水再生センター見学
香竜館学習塾 夏のイベント第二弾!
荒川区・水再生センターを見学させてもらいました。家を出る時から帰るまでが遠足、の言葉通り、終始みんなのワクワクが感じられてこちらも嬉しかったです。
夏の作文教室にちなみ、遠足の様子を物語にしました。主人公は小2のRちゃんです。
『おしゃれなマンホール』
「今日はお姉ちゃんがお母さんの代わりだね。」
黒いワンピースに、白い帽子をかぶったT先生が言った。私とお姉ちゃんは集合場所の北綾瀬駅にいた。
今日は社会科見学。夏休み前、塾で水のことを勉強した。私たちが使った水は下水道に流れる。もし下水道がなかったら、汚れた水はそのまま川に流れてしまう。
水をきれいにしてくれるのは、水再生センター。実際に行って見てみようと言うことで、今日の行き先に決まった。
まだ8時前なのに、もう太陽がジリジリと暑い。中学生のお姉ちゃんが一緒で心強い。本当にお母さんのようだ。
同級生のNちゃんがやって来た。来るなり先生に、
「先生、いつもよりおしゃれしたでしょう」
と言ったのでおかしかった。先生は
「普段通りだよ。」
と言って笑った。
町田駅で、ピンクの電車「さくらトラム」に乗り換えた。三河島駅に着いたらもう目の前だ。三河島水再生センターまでの道の壁に、緑のカーテンが続いていた。その中に濃い紫のアサガオがポツポツあってきれいだった。
入り口の大きな石に、何か文字が刻まれていた。先生が、ここは日本で最初に下水処理場が作られたところだよ、と教えてくれた。正面に赤っぽいレンガの建物が見えた。
2人のおじさんが中を案内してくれた。この施設のキャラクター「アースくん」も出迎えてくれた。私と背も同じくらいで、にっこり笑顔がかわいくて大好きになった。
下水道の仕組みを動画で見たのでとてもわかりやすかった。そして、油やゴミ、熱いお湯を下水に流してはいけないそうだ。お母さんやお父さんにも教えてあげよう。
東京都公式チャンネル
【ポタンとマリンの下水道大冒険】
水がきれいになる工程は
①大きなゴミをしずめる
②微生物が汚れを食べる
③塩素で消毒する
微生物は大きめのものなら目に見える。ぶくぶくと泡を吐いている。ペットボトルに入った濁った水と、微生物を入れて透明になった水を比べてみせてもらった。
微生物と聞いて「ウヘェ、気持ち悪い」とNちゃんと顔を見合わせてしまった。でも、「これは自然の中のどこにでもある仕組みで、だから、水道の水は安全なんだよ」と職員さんが教えてくれた。
微生物のタンクから出てきた水は全く臭くなかった。この水は機械の洗浄や公園のトイレなどで使われるそうだ。最後に塩素消毒をして、水道水となる。
見学を終えて、屋上の公園で休憩しながらおやつを食べた。公園の池には白鳥がいて、手を出すと近寄ってきた。みんなでシートを敷いて青い空の下で食べるおやつは、とてもおいしかった。
となりにアスレチック公園があった。Nちゃんと「こわい!」「楽しい!」「もう一回!」と言いながら何回も遊んだ。最初は行けなかったところが、お姉ちゃんと一緒なら超えられた。うれしかった。
帰る時間になった。もっと遊びたいなと思った。公園から駅までの長い坂道をヨーイドン!で駆け降りた。帰りの電車の中ではあっという間に眠ってしまった。
北綾瀬駅に着いた。香竜館までは歩きだ。
「帰ったら、特別にカルタとりとお楽しみ会をしましょう」と先生が言ったので、みんなの足どりが軽くなった。
帰り道、私もNちゃんも「東京下水道」のマンホールのふたを見つけた。「おすい」「うすい」の文字と、サクラとイチョウ、ユリカモメのイラストが描いてある。
地域限定のキャラクターマンホールがある、とおじさんが教えてくれた。今度はカラーのふたを見つけてみたいな。太陽が横から照ってまぶしかった。香竜館が目の前に見えて、わたしもNちゃんも駆け足になった。
(おわり)