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社員9名で上場した伝説の企業から考える「AI革命後の世界観」

今日は、AI×スタートアップの事例としてALiNKの上場を考えてみたいと思います。

さて皆さんは、ALiNK知っていますか?
「お天気.jp」を運営している会社だと言えば、分かる方もいるかもしれません。

今回はこのALiNKの事例から「AI革命後の世界で起業家が爆速で成長して、大企業なみの成果を上げるための方法」について考えてみようと思います。


ALiNKとは?

さて、AI革命後の世界とこの会社のどこが関係あるかをお話する前にまずは、ALiNK事業内容について簡単にご紹介します。
最初はちょっとお硬い数字の話になるけど、その先に最後まで読んでね。

ALiNKは、天気アプリ「tenki.jp」を運営しており、上場時は9名ながら以下の成績を叩き出してます。

・売上高6.94億円
・利益3.45億円(利益率49.7%)
社員一人あたり3,800万円以上の利益を叩き出している…

ALiNK「IR資料」より


…私がALiNKの事例を知ってまず思ったことはこちら。

「この先、5年でこういう会社が増えるんだろうなぁ」

…そうこのnoteでもお伝えするAI×スタートアップは、こういう事例を増やしていくことでもあるんです。

では、AI革命によってALiNKのような事例が増えていくとはどういうことか?そのためにはまずはALiNKがなぜたった9名で約7億円もの売上を叩き出すことができたのか、を知る必要があります。


なぜ9名上場が可能だったのか?


ALiNKが伝説となった理由…
それは「独自の(ユニークな)ユーザーデータを利益率の高い事業に使った」ということです。

実はALiNKのマネタイズ・ポイントは、天気アプリのユーザー課金ではなく「天気データに基づいたターゲティング広告」でした。


天気アプリのシェア50%近くを取っているALiNKは、アプリケーションから「天気データ」「ユーザーのいる場所」のデータが取れる訳です。ALiNKはこれを利用して、晴れ・曇・雨などに合わせユーザーの感情を予想し、広告を配信できるシステムを作り上げたんです。

そして何よりすごいのは、これを従業員9名のみで作り上げたってこと。
まさにAI革命後の世界観を表している事例だと思います。


AI革命が「変えること」「変えないこと」


さて、今回のお話の根幹部分に入っていきます。
AILiNKの事例から考えると、個人で大企業レベルの売上高を実現するため必要なこととして次の3つの条件が浮かび上がります。

①ニッチ:事業ドメインは「ニッチ」×「強みを活かせる場所」を狙う
②利益率:マネタイズは利益率が高い分野で
③効率化:できるだけ仕組み化を進めて効率的にシステムを動かす

つまり…

①AILiNKは「天気」というニッチで得意な分野を見つけ、
②「広告という利益率の高い事業分野」でマネタイズを実現、
③それを極限まで効率化するためにWebメディア運営で要点となる「グロースハック」「システム」に重点投資をすることで

9名の従業員で約7億の売上・上場という圧倒的な結果を出した

ということです。

特にALiNKの事例では経営者と従業員がめちゃくちゃ優秀であったために「③効率化」が進み、その結果として少人数でも上場できるほどの成果をあげたという点がポイントです。

そのため、AI革命以前、ALiNKの事例から学べることとしては…
「少人数で利益率の高い事業を成立させるためには超優秀なビジネスパーソン寄せ集める集めることが必要不可欠」

という再現性が低いものだったと言えます。

しかし、2023年に入り、AI革命が起きました。
これでALiNKの事例の見え方は根本的に変わった訳です。

AI革命後の世界観ではALiNKの方々のように優秀でなくても、「③効率化」は人間よりも優秀なAIがやってくれます。

ホームページ制作もアプリケーション制作も、データ分析も、コミュニケーションも、デザインも、会計も…。
これら全てがボタン1つで完結するのが、AI革命後の世界観だからですね。

つまり、①と②の要素さえ整えることができれば、誰でもALiNKの事例を再現することができるようになった訳です。

だから私たちは①と②の要素に集中的にリソースや時間を割くべきなんです。
①ニッチな事業ドメインと、②利益率の高いマネタイズポイントを考え抜くことで、AIツールの恩恵を受け取り、これまでとは段違いの成果をあげることができる。
これが、AI革命後の世界観だということです。

ALiNKの事例はAI革命前の2017年の事例ながら、そのことを端的に示す好事例だと思います。

そんな訳で、ALiNKの事例から考えると…
AI革命が「変えること」と「変えないこと」は次のように整理できます。

「変えること」:事業の仕組み化・効率化の「質」「量」。
「変えないこと」:自分の強みを元に、事業ドメインやマネタイズポイントを考え抜く重要性。


「AI革命により人間の仕事が大量に奪われる」の真実

AI革命でよく聞くのは「人間の仕事が奪われてしまう」ということです。
これはALiNKの事例から考えると少なくとも経営者にとっては、正しくないと言えます。

奪われるのは経営者の下で働く従業員です。あくまで、経営方針を決める経営者の仕事は今のところ奪われる危険性は少ないと考えられます。

ただし…経営者の中でもこのAI革命のポイントに気づかず、③に強みを持っている方はAIに仕事を奪われて、消えていくと考えられます。

そのためにも、経営者はこれまで以上に事業全体のマネタイズ・構造・経営方針の決定や変更に集中して取り組み、この部分にノウハウや知識を貯めていくべきです。

…逆に「マネジメントや仕組み化・業務効率化」はAIがどんどんやってくれる訳ですから、そこに集中しても意味がなくなる世界がすぐそこに来ているということですね。

さて、これでAI革命後の起業家の進むべき方向は見えたと思います。
今回の記事をまとめると…

AIによって事業の効率化は極端に進んでいくことが予想される。
だから、自分の強みと弱み、能力、スキルを元に、これまで以上に集中して経営方針や事業構造の構築に時間やリソースを費やすべき。

次回以降はこの考え方を元に、実際にAIツールを使って爆速で事業を立ち上げていく方法についてお伝えしていきます。

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