なみなみ
縁が波打ってるうつわです。
なみなみしてます。近くに寄ってみましょ。
実は、出来の悪かったうつわ なみなみ。
縁をまるく整えたかったんだけど、うつわ作りの土台にあたる底面が中心からズレてしまい、側面の長さが均等にならなかったんです。
中心がズレる、均等にならない?
どゆこと?
はてはてフムー
ことばでうまく説明するのは難しいので、写真を載せますね。なみなみしてるうつわとは別のうつわですが、こちらズレズレ見本としてはとてもいい例です。
裏側を写しました。カタチを整える作業は、この裏側の、高台(こうだい)と呼ばれる真ん中の部分を作る(削りながらカタチを作る)ところから始まります。
高台の位置が真ん中にならず、真上から見たときに、左右というか上下というか斜めというか、中心から外れたところになってしまう、ということを、中心がズレるという言い方をしています。
どうかな? 伝わってるかな?
よかったら続きをお読みになってくださいませー
中心がズレてしまう→うつわの底面から延びる側面の長さが場所によって違ってしまう→長かったり短かったり→全体のバランスが悪く見える。
表側の写真だけお見せすると
褒めていただくこともありますが。それはうれしいんですけどね。先に裏側見せちゃいましたけど、実物はあのように歪んでます。
いいところだけ載せようと思ったら、裏側は隠しておいた方がいいのかもしれませんね。でも今回はお見せしちゃいますよー
もうひとつ、別のうつわでズレズレな例をあげてみますと
こちらも場所によって側面の長さが違います。あまりに違うので、長さ部分を生かしレモン型にしてみました。
イメージと違う出来上がりになることが、多々あります。
短いところに合わせて浅いうつわにしてもいいけど、同じようなものばかり出来てもなぁ〜とか、作りながら考えながら、直しながら、ときに土を足しながら、ながらながら…が多い。
何年陶芸をやっていても、高台は苦手分野です。このズレズレ感に悩まされてしまうことが多いです。
どうしてズレが起こるのでしょう。先生に聞きました。
高台は削り出して作るんですけど、キレイな高台を作るには、削り出す前の作業(全体を作る)からしっかり考えないといけないと。ズレないように作るには、最初からきちんと土を重ねることが大切だと教わりました。
あとで削るからいいや〜なんて適当に作ってるとえらいこっちゃになるので、土の厚みを考えて作業をすすめないといけません。
(高台を作らないで完成させるパターンもあります)
教わってからは気をつけるようになりましたが、なかなかねぇ。自分のクセがあるので、注意しながら作っています。
なみなみ に、話を戻しまして
もう、歪んだままでいいや〜 と投げやりな気分で、縁の長さを揃えられずにいたところ、ふとうつわを見てみると…
縁の長さが、長い短い長い短い、花びらがひらひらしてるように見えてきて。このままでいいかも、になりました。
こちら、なみなみの裏側です。
それ以降、縁をキレイに揃えるのが難しそうなうつわは無理に揃えるのをやめて、不揃いなところも楽しもうと。歪みをごまかすといいますか、歪みも生かして作れたら面白いと思うようになったのです。
参考に、縁がキレイなまるとはこういったものです。
こういうのとか
こういうの、ん?歪んで見える?
わたしとしては、キレイなまる のつもりです。
こちらは別のなみなみ。最初にご紹介したうつわに似てるけど
違ううつわです。似てますでしょ。
はじっこは黄色っぽい釉薬を、ぽってりと。
これも、縁が歪んで均等にならないなぁと諦めモードだったんですが、もうなるようになれーい!って作ったら、こうなりました。それもよしです。
うまくお伝え出来たかどうか自信がないんですが、写真で雰囲気だけでも感じていただけたらうれしいです。
歪みがあるうつわだけど、全体がキレイに見えるように歪みをカバーしたうつわもありますよーというお話しでした。
なみなみ〜
(表側はよく見えても、裏側を見ると歪みがバレちゃううつわもありますよー)
毎度拙い文章でございますが
ここまでおつきあいありがとうございます♪
またお会いできるのを楽しみにしています(^o^)
お読みいただきありがとうございます♡ 感謝感激でございます♪