ブラジル在住7年、ようやく個人事業主としてスタート地点に立った!
お久しぶりです。
みなさんお元気でしょうか?
ブラジルは大統領選の真っただ中で、毎日ニュースを読むたびにエネルギーが吸い取られていくような感じです。。
私は外国籍なので投票権はありませんが、ブラジルという国が二極化しているのを肌に感じ、ハラハラしています。
大統領選については、ニューズウィーク日本版『World Voice』に寄稿していますので、お読みいただけると嬉しいです。
さて、今日10月17日、私は新しい国家移住登録証(通称RNM)を手に入れました!!
観光以外でブラジルに入国するビザ所有者、つまり一時的であってもブラジルに居住する人は、連邦警察にて「居住登録」をしなければなりません。
登録後にもらう写真付きカードがブラジル国内で身分証明書の代わりになります(このカード、ペルーやアルゼンチンでも使えました)。
ちなみにブラジルで生まれた人は個人番号が書かれたブラジル国身分証明書(通称RG)*という写真付きカードを持っています。誕生日、納税者番号や両親の名前も記載されており、この情報があれば誰でも州警察のサイトを使って犯罪歴などが調べられます。
*現在、ブラジル国身分証明書(通称RG)に記載される個人番号は納税者番号のみに限定し、カードもデジタル式に切り替わる方向で動いています
ブラジルで身分証明書の携帯は法律で定められているわけではありませんが、もし職務質問にあった際、身分証明書がないと面倒なことになります(犯罪者は身分証明書を携帯していない場合が多いからです)。
そのため、みなさん普段からこの身分証明書を持ち歩く癖がついています。
私たち外国人はRNMカードを持ち歩きます。このカードがあればパスポートを携帯する必要がないので助かる!
ブラジルに7年間住んでみて、これらの個人番号(RG、RNM)や納税者番号は便利だと感じます。運転免許証、保険証、パスポートなどに頼らず身分証明できるし、行政もこの番号に基づいて管理しています。
私は何度も居住許可を更新していますが、ずっと同じ番号です。
日本のマイナンバーのニュースを見ていて、住民票ではなく出生届ベースに作成するのはどうだろう?とかいろいろ考えていました。
調べた所、現在は「出生届を提出し、住民票登録がされた時点で、マイナンバーも作成される」そうです。やっぱり日本国籍者じゃなくて「住民」がベースなのか。。日本の外国人登録証には既に番号があるのに。
それに個人番号があれば戸籍制度もなくなるのでは?と思ったけど、そう簡単にはいきませんね。いずれにせよ時間がかかりそうです。。
ブラジル永住権
話は戻して、私が受け取った新しいRNMですが、今年ブラジル人男性と結婚した事もあり、「家族呼び寄せビザ」を元に申請しました。
滞在許可は9年です。
思ったよりも短いでしょう。それに「え?結婚したのに永住権じゃないの?」と思った方。
実はブラジルは2017年に移民法が変わったので永住権はなくなってしまったんです。そのためRNMは9年ごとに更新しなければなりません(確か、次の更新までに60歳を超える場合は滞在許可が無期限になるはず)。
毎年、居住許可を更新していた私
私は2014年に学生ビザで入国してから、これまでずっと学生ビザを元に毎年居住許可を延長してきました(トップの画像が更新時に提出していた書類の数々です、泣)。
最初の申請は日本でやらなければならず、私が合格した音楽院から入学許可書を貰い、それが本物であることをサイン認証してもらい、日本に帰って在東京ブラジル総領事館に通い…と、今思い出しても本当に大変だったなぁ。。
何が大変だったかというと、私は卒業に7年かかる音楽院に入学したのですが、当時学生ビザの延長は限度があったんです(おそらく今もそう)。
例えば、語学学校は1年有効のビザで入国し、現地で1年延長可能で最大2年でした。大学は確か4年だったかなぁ。
でも語学学校でも大学でもない音楽院の学生ビザ(しかも卒業までに7年!)を、領事館もどうすれば良いのかわからず、すぐに許可がもらえなかったのです。
なんとかビザを手にしてブラジルへ再入国してからも、ビザは1年ごとにしか発行されないので、現地で毎年ビザの更新とそれに基づく居住許可の更新を行わなければなりませんでした。
ブラジル在住の方ならおわかりいただけると思いますが、手続きを行う連邦警察は血も涙もない塩対応で有名。ポルトガル語が話せない人は論外です。私も何度も連邦警察で泣きました。
毎年、手続きの1ヶ月前ぐらいから精神的に憂鬱気味です。。
それでも絶対に諦めませんでした。
成績証明の提出が必要だったり、毎年書類も増える/減るで面倒なので、諦めて不法滞在になっちゃう人もけっこういるんです(それでも暮らしていけるのがブラジルなのですが)。
結果、一度も手続き代行業者にお願いせず、自力で更新できたのは友人たちの助けのおかげです(お金がなかった&意地もあります…笑)。
滞在クラス「一時的」から「不確定」に
今回、滞在許可の期限が1年から9年になって、毎年更新をしなくて済むのもありがたいのですが、クラスが変わったことによってブラジルで正式に雇用してもらえるようになりました。
学生ビザによる滞在クラス「一時的」(=卒業次第ビザ終了)では、基本的に就労はできないことになっています。ただ、2016年に外国人大学生/大学院生の就労は合法化されましたが、音楽院や語学学校などについては触れられていません。
私も、とある楽団のオーディションで実技審査に通ったのですが、ビザの関係で次に進めませんでした。
ですが今回、ビザの滞在クラスが「不確定」(=つまり期限なし)になったことによって、その心配なく仕事をすることができるようになったので、早速、個人事業主として屋号を申請しました。
私が申請したのはMEI(Microempreendedor individual)という小さな企業です。従業員の雇用は1人まで、収入の上限も決まっていて、主にフリーランスで働く人が登録するものです。
登録はインターネット上でびっくりするくらい簡単にできました。
これでCNPJ(Cadastro Nacional da Pessoa Jurídica)という法人用税務登記番号が貰えたので、領収書をもらえます。税金も払います。年金制度も兼ねています。
問題は、、、
仕事をもらえるか!!!!
実は今月末にサンパウロに戻ります(引っ越します)。
自分の仕事を考えたとき、サンパウロにいる必要があると思ったんです。夫も応援してくれています。
大都市ならでは、チャンスも多いけど生活費も今の倍。。
がんばって働きたいと思います!!
ブラジル在住7年目にして、ようやくスタート地点に立ったような気分です。
注) 2014年にブラジル到着してるのに在住7年なのは、約1年間ペルーに滞在していたからなんです😅