AIの進化を支える半導体技術 - 分散学習とGPUの連携
お疲れ様です。
日々、ChatGPTをはじめとするLLMと対話を重ねています。
最近、AIにおける半導体の重要性に気づき、関連する技術や周辺分野について調べる機会が増えました。AIの高速演算にはプロセッサやメモリが不可欠であり、両者がどのように連携して処理を行っているか、少しずつ理解が深まってきたなと感じています。
ただ俯瞰してみると、AIの計算では、1つのGPU内でのメモリとプロセッサ間のデータ転送だけでなく、複数のGPU間でのデータ転送も発生していることに気づきました。
「NvidiaのH100を何千基も用いて学習を行う」というニュースを耳にすることがありますが、巨大なLLMの学習には多くのGPUが連携し、データ転送が重要な役割を果たします。そのため、効率的に複数のGPUを連携させるためのアルゴリズム設計が不可欠となっています。
これは「分散学習」と呼ばれる分野で、多くの研究者が効率的な計算手法を追求している状況だと思います。
おそらく、Transformerアーキテクチャが登場した2017年頃は、モデルがそこまで大規模ではなかったため、少ないGPUで十分計算できましたが、モデルが大型化し始めた2020年代以降、「複数のGPU間での効率的なデータ転送と連携が必要では?」という課題が浮上し、分散学習の専門家がAI開発に深く関与するようになったのかなと想像します。
その点で、Nvidiaが提供するCUDAソフトウェアは、この課題をうまく解決しており、多くのユーザーが手軽に分散学習を行えるようなライブラリを用意しています。
このCUDAソフトウェアの存在がNvidiaの地位を盤石なものにしている可能性があるなと思います。
少しずつ半導体についての理解が深まるにつれて、「LLMの学習には広範な情報工学の知識が必要なんだな」と実感しています。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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