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Bリーグ(2024-2025)開幕直前の自分的な展望(その1。全体展望)。【バスケ】【Bリーグ】



 はじめに。





 「最大の勝負の1年」。「この眼に、この耳に、この心に焼き付ける1年」。そう、「絶対に後悔しない1年」に、自分はどうしてもしたいんだ!


 今季(2024-2025シーズン)。厳密には「10月3日木曜日」に既に開幕になってますが、ほとんどの球団では「10月5日土曜日」に開幕になります。
 自分がこうしてBリーグの生観戦をさせて頂くようになったのが、「2020年2月」、コロナ危機の突入の直前です。そう、「河村勇輝」の高校3年生のウインターカップにとても感動したのがきっかけでした(もともとNBAはその時点で、12年ほど観ていた感じですけど)。

 で、こうしてnoteを執筆させて頂くようになったのが、「2022年2月」。生観戦の頻度もこのときを機に一気に増加傾向になり、いまで2年8か月、生観戦の本格化という意味でからだと、今季で4年目になります。

 日本のバスケ界は、「2026年秋」に「新B1(「Bプレミア」「B革新」)」の開幕という、新たなるステージの突入が決定してます。
 この構想の当初は、「絵に描いた餅」「できるはずがない」と、冷ややかな声がむしろ多かった感覚があります。ですけど、「2022-2023」、「河村勇輝の登場」と、「スラムダンクの映画の公開」が同時に起こるという「豪運」から、いわば「すべてがうまくいった」といってよい流れになり、バスケットボールの社会的地位は、この2年で一気に向上になりました。





今季の開幕が近い9月末に、
佐々木クリスさんの著書『Bリーグ超解説』を購入。
イラストが駆使されていて、「実に読みやすい」です。
自分は時間的なこともあり、まだ一通りの大枠しか拝読できてない感じですが、
「今季は勿論、これから『Bリーグの生観戦の必須アイテム』になりそう!」
と正直強く感じてます。
この書籍では、「比江島ステップ」(108頁~109頁)、
「河村のすごさ」(170頁~173頁)、「富樫のすごさ」(178頁~181頁)
も、それぞれ深く言及されているなど、
「1人のバスケファンとして、学び感じることが多くある濃密な1冊」です。



いま言及させて頂いた『Bリーグ超解説』の、プロローグ部分である「16頁」。
イラストの若い女性が、「三谷あゆみ」というキャラクター。
「Bリーグのビギナー(初心者)の代表」として描かれてます。
髪型が特徴的ですけど、その感受性を含めて、「とてもかわいらしい」
存在として描かれていて、自分もとても共感できる感じであると共に、
この「あゆみさん」の存在が、書籍の内容をよりすっと、頭に入りやすい
感じになってるんですよね。





 9月末に、佐々木クリスさんの著書『Bリーグ超解説』を購入させて頂きましたけど、そう、Bリーグの生観戦で強く感じてるのが、
 「この直近の2年で、観客数が一気に増えたこと」
 「『子ども』『若い女性』のファンが確実に増加傾向にあって、しかもこの一定数がコアファンになってること」
 です。


 この2年で、バスケットボールの社会的地位が一気に上がった。
 地上波やBSで満足に放送されている訳ではないにもかかわらず、です。
 (尤も配信である「バスケットLIVE」は、月額換算がおよそ600円程度。安価で配信観戦できることも、大きなプラスの1つであると想像です。

 ですけど、でも、バスケットボールのファン数の増加は、なぜ起きてるのか。「河村勇輝」「スラムダンク」「代表の輝き」、これらも勿論大きな理由の1つではあると思いますけど、それだけではないと感じてるのです。


 (1)「学校の部活動では、特に女子を中心に、もともと人気があった。」
 (「旧実業団的な閉鎖性」の障壁を取り払えれば、の潜在的要素がもともとあったこと。)

 (2)「『屋内スポーツ』であるので、天候・季節に影響されない。」
 (「暑さによる熱中症リスク」「寒さによる冷え性リスク」「雨や雪による中止リスク」を気にせずに済むこと。)

 (3)「時間が『2時間強』でほぼ決着。つまり『タイパ』と相性が抜群。」
 (時間がほぼ読める、これは予定を組み立てる際に精神的にプラスになる。願わくは、テレビ中継の際、「2時間15分程度の枠」で番組編成して頂けると、開始から終了までより安心して観られると感じてますが。)

 (4)「うるさい鳴り物が最小限。『強制されてる』感覚が小さい。」
 (観戦の仕方の多様性が許容されてる雰囲気。これにより、「心の敷居の低さ」に直結しているプラス感が。例えば、いちいち応援歌を覚えていなくても雰囲気に溶け込めるでしょう?と。)

 (5)「選手は勿論、HC・スタッフ・職員・チアをも含め『顔が見える』。」
 (この「顔が見える」は精神的なプラスになり得る。言い換えれば「息づかいを感じられる」と。これって「人間ドラマをより感じられる」ともいえるんですよね。故に「より感情移入がしやすい」。
 そしてこの「顔が見える」「息づかいを感じられる」が、若い世代に多い傾向の「推し活」との親和性の高さへと直結した感が。)

 (6)「よく得点が入る(70得点以上は)。そして『頭を使う』。」
 (野球やサッカーに比して、例え守備的な試合でも、「70得点以上での決着」がほぼ確約されている[女子のWリーグでは60点台での決着も少なからずあるが]。故に「盛り上がり箇所」がいくつかあることが保証されてる。
 それと「頭を使う」。どう得点するか、どう失点を防ぐか、「同じような場面がほぼ起こらない」ので、「頭を使い続ける(しかも一瞬の判断で)」が求められる、この「頭を使う」が日本人の気質と親和性が高いことも、恐らく大きいのではと。)

 (7)「『スポーツ観戦』でありながら、『ライブ鑑賞』でもあること。」
 (センタービジョンや照明などを活用した、いくつもの演出の存在も、バスケの独特の特徴といえる、例えば「オープニングムービー」は、凝った工夫をしている球団がいくつもある。
 それでいて、現実のライブ鑑賞よりもよほど安価である。新アリーナ建設で今後の値上がり傾向が想像されるが、それでも現実のライブ鑑賞よりは安価で収まるだろう。
 つまり「コスパ」と相性が抜群といえる、これも大きいのでは。)



 いま、「7つの理由」を挙げさせて頂きましたけど、「日本におけるバスケットボール」って、きっかけさえあれば「ポーン」と一気に注目度が上がる潜在的な要素があった訳です。これに加えて、「完全プロ化」から数年が経過したことで、「旧実業団的な閉鎖性」がほぼ取り払われたことも、恐らく大きいと自分は感じてます。
 「いつか機会があれば」と潜在的に感じていた中で、「河村勇輝」という、「競技の枠を超えた、スーパースター」の登場。それも、技術的にすごいだけではなくて、「人間として共感できる要素」を併せ持っていることが、特に大きかったのでは?と自分は感じてます。
 そう、「身体の小ささ」(公称172cmは、野球でも小さい部類になります)、「理知的な頭脳」、「とても誠実」、「自分自身に厳しい」。
 そう、子どもや若い世代から見ると、「こんな人間になりたいな」という要素(資質能力)をいくつも併せ持っているのです。


 それでいて、河村を取り囲むライバル。
 「比江島」(オーバー30にして全盛期に突入した、日本人no.1スコアラー。それでいて「究極のシャイ」だったりする)
 「富樫」(圧倒的なクラッチ能力。パス能力も高いけど、167cmの低身長ながら、高い決定力と勝負強さを持つ。弁舌にも優れる)
 「齋藤」(代表では河村、富樫の壁に阻まれてるが、バスケIQに優れる「小さな天才」。パス、3P、フローターの攻撃面は勿論、守備意識も◎)

 それと、選手ではなくてチームですけど、「A東京」という「絶対的なラスボス」、というか「日本バスケ界の読売巨人軍」。この「絶対に勝利しなければ、優勝はあり得ない」といえる存在がいることも、「物語性」をより高めているように、自分は映るのです。



 ですけど、先日(9月6日)のnote記事で言及させて頂いたように、今季のBリーグは、人気の向上の最大の原動力になった「河村勇輝」が、NBA挑戦のために、Bリーグを去りました(「全盛期の能力値である間にBリーグ帰還であって欲しい[例えば、2030年頃とか。この場合で「6年間、29歳のとき」の計算になります]」と思っていますが、そう、「簡単にBリーグに帰還になって欲しくない」とも正直感じてます)。
 その一方で、社会的に言えば河村ほどではないかもですけど、「日本バスケ界の『生ける伝説』」である「渡邊雄太」が「Bリーグ帰還」を決断しました(今季から千葉Jに入団)。これをも含めて、今季のBリーグは「『ポスト河村勇輝』の時代の突入の1年目」になります

 河村が去っても、この2年で積み上げられた「バスケットボール人気」は、少なくともある程度は根付く、が自分の読みです。


 ですけど、そう、今季のBリーグは、「『ポスト河村勇輝』になり得る、『新たなるフラッグシップ』を見出す年」であり、もう1つは「『ポスト比江島慎』になり得る、『nextスコアラー』を見出す年」でもある。
 自分は正直、そう感じています。

 「新たなるフラッグシップ」の意味では、自分は9月6日のnoteで、「齋藤拓実(名古屋D)」を挙げさせて頂きました。というか、齋藤はいままで「あまりにも過小評価されてきてる」と。能力が高いことは、直近の3年で「数字の面では」証明されているはず。だからこそ今季は、「CSファイナル」「優勝」という目に見えるチーム成績もですし、それと齋藤って、直近の2年では、日本人選手では「河村に次ぐ、no.2のパス能力」を示し続けてきてますので、「アシスト王」に輝く齋藤を観たい!も、正直な本音です。


 問題はむしろ「nextスコアラー」であって、比江島は確かに年齢面では、いつ衰えが来ても驚かない感じですけど(34歳)、「21-22から現在」と、つまり「31歳のときから、真の全盛期に突入」してるんですよね。
 それに今季は、(はっきりと公式発表されてる訳ではないですが、)優勝に輝いた2022年オフに結んだといわれてる「長期大型契約の、最終年」といわれてます。比江島の場合、「『生涯宇都宮』を示す発言を、何回か繰り返してる」感じになってますので、来オフで現行契約が切れても、宇都宮を退団することはもはや想像しづらいと読んでますけど(これは、比江島の「宇都宮が『第2の故郷』になったという愛着」もですし、故郷は福岡ですけど、九州の球団である佐賀・長崎が、比江島の移籍入団を実現させるほどの資金力やサポートキャスト[周りのロールプレイヤーの選手]を確保できるとは思えないこと、そもそも比江島が現行の長期大型契約で「1億円に到達してる」といわれてること、といった事情があります)、でも、「長期大型契約の最終年」ということで、「1億円選手に自分は適任であることを改めて証明したい」「自分はまだまだ衰えてない」を示す意味で、今季への想いはとても強いだろうと想像なんですよね。

 で、このnoteの読者ならば理解して頂けるかなですけど、自分は、河村に次いで、比江島が「二推しの選手」なんですよ。比江島が大好きですので、比江島には「若手・中堅の壁」であって欲しいが本音としてあります。というか現実論として、「フィニッシュに持っていくレパートリーの多さ」もですし(「引き出しの量」は勿論、その「1つ1つの質」をも併せ持ってる意味でも。「比江島ステップ」という言葉のように、ドライブ・リングアタックが代名詞ですけど、21-22以降は3Pでも「日本人でトップレベル」の感じですし。しかもやや課題感があったFTも、ここ2年は「75%程度」で安定できるようになってますし)、比江島のより本質的なすごさって、「スコアラーでもあり、ハンドラーでもある。パス技術も高いレベルにある」ことなんですよね。
 実際、21-22からは、「比江島の偽PG」の機会が、年々顕著になってきてます。そしてPGとしても、普通に良質の感じなんですよね。そのうえ、21-22以降は、守備力も年々すごみを増してきていると。


 誰が「nextスコアラー」になり得るのか、自分は現時点では
 「岡田(京都)」「今村(名古屋D)」「西田(三河)」
 この3人に特に注目しています。年齢もそれぞれ「26歳」「28歳」「25歳」で、3人共に「全盛期にこれから突入になる」。
 しかも3人共に、「スコアラーでもハンドラーでもある」ことも、昨季に証明できてます(特に岡田は、昨季から所属球団で「スコアリング型の正PG」として躍動できてる。ややA/TOにやや難があることは、今期以降の課題といえますが、これは伸びしろともいえます)。

 この中でも特に、自分は「岡田」に注目していることは、9月6日のnoteで言及してます。岡田は「nextスコアラー」の意味でも、「nextコンボガード」の意味でも、今季のBリーグの要注目ファクターといえるのでは?と。
 と申しますのも、いま、「nextコンボガード」と述べて、これは
 「テーブス(A東京、26歳)」「佐々木(三遠、28歳)」
 がいます。しかも岡田を含めたこの3人は、「いま20歳代であり、しかも180cm超えである」ことです。
 特に佐々木は、「バスケIQの塊」といえるほどに、「相手だととても手ごわい、でも味方だととても心強い」存在といえます。この佐々木の想像以上の成長や存在が、三遠の想像以上の躍進とリンクしている感じですけど(再建を開始したタイミングが同じである「三遠」と「京都」が、昨季の1年でこれほどの大きな差が生じるとは、どれほどの人間が想像できただろうか?の感じです)。

 佐々木やテーブスも、勿論、能力の高い選手です。ですけど、自分は岡田に「ロマン」を感じてるんですよね。岡田が持っている潜在能力を完全開花できたとき、京都が「叶えたい景色」へと届く大きな原動力になることもですし、「スコアラーでもコンボガードでも、とても良質」という、日本代表の選手編成の面でも、岡田が「ポスト比江島」「コンボガード兼務」に収まれば、「ベストシナリオ」といえると自分は感じているのです。


 岡田もですし、齋藤に期待するのも、これから日本代表は、原則国内組で試合に臨むときは、つまり「河村、富樫の不在」で臨むことを意味しているんですよね。そうすると、それでいて「コートビジョンに優れる、絶対的な正PG」がいないと、勝負にならないと。
 これを明確に満たしているといえる1番手は、「齋藤に他ならない」と感じてますし、齋藤は「守備意識の高さ」にも優れてますので、「より自分たちで主導権を握れるバスケの具現化」にもなり得ると映るのです。

 ですけど、そう、自分は齋藤や岡田にとても期待している、もっとできると信じて疑わない感じです、でも、「持っている潜在能力が完全開花できれば」の意味でだと、「テーブス」にもとても注目してます。
 自分の好きな言葉に「現状に満足しない」がありますけど、この言葉が最も「すとんと落ちる」のが、テーブスなんですよね。そう、A東京は確かに「スーパーチーム」ですし、周りの選手の能力もとても高い(特に守備意識は「A東京を上回るといえる球団があるだろうか?」と映ってます)、ですけど、A東京が「叶えたい景色」に到達できるには、「テーブスの完全開花」なくしては叶わない、と思ってます。

 パス能力、守備能力は、もうわかっている。だからこそ、「勝負どころを仕留められる存在」に、「違いを生み出せる存在」になる意味でも、「より自らリングに向かう姿勢」を、今季のテーブスには期待したいのです、それができる存在と自分は信じているから、の意味でもと。



 いずれにせよ、今季。Bリーグとしては「新B1まで『あと2年』、でも今季は『ポスト河村勇輝』をはじめ、『新世代の成長』を求めたい、いわば『新たなるステージの1年』」といえます。
 で、自分にとっては、「最大の勝負の1年」と位置付けています。そう、今季の自分のテーマは「魂を最大級に燃やしたい」「後悔したくない」と。

 今季、まずは京都の「開幕からの本拠地4連戦」を、すべて生観戦の構想です。昨季はとても悔しい1年に終わった。「17勝、勝率.283」は、自分ははっきりと「赤点」であると感じてます。
 ですけど今オフは、意欲的な補強に成功できた感じがあります。しかも、後述でより深く言及させて頂きますけど、今季の西地区は「名古屋Dが中地区に回った」「西地区の有力球団は、いずれも何らかの不安要素がある」。
 そう、「今季の京都って、位置付け的には、昨季の三遠と相通ずる」感じがあるのです。今季は昨季と異なり、「何人かのコアメンバーを確立できつつある」ことを含めて。

 そう、今季の自分、「最高に素敵な1年に、絶対にするんだ!」と。
 たとえどのような結末であろうとも、存分に楽しむ!と心に決めている。
 そしてその上で、より素敵な景色が叶うことを信じて。
 これが、いまの自分の正直な想いです。



 なぜ、「順位予想」は「ほとんど当たらない」のか。








 開幕直前の、いわば「恒例行事」。
 このnote記事もそうですけど、いわゆる「順位予想」あるいは「パワーランキング」。
 実は、リンク添付(1.02 Weekly Reportさん。野球の「DELTA」さんのことです)のnote記事にもあるように、「順位予想」「パワーランキング」は、

 「Bリーグ」「NPB」(あまり当たらない)
 「NBA」「MLB」(ある程度は当たる)

 そう、「完璧に的中できる」かはともかく、「だいたい、この順位ゾーンになるだろう」という意味では、「NBA」「MLB」は、だいたい当たるのです(尤も、シーズン途中での「トレードデッドライン」でがらりと勢力図が変化することがしばしばであることも特徴であり、この「トレードデッドライン」のダイナミズムは、特にBリーグが「新B1の導入時」には取り入れられて欲しいことと感じてますけど!)。
 これはなぜかというと、「上位と下位との戦力差が、ある程度は読めるから」「何人かのスーパースターは、その存在自体が『違い』になり、そのスーパースターを擁している球団は『まずほとんど大崩れしない』から」です。「『ビッグ3』『スーパーデュオ』が誰であり、『ロールプレイヤー』が誰であるかのチームづくりがより明確であるから」もあります。

 これに対して、「Bリーグ」「NPB」は、「上位と下位との戦力差が、NBA・MLBほど大きくはない」「『再建モード』という位置付けの球団自体がほとんどない(NPBに至っては、金本知憲監督時代の阪神[2016年~2018年]が、「再建モード」を明確にした最初の球団であったともいわれてます)」こと。それに「『ビッグ3』『スーパーデュオ』という概念自体も、多くの球団で不明確である(実際、2021年以降の島根のチームづくりは、Bリーグではしばしば「異質」扱いされてますし)」「負傷者、衰え、Xファクター(若手・中堅の想像外の急激な成長)をほとんど考慮しない(野球の横浜DeNAが特に典型。主力のほぼ全員が健康体であれば「ほぼ毎年のように、優勝争いの予想」であるが、実際は「負傷者の続出で一気に失速」が半ば常態化している。また、昨季の横浜BCのように「スコットの急激な衰え」を想像できた人間が、果たしてどれほどいただろうか?と)」。


 かくいう自分自身。いわゆる「パワーランキング」、当てに行っている訳ではない、あくまでも目安的な位置付けの感じですけど、でも、

 2022-2023(川崎を「RS全体1位の最有力」の評価)
 [→「CS出場、中地区1位」にはなったが、「40勝」と苦戦した]

 2023-2024(横浜BCを「宇都宮との全体の2強」との評価)
 [→「24勝」と大苦戦、「CS出場に失敗」。
 「河村に次ぐno.2の得点源に苦心」「スコットの衰え」が響いた]


 しかもBリーグの場合、「トレードデッドライン」が「ほぼ有名無実化」の現況であることもあって、開幕直後に選手構成の「弱点が明確に表出」になっても、特に日本人選手は「最後まで補強できないまま」をほぼ意味している。この現況・このシステムってどうなの?おかしくない?と自分は正直感じていて、「トレードデッドラインを機能できるシステム」をどうすれば具現化できるのか?と正直感じてますけど、これは恐らく「新B1の実現を待つ、これに恐らく尽きるのだろう」が自分の読みです。


 ここから、今季のBリーグの「全体展望」、その後に「地区別での『パワーランキング』」をそれぞれ綴らせて頂きます。
 ですけど、そう、今季を考えるにあたり、「不確定要素」が3つほどあると自分は感じてるんですよね。


 (1)「大激戦の中地区。A東京、三遠、名古屋Dを中心に展開と想像だけど、それに次ぐ球団はどれほどあるのか?SR渋谷、三河は勿論だが、横浜BC、川崎が『新スタイルがどれほど早くに適応できるか、土台作りでとどまらずにXファクターまで駆け上がれるか』?」

 (2)「東地区。宇都宮のチームケミストリーは確かに恐らく『A東京と双璧』と映る。でも一方で、2021年の年明けからずっと指摘され続けた高齢化は『いつ限界点になるかわからない』。これに対して、大型補強に成功して、選手層を整備できた感のある群馬。新HCが守備マインドが強いことをも含めて、勢力図の逆転は全く驚かないと映るが?」

 (3)「西地区。いわゆる『3強』(島根、広島、琉球)がそれぞれに小さくない不安要素を抱えていること。そう考えると、3強に風穴を開ける『Xファクターの球団』が出現するのか?また、『Xファクター』になり得る球団があるとすれば、それはどこであるのか?」


 そう、いま挙げた3つのことに加えて、「ワイルドカードの2枠」がどうなるのかも、重要なポイントです。
 (個人的には、「プレーイン制度の導入」を強く希望の想いですけど、これも「新B1の導入を待つ」感じになるのかな…、と想像です。現行制度だと、恐らく「36勝程度(勝率.600)」がクリアラインになる、でも「自分たちも努力すれば手が届くかものライン」って、「33勝程度(勝率.550)」であると想像なんですよね。
 そう、「プレーイン制度のない現行制度」は、「全体バランス」という意味で、制度的な欠陥がないとはいえないのでは?と自分は感じてます。)

 恐らく、1枠目は中地区の球団になる可能性が高いでしょう。問題は2枠目です。
 確かに今季は、中地区のレベルがとても高いです。ですけど、楽といえる球団がない(戦力値的には、FE名古屋が少し劣ると映るけど、直近2年は「どうせドアマット球団でしょう?」の前評判から、「そう簡単には勝たせてもらえないぞのチームづくり」をしっかりつくってきてるんですよね)、そう考えると、「『つぶし合い』により、思ったほどに勝利数が積み上がらない可能性が、充分にあり得る」んですよね。

 これに対してです。特に東地区。「3強」(千葉J、群馬、宇都宮)及び「1中」(秋田)と「4弱」(越谷、北海道、仙台、茨城)との間に、「明らかな戦力差」を感じます。そう、「4弱から、どれほど取りこぼさないか」といってもよいほどの戦力差が。
 裏を返せば、「勝利数を積み上げやすい構造」が潜在的にあるといってもよい。自分は正直、ワイルドカードの2枠目が東地区に回る可能性は、「結構それなりにはあるのでは?」と読んでるんですよね。

 勿論、西地区の3位球団が、ワイルドカードの2枠目を叶える可能性も、少なからずあるかなです。ただ、「3強」(島根、広島、琉球)がそれぞれに「小さくない不安要素」を抱えている(特に広島、琉球)こと、しかも「広島、琉球」は、「EASLとの両立という過密日程との戦い」もあります。
 それでいて、「弱」と位置付け得る球団は、「滋賀の1球団」しかないのです。そう、「京都、佐賀、大阪、長崎」で「4中」を形成してると。
 「中」といえる球団が4つもあると、3強の勝利数は、意外と積み上がらないかもしれませんし、あるいは、3強に風穴を開けるXファクターの球団が出るかもしれない、それこそ昨季の三遠のように。後述で言及させて頂きますけど、自分は、「流れに乗れれば」の注釈付きではあるけど、昨季の三遠の要になり得る潜在能力を持つ球団はあると、正直読んでいます。


 ですけど、西地区の3位球団と、東地区の3位球団を天秤にかけると、「地区内での力関係」や「その球団の机上での戦力値」、「Xファクターの出現可能性」とかを総合すると、東地区の3位球団がやや有利かな、が現時点での自分の読みです。
 これが、2枠目が西地区に回ることがあるとすれば、はっきりここで述べますが、「宇都宮が『年齢構成の高齢化』がついに限界になったとき」、これになるだろうと読んでるのです。
 確かに、机上の選手名だけを考えると、宇都宮が群馬よりも有力選手が何人も並ぶ感覚がありますし、「帰化枠/アジア枠」の質でいえば、宇都宮がより上回ってます(というか、群馬の帰化枠のパーカーは、いつ一気に衰えても驚かない感じではある)。

 確かに、宇都宮のチームケミストリーは、A東京と双璧といえるほどに調和がとれています。半崩壊に陥っていた「22-23」のときでさえ、「崩壊に陥らなかった」のは、「逆境のときでも、自分たちに何ができるか、何をするべきか」の共有ができていたからでしょう。
 ですけど裏を返せば、2年前に半崩壊した前歴がある、そのときから単純に2年の高齢化になっている訳です(しかも「アラウンド35」がずらりと並ぶ。高齢化がついに限界に達して失速したのは、直近2年の川崎がそうであった)。これは正直、無視できないのでは?と自分は読んでるんですよね。

 高齢化が限界に達しても、「勝率.550(33勝)を下回る」は、さすがに想像しづらいと思ってます、そもそも宇都宮は「まずは守備ありき」の球団ですから。ですけど、「宇都宮の高齢化」は、今季のBリーグの「無視できない、裏の重要ポイント」と自分は感じてるんですよね。


 これは、琉球にもいえます。琉球も、クーリーが健在である限りは、「勝率.550(33勝)を下回る」ことは、ほとんど想像しづらいです。クーリーは「異次元のパワー」「秀逸なポジショニング」というわかりやすい持ち味を持っていることをも考えると、昨季のスコットのような「急激な衰えの発症」は、考えづらいでしょう(それどころか、「最短で今季途中に帰化が叶う」ことは、なおさらプレーの質を高める一助になり得ると読んでます)。
 ですけど、日本人選手で明確に違いを生み出せるのが、岸本・松脇くらいしかいません(その上、質量共に落ちている。特に「今村の穴」は明らかに無視できない)。それに、クーリーと、帰化枠のカークは、「3Pがないので、プレーエリアの重複リスク」があります(実際、昨季は「カークとクーリーの同時起用」は、ほとんどしないように留意されてた感じです)。

 しかも、「EASLとの過密日程」「日本人エースにして正PGの岸本が34歳」、これも明確に逆風の要素と考えざるを得ません。
 そう考えると、宇都宮と同様に、琉球も「西地区の中心球団の座としての終焉」は、少なからずあり得るのでは?と自分は読んでいます。



 全体展望。






 今回、「全体展望」及び「地区別の展望」を綴らせて頂くにあたって、参考資料とさせて頂くのが、「NBA Sporting News」さんの「NBAパワーランキング」の記事です。
 そう、明確な順位予想の形はしません、ですけど「パワーランキング」は、「順位予想ほどではないけど、およその目安を示すには適している」といえますからと。

 では、自分なりの「全体展望」をさせて頂きます。「こういう解釈もあるんだ」という感じで読み進めて頂けると、とても嬉しいです。



 【Bリーグ(B1)、「2024-2025」、自分(愛球人)の全体展望。】

 (1)ティア1(優勝候補)
 (「A東京」「千葉J」+「三遠」「名古屋D」「島根」「群馬」)

 圧倒的な完成度とチームケミストリーを擁する「A東京」と、日本人スター選手と、3人の外国人選手がとても強力である「千葉J」の2球団が、今季のB1の中心軸と考えてよい。そもそも資金力もこの2球団が相対的により上回っている意味でも、この2強は「ベタ」といえばそうだろう。RSの全体1位は、チームケミストリー、選手層、バスケIQでより上回る「A東京」をより有力と考えるが、「地区内での力関係」をより重要視すれば「千葉J」の可能性も少なからずあり得る。

 この2球団を追走するのが、スタイル的な完成度の高さから「三遠」「名古屋D」、及び、西地区の1位の最有力といえる「島根」の3球団である。
 特に「三遠」と「名古屋D」は、中地区の2位を激しく争奪の関係と読む。どちらがより上回るかは、それこそ、競馬の2008年の天皇賞秋の「大接戦ドゴーン」(ウオッカ、ダイワスカーレット)を連想させる、つまり「好みの問題」に限りなく近いと。この2球団は、東地区や西地区にもし回れば、1位になっても全く驚かない。
 それと「島根」も、第2集団の一翼に入ってくるであろう。「ニック・ケイ、安藤、クラークの『新ビッグ3』」はとても強力であり、課題である選手層も幾分か強化された感がある。そして、西地区の他の有力球団(広島、琉球)よりは「相対的に、不安要素がより小さい」こと、それと年齢構成的に「今季が最大の勝負の年」という切実さも、島根を「西地区の1位の最有力」とするにより説得力をもたらすと映る。
 それに、西地区の1位になれば、「CS1回戦が島根の本拠地。しかも、A東京、千葉Jとの1回戦での対決を回避できる」。「本拠地でのファンの強烈な結束力」も、無視できない重要ファクターになり得る。

 いま挙げた5球団に加えて、「群馬」もとても意欲的な補強に成功した感がある。特に、現役ドイツ代表の「ティーマン」は、島根の「ニック・ケイ」と同等以上の、「Bリーグ氏に高確率で語り継がれるであろう、とても良質の外国人」である。
 積み上げた「高速バスケ」に、ミリングHCの「守備マインド」が融合されれば、かなりの躍進になる可能性も充分にあり得る。そして本拠地が生み出す「ホームアドバンテージ」も後押しになるだろう。
 そう、つまり「A東京」「千葉J」+「三遠」「名古屋D」「島根」「群馬」の6球団が「ティア1(優勝候補)」といえる。

 ここまででだと、CSは
 「A東京」vs「?」
 「群馬」vs「三遠」
 「島根」vs「?」
 「千葉J」vs「名古屋D」
 これが、自分の読みになる。


 (2)ティア2(CS出場権争い)
 (「宇都宮」「広島」「琉球」+「SR渋谷」「三河」「横浜BC」)

 では、「ティア2(CS出場権争い)」になるが、まず最有力に挙げるのは「宇都宮」になるだろう。「チームケミストリー」「勝者のメンタリティー」はA東京と同等以上といえるし、「『ニュービル、比江島』の『スーパーデュオ』」は、そう簡単には止められない。でも一方で、「年齢構成の高齢化」も、いよいよ無視できなくなっている。「大崩れまでは考えづらい」意味では、「ワイルドカードには入ってくる」のではと読むが、「22-23」での半崩壊からわずか2年しかなく(しかもこのときには既に「年齢構成の高齢化への不安感」は公然化していた)、そのときから単純に2年の年齢がかさんでいる。持ち味と不安要素、どちらかより顕在化するのかだ。

 CS出場権でいえば、「西地区の2位の争い」もとても激しくなるであろう。とはいえこれは、西地区で島根と共に「3強」を形成する「広島」「琉球」のいずれかでの決着の可能性がより有力と映る。
 ただ、「広島」も「琉球」も、今季は不安要素が小さくない。これが中地区に回れば、横浜BCをも下回り7位程度になっても全く驚かないほどには、脆さが否めないのだ。
 そう、「広島」は、「守備マインド」「3人の外国人」は確かにとても強力といえるし、有望な若手も多い。しかし、HCを変えたことがどれほどの影響なのかはともかく、PSGをみる限り「何かがおかしい」のだ。積み上げてきた方向性は間違っていないはず、手持ちの選手が机上通りに最大化できれば、わりとあっさりとCS出場権へのストレートインになる潜在能力はある、だけどPSGで映る「ボタンの掛け違え」が修復できなければ、勝率.500程度への陥落でも、正直驚かない。
 「広島」を西地区2位により有力視したのは、「CSレベルで勝負できる選手の頭数」「戦術的な引き出しや、選手の伸びしろ」からであるが、「琉球」も勿論無視できない。特に「外国人の質」は「今季のB1でも有数」といってよく、とりわけ「no.1の古典型ビッグマン」であるクーリーが健在である限りは、大崩れを想像しづらい。
 とはいえ、「日本人選手が質量ともに明らかに落ちている」感が否めずで、昨季までに比して、いわゆる「破壊力不足」に苦しむ可能性は低くないと読む。
 そのうえ、「広島」「琉球」のいずれも、「EASLとの両立」を抱えている。そう考えるとなおさら、ひとたび不安要素が顕在化になると、「『こんなはずではない』を、ずるずると引きずって、『Xファクター』に差し切られる」可能性はゼロではないと映るのだ(2球団の両方が西地区2位の座から陥落することは想像しづらいが、Xファクターの球団が「描いたように素材をレシピに昇華する」ができれば、昨季の三遠の再現の可能性は小さくないと正直読んでいる)。

 そして、「SR渋谷」「三河」も、中地区にいるから「ティア2」になる感じだが、東地区や西地区に回れば「2位でのストレートイン」が充分にあり得る良質の戦力といえる。特に「SR渋谷」は、「意欲的な補強の成功」「まずは守備ありきの徹底で、大崩れしにくい」意味で、「2位へのストレートイン」でも大きな驚きとはいえない。「観ていて楽しい」バスケとは真逆の感だが、負傷者リスクを最小限にできれば、可能性は少なからずあると映るのだ。

 不気味なのが「横浜BC」。日本人選手の質にやや不安感は否めないが、積み上げてきた「高速バスケ」の質は、トゥオビHCになり、むしろより良質になってる感がある。これに加えて守備面もよりアグレッシブになり修正が見込めそうな感だ。現実的には「よくてワイルドカード」の立ち位置である感はあるが、「3人の外国人+アジア枠」がとても良質であるといえそうな意味でも、少なくとも「SR渋谷、三河」をより上回る可能性は低くないと読むが、果たして。

 そう、つまり「宇都宮」「広島」「琉球」+「SR渋谷」「三河」「横浜BC」の6球団が「ティア2(CS出場権争い)」といえる。

 そう考えると、ワイルドカードの1枠目は「三遠、名古屋Dで、中地区3位に回った方」と読むが、ワイルドカードの2枠目は、現時点でだと「宇都宮が少し上回る」が自分の読みである。ただ、「西地区の3位」に2枠目が回ることもゼロではないとも映るがと。
 これを踏まえると、CSは
 「A東京」vs「宇都宮」
 「群馬」vs「三遠」
 「島根」vs「広島」
 「千葉J」vs「名古屋D」
 これが、自分の読みになる。


 (3)ティア3(Xファクター)
 (「秋田」「京都」+「佐賀」「川崎」)

 ここまでで、「ティア1(優勝候補)が6球団」、「ティア2(CS出場権争い)が6球団」が自分の読みである。
 これに次ぐのが「Xファクター」、つまり「現時点での机上の戦力値では、CS出場権に絡むのは難しいと映るが、潜在能力は高いので、流れや展開を味方につければ、CS出場権のワイルドカードに絡む可能性もあり得る」のニュアンスである。

 「Xファクター」で最初に挙げるのは、「秋田」である。
 「攻撃も守備もアグレッシブに」、これをずっと積み上げ続けてきた。「資金力の壁に泣く」の感も少なからずあるといえるが、「手持ちの戦力値」を充分に補って余りあるほどの「チームケミストリーの深度」「志向するバスケスタイルの一貫性および合理性」で、B1の「Xファクター」であり続けている。
 確かに、今季の東地区は「3強」がドンといる。でも、群馬は「勝負弱さの負の歴史、帰化枠のパーカーの年齢面リスク」が、宇都宮はシンプルに「年齢構成の高齢化が囁かれ始めていまで3年半、しかも主力には『アラウンド35』がずらりと並ぶ」こと、つまり「走れなくなって一気に失速、いわば22-23の悪い意味での再現」の可能性は、正直低くないのだ。
 そう考えると、「自分たちのバスケスタイル」が、B1の中でも最も明確といえることが持ち味の秋田が、Xファクターとしてワイルドカード(ひいては、東地区の2位)に手が届く可能性は、決して低くないと読む(しかも今オフは、意欲的な補強に一定程度成功した。控えPGには不確定要素があるが)。

 「秋田」と共に、「Xファクター」と自分が読むのが、「京都」「佐賀」である。特に「京都」は、今オフは意欲的な補強に成功で、昨季の課題であった「勝者のメンタリティー」「守備意識」「A/TOの良化」等で大幅な良化が見込める。しかもヒースが売れ残っていたという「棚から牡丹餅」を仕留めたこともプラスといえるだろう。
 少なくとも、同じ西地区という意味で、手持ちの選手の頭数やポジションバランスでは、恐らく京都が最も優れていると映るのだ。ではネックは何かというと、「HCの采配」、より深く述べれば「手持ちの選手という『素材』を、バスケスタイル・チームケミストリーという『レシピ』へと昇華できるか」である。
 昨季の三遠は、「素材をレシピに昇華する」を叶えて、想像以上の大躍進に結び付けた。今季、西地区の3強に風穴を開けて、ワイルドカード(ひいては、西地区の2位)に手が届く球団があるとすれば、それは京都であるが自分の読みである。実際、直近の練習試合では、(ネタバレ的になりかねないので多くはいえないが、)守り方に大幅な改善や工夫がみられた(そしてそれは理に適っているように映った)。これがRSに突入しても一定以上の質で遂行できれば、「今季のB1の裏キーマン」へと駆け上がる可能性は少なからずあり得ると読む(ただし一方で、昨季のように失速して「24勝程度」にとどまる可能性も少なからず映る、結局はHCが「普通に采配できるか」が重要ポイントの感じといえるが)。

 「佐賀」も、「Xファクター」の有力候補の1つだろう。「アグレッシブな守備からの速い攻撃」はとても理に適っていて、選手はこのバスケスタイルの明確性のもとに集っている、つまり選手の皆が「同じ方向を向き続けられてる」。熟成路線の上で、課題である爆発力の意味で金丸という的確な補強をしたこともプラスといえる。
 守備力により優れる意味で大崩れしないことに照らせば、負の意味での振れ幅リスクは京都より小さいし、昨季は勝利数以上に可能性を感じさせた。その意味では、佐賀がワイルドカードを叶える可能性は少なからずあるのではと。

 それと、中地区からは「川崎」を挙げたい。外国人やアジア枠では、質の高い選手の補強に成功できた。HCが掲げる「高速バスケ」(いままでに比してだと、より前向きで大幅なスタイル転換といえる)が、手持ちの選手と調和できれば、とても面白い感じになるといえる。
 ただ、特に「秋田」「京都」に比してだと、より消極的な感じでここに挙げた感がある。いわば、さすがにFE名古屋よりは多少は上回るだろう、の程度の読みであり、特に日本人選手の質には大きな不安感が否めない意味で、「よくて勝率.500(30勝)程度」がより現実的と読む。そう、いわば川崎が、特に西地区であれば、むしろ「ティア4」に回されても仕方ない(正直、大阪と位置付け的にはあまり変わらないというか、期待値的にはまだ大阪がより上回るかもの感じがある)、が正直な感じである。

 そう、つまり「秋田」「京都」+「佐賀」「川崎」の6球団が「ティア3(Xファクター)」といえる。


 (4)ティア4(その他)
 (「越谷」「大阪」「北海道」「長崎」+「FE名古屋」「仙台」「茨城」+「滋賀」)

 ここに挙げる中で、最も前向きな解釈ができると映るのが「越谷」である。ただこれは、「HCが安齋竜三であるから」が多分に大きい。確かに、外国人やアジア枠の質は高いし、これを活かしてのフロントコートは、上位球団とも互角以上に戦える可能性を持つ。しかし問題は日本人選手であり、結局は「やるのは選手」である訳で、よければ「30勝(勝率.500)」、つまり昨季の佐賀の29勝と同等ラインを見込める可能性を秘めているが、「個の力の不足感を、HCの采配(というかマジック)で補おうとしてるだけだ」がより顕在化すれば、東地区の最下位争いに陥落になる可能性も少なからずある危うさを持つ、ともいえる。

 「越谷」に次いで、「ティア4ではあるけど、楽には勝たせてもらえない感じだぞ」といえる球団として「大阪」「北海道」を挙げたい。特に「大阪」は、藤田弘輝HCを招聘して、「アグレッシブな守備からの高速バスケ」、というか大阪のもともとの伝統の「走るバスケへの回帰」が伝わり、PSGをみる限りでは、選手が実に活き活きとしている。ただ問題は、日本人選手で「橋本が封じられると、CSレベルという意味では他が厳しい」こともだし(しかも橋本は負傷で開幕アウトが確定になった)、特に不安感は「外国人選手の質」である。結局は最終的には「個の力で『違い』を生み出せるか」が勝敗を分ける感じがある、その意味で特に「カロイアロの放出」は結果的に裏目になりやしないか(確かに年齢面でのリスクはあるが、志向するバスケスタイル的には、むしろカロイアロは符合できそうな感じだと映るのだが…)、が不安要素といえる。そう、「30勝~33勝ライン」はわりと現実的といえるが、それ以上を見込めるかといえば、その「絵が浮かばない」が正直な感じなのだ。
 で、「北海道」。「高速バスケ」を志向する傾向であるが、昨季は徐々にだが、課題の守備意識・守備力の改善傾向がみられた。何人かの日本人選手のステップアップが叶えば、今季の東地区の中での力関係をも考慮すると、「30勝ライン」は決して非現実ではない、と映るのだ。加えて、守備力に大幅な良化が垣間見える意味では、大崩れリスクへの振れ幅には恐らくなりづらいことも、ポジティブにとらえてよい。

 それと、「長崎」。志向するバスケスタイルである「アグレッシブな守備からの、高速バスケ」は、とても理に適っていて、「観ていて楽しい」。実際これは「ヴェルカスタイル」として、称賛の意味合いで認識されている。ただ一方で昨季は、半ば「馬場個人軍」と化する試合も散見された。そう、馬場がいるといないとで、内容的な落差が少なからずあったのだ。
 これを克服すべく、今季は山口を補強したが、問題は「全体の選手層」、あるいは「外国人の質」「PGの質」。この要素でのアップグレードを証明できなければ、西地区の「Xファクター集団」から結構離されての7位にとどまる可能性は正直小さくない感がある。

 ここまでが「ティア4の中での上位部分」であるが、「FE名古屋」も、いま挙げた4球団と決して遜色ない、というか中地区であるからここにいる感じともいえて、「ティア3」にぎりぎりはいる可能性をも秘めている。
 そう、机上の戦力値自体は、他の中地区の球団から正直引き離されている、というか机上だけでいえば「18勝(勝率.300)を下回る」とも正直映っている。だけど直近2年でも、前評判は低いのに、終わってみれば「簡単には勝たせてもらえないぞ」といえる良質なチームをつくりあげてきた、これはHCの手腕の賜物といえる。今オフは実力者や、いぶし銀的な若手の補強に成功できた意味でも、「ティア4ではあるけど、決して無視はできない」ことははっきりといえるだろう。

 問題はあとの3球団、つまり「仙台」「茨城」「滋賀」である。この3球団は、(中地区で7位あるいは8位が高確率で不可避であると映る「FE名古屋」と共に、)「ティア5が存在するならば、そこに回る」感じといわざるを得ない。
 この3球団の中でだと、「仙台」が多少はましといえる感じか。「Grind」という明確なバスケスタイル・カルチャーを確立しつつあり、今オフは良質の外国人の補強にも成功できた。ただ問題は日本人選手であり、日本人の質でいえば「ワースト2」といわれても反論は難しい。というか、破壊力不足に少なからず苦しみそうであることが容易に想像の感じで、東地区で6位以上になる絵は、越谷がよほどこの力で苦しむでない限りは想像しづらい感がある(正直、「18勝に届くか怪しい」感じは否めない。これは茨城も同様といえる)。

 東地区の7位争いで、現時点でより劣勢と映るのが「茨城」。志向する「高速バスケ」は、茨城のバスケスタイルとして明確になりつつあり、ゾーンにはいれば高い破壊力を秘める。ただ問題は、守備面での決壊リスクであり、直近2年はこれに苦しめられてきた。
 個の質でも、特に日本人選手は正直不安感が否めない(滋賀よりは少し上回る感じではあるが)。昨季の12勝は、さすがに上回って欲しい、というか「18勝に届く感じであって欲しい」が。

 そして「滋賀」。よくも悪くも、今季は「志向するバスケスタイル・カルチャーの確立のための土台づくり」に専念の1年になるだろう。申し訳ないけど、「個人能力」という意味で、日本人選手も外国人枠(モータムはともかく)も、「『得点を取る形』を、どうするの?」の感じが否めないのだ。
 恐らくは「アグレッシブな守備からの高速バスケ」を志向と想像するが、「結果が出なくても、その時々の試合から収穫と課題を見出して共有して、1つ1つを着実に積み上げること」、求められるのはこのことといえる。
 正直、現時点でいえば「12勝(勝率.200)のラインはクリアして欲しい」である。ただこれも、現時点でいえば「祈る想い」が正直な感じだ。
 まずはとにかく、「『得点を取る形』を確立すること」。何か「きっかけ」をつかめる試合を、早い段階で確保できれば「光が見える」が。


 以上が、「全体展望」になります。全24球団を、「4つのゾーン」に分類させて頂きましたけど、3つの地区のいずれも、「CSストレートインの圏内」である「2位にどこが入るか」は、「読みづらい」が現時点での正直な解釈です。
 そして、後述での地区別の展望でも恐らく言及させて頂くかなですけど、「成績的な振れ幅が特に大きい」と読んでるのが、「京都」です。それと、ティア2に入れてますけど、「横浜BC」もそうといえるでしょう。
 この2球団は、流れや展開を味方につけられれば「33勝~36勝ライン」は少なからず現実圏にできる潜在能力を持っている。ただ、この2球団は「負け癖に苦しみ続けられてきた負の歴史の球団」でもあるのですけど、課題の克服に想像以上に苦しむになると、「24勝ラインを下回る」可能性も少なからずあるかも、の感じとも映ってます(尤も京都は、昨季の「17勝」という「赤点ラインの勝利数」からは、さすがに一定数は上積みできるはずである、と読んでいますが)。


 【CS、現時点での「予想組み合わせ」、「優勝の予想」。】

 (CS1回戦。)
 (1)「A東京」vs「宇都宮」
 (2)「群馬」vs「三遠」
 (3)「島根」vs「広島」
 (4)「千葉J」vs「名古屋D」

 (CS準決勝。)
 (5)「A東京」vs「群馬」
 (6)「島根」vs「名古屋D」

 (CS決勝。)
 (7)「A東京」vs「島根」

 (優勝。)
 「A東京」


 CSを、上述のように読むのは、「A東京」の「完成度の高さ」「今季への切実さ」「勝利への執念」「勝者のメンタリティー」を総合的に考慮してです。というか、A東京の「要塞」を崩せる球団がどれほどあるのか、と自分は正直感じてます。「要塞」が崩れるとすれば、特に「ロシターが欠場に追い込まれたとき」。裏を返せば、「ロシターが健康体ならば、A東京は高確率でファイナル出場になるのでは、そして優勝の最有力だろう」が自分の読みです。

 心情的には、実は「島根に優勝の景色を観て欲しい」と感じてます。島根も、特にニック・ケイはいつ母国復帰を決断しても驚かない感じですから(32歳。島根を本人も家族もとても気に入ってることは存じていますが、恐らく「長くても、あと2年程度?」と自分は読んでいます)。
 「ニック・ケイの存在なくして、島根の優勝なし」(というか、ニック・ケイは「Bリーグ史上の最高外国人の1人」と自分は感じてますので。

 それと、群馬をCS準決勝と予想したのは、充実の戦力が机上の戦力値通りにできれば、CSでも能力を発揮できるのではとの読みからです。あと足りてないのはもはや,「守備意識」「勝者のメンタリティー」。この2つは今オフの意欲的な補強で大幅に改善が見込めると。
 名古屋Dについては、破壊力あるバスケスタイルもですけど、齋藤にこそ、「日本人で最高のPG」であることを証明して欲しいからです(河村は別枠、別次元ですので)。

 ですけど、読みづらいのは「西地区の2位」。「広島」をとりあえず置いていますけど、説得力ある感じを持てていないのも正直な感じです。この枠に、「Xファクター」と位置付ける「京都」「佐賀」(特に前者)が来ても全く驚かない、そう自分は読んでいます。



 【全体展望で、特に重視した「6つの要素」。】
 (1)「チームケミストリー」
 (2)「志向するスタイルの明確性・共有性」
 (3)「選手層・ポジションバランス」
 (4)「『点を取る形』があるか」
 (5)「個人能力、及び特定選手への依存度」
 (6)「『ホームアドバンテージ』(ファンの熱量、アリーナの質)」


 いま挙げさせて頂いた「6つの要素」は、正直、「自分のバスケ観が少なからず投影されている」といってよいかもです。
 では、「各地区ごとの各球団の、現時点でのおよその立ち位置」を、それぞれ簡単にですけど、綴らせて頂きます。



 【2024-2025開幕版、自分(愛球人)の展望、東地区編の概要。】
 千葉J(渡邊雄太、富樫らのスターパワーで、「全体2強」の一翼)
 群馬(「高速バスケ」と「守備マインド」の融合。叶えばとても強力)
 宇都宮(「圧倒的なケミストリー」と「年齢構成の高齢化」と)
 秋田(東地区の「Xファクター」。「スタイルの明確性」が報われるか)
 越谷(「日本バスケ界最高のHC」と「質量共に拙い日本人選手」と)
 北海道(「アグレッシブな高速バスケ」がつぼみから花にできるか)
 仙台(「点を取らなければ勝てない」。日本人選手の質の拙さが…)
 茨城(「高速バスケ」自体は魅力だが、拭えない「大崩れリスク」)


 【2024-2025開幕版、自分(愛球人)の展望、中地区編の概要。】
 A東京(今季のRS全体1位の最有力。no.1のチームケミストリー)
 三遠(「高速バスケ」が花を咲かせるか。輝きは本物といえる)
 名古屋D(さあ齋藤よ、日本代表の定着へ!優勝は近いところにいる!)
 SR渋谷(練度の高いハーフコートバスケ。一方で破壊力不足リスクも)
 三河(「NBA流」はつぼみを超えて、花へと近付けるか)
 横浜BC(中地区の「Xファクター」。潜在能力が花開けば、あるいは)
 川崎(「高速バスケ」への大転換。尤も日本人選手への不安感が…)
 FE名古屋(侮れない存在だが、ごめんね、「相手との力関係」が…)


 【2024-2025開幕版、自分(愛球人)の展望、西地区編の概要。】
 島根(年齢構成的に「最大の勝負の年」。覚悟を持って魂を燃やそう!)
 広島(有望な若手が多い。「何かがおかしい」を一過性にできるか)
 琉球(クーリーがいる限り大崩れはない。でも日本人選手の層の薄さ)
 京都(今季最大の「Xファクター」。素材をレシピに昇華できるか)
 佐賀(昨季はスタイルの明確性でプチ旋風。3強に風穴の可能性は充分)
 大阪(「走るバスケ」に原点回帰。ただ、選手の質の面で拙さが…)
 長崎(「馬場個人軍」からアップグレードへ。高速バスケは魅力だが)
 滋賀(今季は「スタイル構築の土台づくり」。12勝は届いてくれ!)



 では、この「全体展望」を踏まえて、「各地区ごとの展望」を、急ぎ足の感じですけど、(その2)~「その4)でさせて頂きます。
 まずは(その2)で「東地区編」を綴らせて頂きます。


 【バスケットボール#48A】

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