![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/95377054/rectangle_large_type_2_1672bf4a35f80159d2fb1e831d026bcb.png?width=1200)
Vol.11 弱さを認められる強さ
第11回 2022年6月11日放送
軽井沢高原教会のホームページに掲載されているメッセージを題材にお送りしました。
とっても素敵なメッセージがたくさんあるので、よかったら覗いてみてください。
"ちゃんと泣けるのは強さです"というメッセージから「弱さに入る強さ」というお話をしました。
本当に痛い時は泣けない
「泣きたいけど泣けない」
そんなことが過去一回ありました。それは、離婚危機の時でした。
自分の目の前に離婚が迫った時、あまりのショックに泣くことができませんでした。自分の中に涙が溜まっているのはわかる、でも放出することができない。「膿んでる」感覚に近かったように思います。
確かに辛い、怖い、悲しいんです。当時は全く食べることができなくなって、1ヶ月足らずで10キロ痩せました。通院していた心療内科で「食べれる薬をください」とお願いしました。(今じゃ到底考えられない)
体は思い切りショックを感じてるのに(食べれない&激痩せ&眠れない等)頭が全くショックを受け付けてくれない。そんな感じでした。
先に泣いてくれた友達
膿が弾けた日のことを覚えています。
離婚危機から3ヶ月ほど経ったころ、友達から電話がかかってきました。
「うーん、もうダメかもしれん」
「離婚になると思うっちゃん」
そう話した私。すると
「なんであいこがこんなに辛い目に遭わないかんのやろうね」と、彼女が急に泣き出しました。
彼女が涙した瞬間、私の中で今まで溜め込んでいたものが一気に溢れ出しました。私もボロボロ泣きました。彼女の涙と言葉に、張り詰めたものが一気に緩んでしまいました。
安心したんだと思います。こんな事態になったのは自業自得だと、ひどい自己嫌悪でいっぱいだった私に、彼女はそっと寄り添ってくれました。
この時のことは本当に鮮明に覚えています。彼女には心から感謝しています。
弱さと強さ
弱さと強さは対極ですが、だからこそどちらも人間には必要なのだと感じます。弱さは強さを支え、強さは弱さを支える。
どちらかと言えば、弱さはネガティブに捉えられがちなものです。だけど弱さがあるからこそ理解できるものがあります。
挫折によって自分の弱さを痛感することが多々あります。だけどその経験は、誰かの挫折の痛みを理解する、そのつながりになる。誰かの痛みは誰かの弱さにそっと寄り添い、やがて強さに変わっていく。
そしてそれは他人との間だけでなく、自分の中でも起こることだと思います。自分の中の強さと弱さ、両方が手を取り合うことで人生を力強く前に進めることができるのだと、私は思います。