、そういう『ウルトラC』があったか」と感じたんですよね、そう、自分は「とても肯定的な解釈」です。
 正直、「神宮外苑の再開発構想」で、「バスケアリーナ構想」が明確に入ってない時点で、「ああ、これ、SR渋谷、どうするのか?」と感じてましたから。

 違和感を持つ考え・解釈、これも正直理解はできます。
 でも、「現実論として、他に妙案があったといえるだろうか?」と。
 結果として、この一件は、「A東京の『紳士さ』と『したたかさ』を改めて示した」、これが自分の正直な解釈です。
 「正義の紳士」として振る舞いつつ、「SR渋谷」に「我々A東京がいるから、SR渋谷も共存共栄できるんだよ」を暗に示した。
 そう、振る舞い・立ち回りが上手いよなあ…と。

 いま、大阪が、新アリーナ構想をどうしようか、結論を出せていないといわれてます。年内に一定の方向性を出せないと、「4次審査」をクリアできず、「新B1がアウト」の恥辱になる(しかも関西圏の球団では、「京都のクリア」が事実上確定していることも、大阪にとっては逆風になってる)。
 そう、大阪は、「共同使用というウルトラC」が使えないのです。共同使用の案に活路を求められるだけ、「まだましってことじゃん」と、自分は正直感じてます。


 …って、話を大きく脱線させましたけど、A東京が「本命」と映るのって、いわば「要塞」と映ってるんですよね。特に「ロシター、3人の外国人(メインデル、サイズ、グダイディス)」で形成するフロントコート陣は、ペイントへの侵入さえ容易ではないと。
 負傷者の続出によほど苦しむでない限り、「要塞」の攻略はなかなか難しいなあ…、と映るのです。
 昨季、「京都vsA東京」を2試合共に生観戦でしたけど、そこに映る景色は、悔しいけど「絶望の景色」でした。

 しかも、「要塞ぶり」だけではないのです。攻撃スタイルは、一見すると「ゴリゴリのハーフコート主体」ですけど、でもこれは「より基本に忠実に」が故にこれを選択しているから。勿論これは、「自分たちの個人能力を信頼しているから」も恐らくあるでしょう。
 それでいて、実はよくみると「いつでも『速攻』『逆速攻』をするぞ、の意識がとても強いこと」。これが特に衝撃だったんですよね。そして実際、面白いように速攻(及び「24秒ルール」)を献上されまくった。


 「基本に忠実」。想起するのは、それこそNBAの「サンアントニオ・スパーズ」です。スパーズのスタイル、NBAを観始めたときは、正直「大嫌い、最高につまらない」でした(ジノビリを除く)。でも、こうしてBリーグを生観戦するようになって、スパーズのスタイルが「実はとても理に適っている」ことに気付かされたのです。
 「1つ1つの基本を地道に積み上げる」、これが実はとても大切なことであるんだ、をA東京から学ばせて頂いてるんですよね。
 はい、A東京のスタイル、好きではないです、つまらないと感じてます、でも、とても理に適っているんだよねと。


 日本人選手も、ポジションバランスがよく考えられてます。テーブス、安藤周、小酒部は勿論、やや弱点といわれてた第2PGも、大倉の補強はとても的確と映ってます(「チェンジオブペース」「テーブスとの同時起用が可能」といった意味で)。

 ですけど、A東京にも、弱点がない訳ではないと映ってます。それは
 「ロシター、35歳。負傷あるいは衰えのリスク」
 です。そう、今季、A東京の優勝への想いがすさまじいと映ってるのは、自分は「ロシターが全盛期のうちに」、これを選手がわかっているからではと想像するのです。
 そう、ファジーカスがそうであった。徐々に衰えていったことが、優勝の可能性を加速度的に落とすことになった。
 これを観ているから、ロシターが全盛期の能力を残せているであろう「あと1年~2年が特に勝負になる」と。

 リムランできて、とても献身的で、なによりも特に、その圧倒的な「バスケIQ」「ポイント4.5番」ぶり。これは正直「唯一無二」と映ってます。
 そう考えると、負傷や衰えのリスクもですけど、怖いのはもう1つ、「ファウルトラブルのリスク」。自分がGMやHCならば、「ロシターをファウルトラブルに追い込むべく、厳しくてもリングアタックをし続けよう」と指示します。
 で、ロシターがファウルトラブルになれば、そこでようやく、勝負のテーブルになり得ると。


 裏を返せば、それほどにいまのA東京は、完成度がとても高いと映ってるんですよね。これをどう打破できるのか、シンプルにとても興味深いといえます。



 三遠(「高速バスケ」が花を咲かせるか。輝きは本物といえる)。


 正直、ぎりぎりまで熟考でした。いや、いまこのnote記事を綴っているときでも。それほどに、「中地区の2番手争い」、「三遠」と「名古屋D」、その差は「ほぼゼロ」といってよい、あとはもはや「好みの問題」であると。
 ですけど、三遠を2番手と位置付けたのは、この2年で積み上げた「高速バスケの破壊力」です。正直これは「とても夢がある」よねと。

 ただ単に「夢がある」「ロマンを感じる」だけではないのです。この「高速バスケ」は、恐らくですけど、緻密な計算に基づいてではないかなと。
 と申しますのも、三遠の特徴として、スタッフの多さがあるのですが(その多くが、「大野篤史HCを慕って、半ばセットで付いてきた」といわれてます)、三遠って、「アナリストが2人いる」んですよ。
 そう、「ビデオアナリスト」と「スタティスティカルアナリスト(統計専門のアナリスト)」と。特に三遠、この「スタティスティカルアナリストの存在」が、とても大きいのでは?と自分は感じてるんですよね。


 今季、どのような選手編成をするのか。「大浦、佐々木の2ガード」を採用するのか、そうでないのか。20歳ととても若い湧川をどう組み込むのかも、とても興味深いです。
 それもですけど、PSGをみる限り、吉井はかなり機能できるのではと。そう、ニカと吉井をうまく使い分けることで、ウィングタイプのヌワバをより長く起用することが可能になります(正直、ヌワバはニュービル級の「違いを生み出す」存在になり得るのでは、さすがは元NBA選手だ、と映ってます)。

 破壊力を感じるバスケ。HCが名将である大野篤史さん。「大崩れリスク」については、1年目である22-23後半の失敗が、むしろ参考資料になってると映るので、大崩れにはそうならないのではと。


 ですけど、不安要素は全くない訳ではないです。それは何か。






 自分のnoteの読者さんは、「えっ?早坂咲輝さんって、『推しの1人』と公言してますよね?」と。そうです、Bリーグのマネージャーさんでは、「横浜BCの薄井麻鈴さん」「広島の光下(吉田)朱里彩さん」と共に、明確に「推し」です。
 というか、自分がGMならば、マネージャーの1人は、早坂さんの招聘に全力を挙げるでしょう。理由はシンプルで、「13人目の選手としての資質能力がピカイチ」であるから、そう、「選手と共に40分間戦い続ける姿勢」がとても伝わるんですよ。

 で、実は、早坂MG、大野篤史政権の誕生の際、残留を要請されてたといわれてます。これは、2022年5月27日の、HP上での退任あいさつの文章で、これが読み取れます。
 つまり、そう、大野さんは、早坂さんを(恐らくはその独特の資質能力を含めてを)恐らく高く評価していた。で、今季、2年越しに「大野組」に名を連ねることを決断したといえます。


 ですけど、です。日本のスポーツ界には、いくつかの「呪いの伝説」があって、とくに有名なのは、サッカーの「前田遼一の呪い」ですけど、そう、早坂さんのキャリア(歩んできた道)って、認めたくないですけど(そう、「なぜ咲輝さんが、こんなに悲しい思いをこれでもかとしなきゃいけないの?」と)、「低迷請負人」と化してるんですよね。


 2019-2020、北海道
 (13勝27敗。「あわや残留PO行き」であった。)


 2020-2021、三遠
 (12勝47敗、「下から2番目」。コロナ特例がなければ本来はB2降格。)


 2021-2022、三遠
 (10勝48敗、「下から2番目」。雰囲気は悪くないのに事実上の崩壊。
 コロナ特例がなければ本来はB2降格。ちなみに終盤は、ヒサタケがよくなついていた。)


 2022-2023、滋賀
 (14勝46敗、「下から2番目」。RS最終戦で敗戦でB2降格に。
 この試合[京都vs滋賀]、生観戦していました。)


 2023-2024、北海道
 (17勝43敗、「全体19位、下から4番目」。内容は悪くなかったが、結果は「勝率.300を切る、赤点ライン」。)


 そう、数字でいえば、「低迷請負人」と化してます。いつも選手と同じ目線を絶やさずで、HC・ACと選手の架け橋役って感じで、癖のある選手もうまく手懐けてて。
 そう、今季、咲輝さんには、誰よりも「CSの景色」は勿論、「ファイナル、優勝の景色」を叶えて欲しいのです。勿論これは、「呪いから解放されて欲しい」であることを含めて。


 どれほどの大観衆、大歓声でも、とても大きな声で、「10,9,8」という「カウントコール」をし続けてる。いつかの試合では、微妙な判定があったとき、「おかしいでしょう!どういうこと?」と審判に詰め寄ってた、熱い一面もあります。
 誰よりも「選手と同じ目線」であり続けてる、そんな咲輝さんが、自分は大好きなのです。

 さあ、今季、最高の景色を叶えて欲しい!熟考の末に、三遠を「中地区の2番手」としたのは、その志向するバスケスタイルの「わくわく感」もですけど、咲輝さんに報われて欲しいから!これも正直ありますので。



 名古屋D(さあ齋藤よ、日本代表の定着へ!優勝は近いところにいる!)


 自分の応援球団は「京都」「大阪」、そう、「西地区の球団」です。
 ですので、名古屋Dは、いわば「天敵の位置付け」。相手にすると恐怖でしかなかった。
 その存在が、中地区に回る。京都や大阪のどれほどのファンが、「名古屋Dが中地区に回る」が決まったとき、歓喜になったか想像の感じです。

 忘れもしない、2021年12月、「京都vs名古屋D」。名古屋Dの前からのプレッシングディフェンスに、京都は完全に「パニック状態」に陥っていた、いわば「蹂躙されてました」。
 ショーン・デニスHCのもとで積み上げた「3Pの雨を降らせるぞのバスケ」、今季で4年目になります。特に直近2年は、「優勝を現実圏として目指せる選手編成」を整備し続けてきました
 欲しいのは「あと一押し」。今季も今村、ルーク・メイをはじめ、意欲的な補強に成功した感があります。


 正直、自分は、齋藤は、「国内組主体の日本代表でならば、正PGは齋藤の1択」と思ってます。「パス、シュートレンジ(そのレパートリーを含めて)、1on1、守備(守備意識も守備力も)」、いずれの資質能力も高いレベルで併せ持っている。
 公称172cmと、確かに小柄ですけど、それを補って余りある(技術レベル)「ハート」の持ち主です。そして何よりも「観ていてとても楽しい」!
 とりわけ、「エサトンとのホットライン」は、もはや「芸術の域」といえます、いまや「Bリーグを代表する必殺連携プレー」でしょう。

 「齋藤は、日本代表に絶対に必要だよね」と、自分はとても信じて疑わない。だからこそ、そのためには、「ファイナル出場」「優勝」を叶えること、あるいは「アシスト王」を叶えること、そういった「よりわかりやすい、説得力ある指標」が、いまの齋藤には特に欲しいと映るのです。


 自分は、齋藤が日本代表で輝く姿を絶対に観たい!というか、齋藤ならば、フルメンバー時でも、「河村の第2PG」として、質を伴ってそれを務められる!と感じてます。

 で、名古屋Dは、選手層の厚さも特徴です。特に今村の補強は、「点を取る形をより増やせる」意味でも、「相手に与える怖さをより増幅させる」と映ってます。

 ですけど、名古屋Dを、三遠よりもわずかに下と位置付けたのは(それでもいわば、「2008年の天皇賞秋」の「大接戦ドゴーン」の感じですが)、「控えPGの質」と「チータムの未知数さ」、この2つを特に理由としてます。
 それと、「ルーク・メイ」。勿論とても良質の「ストレッチ4」ですけど、昨季の茨城での「USG%」が「32.9%」と、とても高いのです。これは確かに、昨季の茨城のチーム事情的な面もあるのですけど、それを考慮しても、「ボールホグの領域」といえると。これにどう折り合いを付けられるのかということも、不安要素としてます。
 とはいえ、それでも、少なくともワイルドカードでのCS出場ラインには入ってくるのでは、と自分は読んでいますが。



 SR渋谷(練度の高いハーフコートバスケ。一方で破壊力不足リスクも)。


 これはいわば、節のタイトルの通りです。よくも悪くも、ルカHCのバスケ=「ピック&ロールの多用からの、ハーフコートバスケ」。よくいえば「基本に忠実な、クラシカルなバスケ」ですけど、視点を変えれば「時代遅れのバスケ」とも映ってます。
 ただ、現実論を述べれば、日本人選手の気質・傾向を考慮すると、「高速バスケ」「走るバスケ」がより向いているとは感じてますけど、でも、みんながみんな、「走るバスケ」に向いてる訳ではない。その意味で、「ハーフコートバスケを志向する球団も絶対に必要」ではあるんですよね。

 で、昨季は、終盤に大きな追い上げを示しました。でも一方でそれは、限られた選手によるゴリ押しバスケでもあった。ですので、明らかに補強が必要な選手編成の感じでもありました。


 そしたら、今オフの補強。群馬に次いでといえるほどに、とても意欲的な補強を次々と成功させた感があります。PG~PFまでを高次元に対応可能である船生もですけど、特に昨季に大ブレイクを遂げた阿部の補強は、正直とても驚きでした。

 ただ問題は、「与えられた素材」をどう組み合わせるのか。選手編成的には、「阿部、田中大貴」のどちらか1人が、6thマンに回ることになります。
 個人的には、阿部はもう1年仙台にいて欲しかったが正直な本音です、というのも人間は「より必要とされる場所にいてこそ、より輝けるから」と。しかも仙台は、阿部を「守備面のみならず、攻撃面(得点面もだし、アシスト面でも)でも必要とされてた」。
 「移籍したことに、意味があった」ことを証明の1年に、絶対にして欲しい。これは、SR渋谷がCS出場権を叶える意味でも、とても重要な要素になってくると自分は映ってます。
 尤も、SR渋谷の意欲的な補強をみると、「プレーイン制度が導入されて欲しいなあ」と、なおさら強く感じてしまうが、正直な本音ですけど。



 三河(「NBA流」はつぼみを超えて、花へと近付けるか)。


 長く続いた、鈴木貴美一HCによる「個と個の融合のバスケ」から、NBAの現役ACであるライアン・リッチマンさんを招聘して、「組織的な高速バスケ」へと一気に舵を切った昨季。
 いわゆる「世界的知将」の招聘は、1年目にして早くも「成功」になった感じがあります、そう、CS出場へと駆け上がったので。

 思った以上に情熱的。で、控え選手にも存在意義を感じさせる指導方針が伝わること。角野、長野が数字以上に躍動感が伝わってきたことも、これと無関係ではないと想像です。

 特に注目しているのが、「シェーファー」。持っている潜在能力は高いと思っていますし、日本人選手にしては「シュートレンジを併せ持つビッグマン」として貴重ですので、完全復調が叶えば「日本代表の12人枠に、絶対に必要な存在!」と自分は感じてます。
 その意味で、今季は「勝負の年」といえる。エナジーを出し切って、特にオフェンスリバウンドや守備にも強い意識を持って臨んで欲しい、そう強く抱くのです。



 横浜BC(中地区の「Xファクター」。潜在能力が花開けば、あるいは)。


 「ポスト河村勇輝」、いわばこの「当事者」。
 単純に、机上の戦力値だけでいえば、今季は最初はある程度苦しむかなと想像です。

 ですけど、今季のPSG。「大阪vs横浜BC」を生観戦。
 結果は敗戦でしたけど、外国人を1人欠いてた(イングルスが欠場)ことをも考慮すると、「昨季よりむしろ躍動感が伝わる内容であったし、きっかけさえあれば、30勝~33勝ラインは現実圏といえるのでは?」と映ったんですよね。

 特に、コッツァー。数字的には「古典的なセンター」って感じですけど、シュートレンジに目を瞑りさえできれば、「バスケIQを併せ持つポイントセンター」って感じで、しかもリムランもできる。イメージ的には、いわば「強化版のCJ(チャールズ・ジャクソン)」です。インサイドに、ドンと軸を置けるだけでも、大きなプラスといえますし。


 そう、今季の横浜BC。志向するバスケスタイル自体は、河村の不在をあまり感じさせないほどの、「アグレッシブさ、躍動感が伝わる高速バスケ」です(勿論、河村の独特の「ファンタジスタぶり」を失うのは痛くないといえば嘘になりますが)。

 だからこそ、です。今季の横浜BC、「Xファクターの1つ」といえるほどに要注目のシーズンといえる、と自分は感じてます、志向するバスケスタイルが軌道に乗ったら、「わくわく感」を感じられるバスケにできそうだ、の感じを含めて。

 そのために特に重要なのが、「日本人選手のステップアップ」です。
 特に期待したいのが、「キング」「松崎」。とりわけ松崎は、今季のPSGで、「この世代の、事実上の全体ドラフト1位(大学時代は、高島[宇都宮]、中村拓[広島]、渡部[広島]を上回る評価であった)」「高校、大学で示した『ポイントフォワード』の躍動感」、当時とはプレースタイルをやや変化させてる感じがありますが、期待を思い切り裏切ってしまってた直近2年とは全然異なる、そう、「これこそが、自分が観たい『松崎裕樹』なんだ!」を、今季は観られるんじゃないかと。




 いまのリンク添付。特にNBAファンの読者ならば、どのような共通要素であるか、ピンと来るかなと想像ですけど、「歴代のNBAドラフトの上位指名選手の中での、黒歴史的な選手」です。
 そう、昨季までの松崎って、自分は「日本のアンソニー・ベネット」に両足を突っ込みかけている、と感じていました。「こんなもんじゃない、こんなもんじゃないんだ!」、観るたびに、「悔しい」「悔しい」、この想いがとにかく募っていってた(恐らく、松崎自身がとても悔しかっただろうと想像ですし、オフに猛練習したんだろうなあとも想像ですけど)。

 高校・大学での松崎って、「バスケIQの鬼」って感じだったんですよね。やろうと思えば「PG~PFのどこでも対応可能である」ことを含めて。ですので、ハンドラースキルも一定程度は併せ持っていると映るのです。
 そう、松崎、キングが、昨季までの能力値よりも「さらなるステージ」へと昇華することが叶えば、「Xファクター」、その先の「CS出場権争い」も、決して非現実とはいえない、自分はそう読んでいます。


 そう、「Improved」の意味での「MIP」が、今季からもし創設されるならば、松崎は「今季のMIPの最有力」と自分は読んでます。というか、「MIPにふさわしい」に説得力を示せれば示せるほど、それは横浜BCを「さらなる高みへと導ける」に直結できると。この景色を自分も観たい、正直そう強く感じてます。



 川崎(「高速バスケ」への大転換。尤も日本人選手への不安感が…)。


 「ファジーカスありきのバスケ」からの大転換。「年齢構成の高齢化」に、直近2年は苦しむようになっていて、「いつかそう遠くないうちに、大幅な転換のときが来るのでは」といわれてはいましたが、それは「ファジーカス自身の引退」によって引き起こされたといえます。

 で、志向するバスケスタイルは「高速バスケ」。自分がより好むタイプのバスケスタイルですけど、川崎にとっては、いわば「がらりと変わる変化」といえる訳で、適応までどれほどの時間を要するのか、が要注目です。

 アジア枠のライト、外国人枠のA・ジョンソン、ジョーンズ(SKJ)、これは意欲的な補強と伝わります。でも問題は、日本人枠です。
 「ファジーカス時代の末期」。特にSG/SFのドングリーズぶりに苦しみ続けて、それが凋落の大きな要因の1つになりました。で、手持ちの選手をみると、ドングリーズぶりはPGにも波及しかねない、正直そう映ってます。

 正直、今季はとても苦しむのではないか、ファンはどれほど我慢できるのか、そう映っていますし、「24勝を下回る感じでも、全く驚かない」と読んでますけど、特に「日本人選手の軸」を見出せるかどうか、はっきりと明確な「再建モード」といえる意味でも、まずはこれを見出せることがとても重要では、と正直映ってます。それができてこそ、「光が見える」と。



 FE名古屋(侮れない存在だが、ごめんね、「相手との力関係」が…)。


 どうせ「噛ませ犬」「草刈り場」だよ。直近2年、FE名古屋の前評判は、冷ややかな感じが多い印象があります。ですけど、直近2年はいずれも最終的には、「簡単には勝たせてもらえないぞ」といえる好チームをつくりあげ続けてきました。
 どのようなバスケスタイルであるかを、言葉に落とし込めないのが、正直とてももどかしいですけど、でも言えることは、川辺泰三HCの手腕はとても評価されて然るべきであると。

 ですけど今季は、さすがに転換点といわざるを得ないのでは、これが自分の正直な解釈です。どうしても日本人選手の質でより劣るので、「外国人及び帰化枠/アジア枠」への依存度がより高まる感じですけど、最大の生命線といえる、帰化枠の「エヴァンス・ルーク」が退団しました(島根へ)。
 後継として入団したのは、アジア枠の台湾人の「ツェン・ヒュンチャン」。どれほどのEFFを見込めるのかは、チームづくりに大きく直結してくるのではと(「嬉しい掘り出し物」であって欲しいですけど)。

 あるいは、新たなる正PGに、実力者である並里を迎え入れたので、「点を取る形」はある程度見出せるかなと想像なのは、プラスといえます。
 とはいえ現実論は、「相手との力関係」は無視できない。そう、転換点を乗り越えるには、今季の中地区はあまりにもタフといえる。
 どれほどの勝利数ラインになるのか、正直読めません。ただ、この戦力を「30勝ラインに乗せる」が叶えば、これってとてもすごい手腕であると思うよ、これが自分の正直な感覚です、申し訳ないですけど。



 では、「各地区別の展望」、(その4)では「西地区編」を綴らせて頂きます。


 【バスケットボール#48C】

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