考え方2タイプ「仕事編」
\ワーママは『調整力』を磨きなさい。/
働き方コンサルタント、保育園園長の坂東愛子です。
前回は考え方2分類で旅行を例にお話しました。
旅行など身近な例でお話するとわかりやすく、自分のことや家族のことに置き換えて理解しやすいので、今回は引き続き「職場」を例にお話をしていきますね。
自己紹介でもお話しましたが、私は保育園経営をしていて、園長をしています。
現場の保育士さんは面白いくらいタイプが分かれていて、現場ではいつも私が調整をしているので、今日はその例でお話します。
上司が「ゴール追求型」で部下が「フレキシブル型」。私の保育園の場合
保育士さんは「フレキシブル型」さんが結構多いと思います。
私の保育園は1,2歳児が12名いるのですが、子どもはその時々で違うことをしますし、風邪を引いたりケガをしたり…保育の現場は他の職種に比べても常に状況が変化しています。そんな状況なので「フレキシブル型」さんのほうが比較的仕事がしやすいというか。
「ゴール追求型」さんからすると、色々なアクシデントが頻繁に起こる現場なのでやはり疲れてしまうんですね。
私の保育園では、まず1番上の保育士「主任」がいます。
2番目に「リーダー」という保育士がいるのですが、
主任は「ゴール追求型」、リーダーは「フレキシブル型」
どちらもそのタイプの主張が強いタイプで、とても個性的。
主任(ゴール追求型)は計画を立てるのが好きだし、立てないと不安というタイプ。
リーダー(フレキシブル型)はやってみないとわからないよね、というタイプ。
主任(ゴール追求型)は現場での計画を立ててくれます。
それはとても大事なことで、いくらフレキシブルが向いている現場とは言え、それだけではまとまらないので、計画を立てたりルール化することはとても大事。
避難訓練で起こった摩擦
例えば私の園でも毎月行っている避難訓練を例にしますと、
年間計画は立てていますが、毎月、避難訓練を実施する前に主任が避難訓練の内容、それぞれの役割、動き方などを計画し、会議で発表して他の保育士に理解してもらうんですね。
主任は「ゴール追求型」なので、それはそれは鮮明に全ての状況から全員の役割をとても細かく台本のように決めます。「ゴール追求型」さんはそうすることで安心するんですね。
しかし、リーダー含め、「フレキシブル型」の他の保育士は、計画を聞いた後、キョトンとしてしまうんです。さらに、「実際に当日やってみないとわからないですよね」と会議中にも言ってしまう。
前もって予測を立てるのが苦手であり、意味を感じていないのが「フレキシブル型」さんの特徴であり考え方なので、綿密すぎる計画は頭に入りません。
この反応の悪さに「ゴール追求型」の主任は「必要だから計画を立てているのになんで!?」怒ってしまう。
また、ある日はこんなとも。
主任がお休みのとき。代わりに「フレキシブル型」のリーダーが避難訓練の計画を作るということがありました。
そもそも「フレキシブル型」さんは計画を立てたくない性質。
でも仕事なのでさすがに立てないわけにはいかない。
なので計画を立てるんですが…中身はご想像通り「立てただけで十分でしょう」という感じのおおまかなもの。
それを確認した「ゴール追求型」の主任は「これじゃ足りないでしょう」と色々と注文する。注文されたリーダーは怒る。
こういった摩擦が以前ありました。
2つのタイプがうまくやっていくのに必要なこと
なぜ現場で言い合いが起きるかというと、完全に考え方の違い。
どちらも正しいと思っているし、間違ってはいないんだけれど、この考え方の「違い」によって摩擦が起きてしまう。
どちらも正しいんです。
「ゴール追求型」さんの計画も大事。
でも、「フレキシブル型」さんのその時の臨機応変な対応も正しい。(特に災害は想定していないことが起こることの方が多いですから)
でも。
「ゴール追求型」さんは、計画が綿密すぎなうように、もう少しみんながついていけるように余白を残す必要があるし、
「フレキシブル型」さんも、ルールの必要性(全くルールのない状態の中で行動することのリスク)も理解する必要がある。
この避難訓練の出来事のときは、危機管理上どうしても必要なことだけは主任の意見を取り入れて、あとは当日やってみてから振り返るのでいいじゃないですか。とお話しました。
保育園ではこのように私からそれぞれのタイプに向けて説得します。両方の意見を取り入れることで現場がうまくまわるようになり、おかげで最近はそういった摩擦が少なくなってきました。
あなたとその上司(部下)はどちらのタイプ?
ゴール追求型さんとフレキシブル型さんの考え方の違いによって起こる摩擦のお話をしました。
うちの保育園はそれぞれの型の傾向が強く出るタイプの保育士が多いので、大きな言い争いが発生することもありますが、それが起きないように私が間に入り、ルール化しています。
もし、自分が上司(部下)の立場だったら、自分がどちらのタイプで、部下(上司)がどちらのタイプか、考えてみてください。
保育園の例で挙げたような意識のズレや意見の違いがみえてきませんか。
フレキシブル型の自分がゴール追求型の上司(部下)に話しかけるとき
ゴール追求型の自分が、フレキシブル型の上司(部下)に話しかけるとき
コミュニケーションの取り方や作業の進め方もそれぞれ違うので、その特徴を理解してポイントを抑えて伝えると、満足してもらえたり、理解してもらえるようになるはずです。
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