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トルコのコーヒー占いで言われたこと【地中海・エーゲ海クルーズ】
今年の5月から6月にかけて、10泊11日の地中海&エーゲ海クルーズに行ってきた。その寄港地には、これまで聞いたこともなかった「Kusadasi」というトルコの港が含まれていた。
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これまでの記事は、こちら。
・地中海とエーゲ海で英語が公用語のクルーズ船で困ったこと
・海外発着のクルーズ船で気づいた、旅を楽しむのに不可欠な英語スキル
・初めてのクルーズ旅でアメリカ人夫を見直した理由
・日本のとてつもない存在感を感じた地中海クルーズ旅
・英語と世界史で100倍楽しくなったトルコ旅
・イスタンブール発バルセロナ行きの機内で実感した旅の醍醐味
・【2024年5月地中海】🇪🇸バルセロナの危険エリアに宿泊
・【はじめての地中海クルーズ】バルコニー付き船室が最高すぎた件
・【地中海クルーズ旅】終日航海日の1日ルーティーン
・地中海クルーズで船からの眺めが一番美しかった国
・【地中海クルーズ】憧れの国ギリシャのアテネへ
クシャダス港
「クサダシ?なんか日本語みたい」と思ったけど、正しくは「クシャダス」と発音するらしい。ここは、トルコのエフェソス遺跡への玄関口。
クシャダスは、エーゲ海に面したトルコの西端にある。
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今日も引き続き最高のお天気。
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ちなみに、この丘に立っている金色の像は、トルコの初代大統領アタテュルク。トルコ人が「あれは誰か知ってる?」と聞かずにいられない人物らしいので、これからトルコを旅行する予定がある人は覚えておいて損はない。(笑)
参考↓
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港に近づいても船を完全に停泊させるのに時間がかかるので、乗客たちはその間にビュッフェのバルコニーで朝食をとりながら、港の景色を楽しむ。
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私は今回が初トルコなのだけど、私のトルコに対する乏しいイメージでは、こういうリゾートは全く頭になかった。ここは、高級マンションが立ち並ぶ、お金持ちの保養地という感じだった。
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バスでエフェソス遺跡へ
船から降りて、観光に向かう。今回わたしたちはエフェソス遺跡を見て、トルココーヒーを飲み、そして地元の家庭でトルコの家庭料理を味わうという1日ツアーに参加した。
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この↑女性通訳ガイドさんに、トルコ旅行を生涯無料にしてもらった話は、こちら。↓
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エフェソス遺跡
古代ローマ時代の遺跡である、エフェソス遺跡に到着。そうか、ここ今はトルコだけど、昔はローマ帝国だったんだ・・・と改めて気づく。
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向こうまで遺跡が続いている。
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勝利の女神ニケ。このスカート(?)がなびく形に着想を得て、あのNIKE(つまりニケ)のロゴができたという話。スポーツブランドだから、勝利の女神はブランド名としてもぴったり。
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この床が、めちゃくちゃツルツルすべる。みんな、ものすごくゆっくり降りていく。ガイドさんも、「ゆっくり、ゆっくり、気を付けて歩いてください」と何度も繰り返していた。
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当時は世界最大だった図書館。ただ、中に入ると奥行きはなく、あまり大きな空間ではない。目の前には娼館があり、地下でこの図書館とつながっていたそうで、図書館に行くと妻には言い、実は娼婦に会いに・・・みたいなこともあったらしい。(笑)
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シリンジェ村
エフェソス遺跡の後は、シリンジェという近くの小さな村へ。
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山の上に、レストランやお土産屋さんが集まった一帯がある。ここで、トルココーヒーを飲む。
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トルココーヒーはドロっとしていて、粉っぽさがある。少し砂糖も入っているので飲めなくはないけれど、正直、美味しいとは言えない。
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この同じドロっとしたコーヒーをトルコでは「トルココーヒー」と言い、ギリシャでは「ギリシャコーヒー」と呼ぶらしい。どっちにしても、その味と食感から、外国人にはあまり評判の良くないコーヒーである。でも、濃いコーヒーが好きな夫のマイクは結構気に入って、その後もギリシャでこのコーヒーをよく注文していた。
コーヒー占い
コーヒーカップの下の方には、粉が溜まる。トルコではカップに残った粉の形から占いをするコーヒー占いが人気だそうで、ツアー客たちも一人ずつ占ってもらった。
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飲み終わったカップは逆さにして、飲んだ後のカスを固定させる。
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みんなから少し離れたテーブルに占い師さんが座っていて、一組ずつ逆さにしたコーヒーカップを持って占いを聞きに行く。まるで、先生にテストの採点をしてもらいに行く生徒のような、緊張した面持ちである。
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占い師さんは年配の女性で、英語が話せない。なので、通訳ガイドさんが同席してくれ、占い師さんのトルコ語を英語に訳してくれる。占い師さんは私のカップを見て、「とても良い印が出ているわ。これから幸せなことがたくさん起こる」と言った。多分、みんなに同じようなことを言っているのだろう。
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ただ、夫のマイクには「これまで人に裏切られたりがっかりさせられたり、辛いことがたくさんあったと思うけど、それはもう過去のことだから。これからはもう心配ないから、大丈夫」と言った。夫には心当たりがあるらしく、うなずいていた。
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これからの仕事は順調、夫婦仲も順調。そんな占いだった。そして、私たち二人に「不動産を買うなら今よ。もしも、買いたいなと思っている家があるのなら、ためらわずに買いなさい」と言った。が、残念ながら、その予定もお金もない(苦笑)
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チップはいくら?
占ってもらっている最中、「そういえば、この占い師さんにチップをあげないといけないんでは?」と思い、途中からそっちが気になって占いどころではなくなった。占い師さんは通訳ガイドさんの知人のようで、占い自体は無料だった。
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本当ならアメリカ人の夫に任せたいところだが、彼も日本暮らしが長すぎてチップの金額の感覚がほぼなくなっており、全く頼りにならない。時間にして10分くらいの占いだったけど、一応特殊技能だし・・・と、いくら払えば失礼じゃないのか、見当もつかない。
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しかも、私たちは現金をほとんど持っていなかったうえ、トルコリラは一切持っていなかった。財布に5ユーロ(約800円)しかなかったので、それを渡した。
ちなみに、このツアーのガイドさんには、ツアー終了時に20ユーロ(約3,200円)のチップを渡した。チップの額に正解はないけど、チップに慣れてない日本人として、こういう時はほんとにドキドキする。
トルコ絨毯屋さん
ツアーなので、やっぱりお土産屋さんも行程に含まれる。エフェソス周辺でのお土産の定番は、トルコ絨毯らしい。
クルーズ客はやっぱり富裕層が多い(私たちはもちろん違うけど)ので、大きい家に住んでてお金に余裕もあるから、絨毯はよく売れるのだと思う。
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このピンクのシャツのおじさんが流暢な英語で絨毯の説明をし、後ろの男性助手たちがすごい勢いでどんどん絨毯を広げていく。
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絨毯は一つ一つ手作りで、本当に丁寧な仕事だし美しいけれど、当然めちゃ高い。大きいものは、150万円くらい。一番小さい座布団サイズくらいのものでも、20万円くらいだった。買えないし、買ってもうちの日本の家では置く所もない。でも、一緒のツアーだったアメリカ人やカナダ人のお客さんたちは、結構買ってた。すご!
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日本大好き絨毯おじさん
ピンクシャツのおじさんのプレゼンが終わると、ツアー客一組につき一人のセールスマンがピッタリついて、商談が始まる。私たちは早々に「買うつもりはない」と言ったけれど、セールスマンのおじさんはとてもいい人で、私たちが日本から来たと知ると非常に喜び、「日本が大好きで、いつか行ってみたいと心から思っている」と言った。
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「日本のどこから来たの?」と言うので、「広島出身です」と言うと、おじさんは悲しそうな困った顔をして言った。
「広島があんなことになってしまったのは、私の国のせいではない」
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「え?誰もそんなこと言ってないし、思ってもないけど」と思いながら、アメリカ人の夫を指さして「ええ、彼の国のせいなんですよ〜」と私が冗談っぽく言うと、おじさんも困った顔から笑顔になった。
そして、「戦争は、人を不幸にする。君も、トルコとギリシャは仲が悪いと聞いたかもしれないが、私は決してギリシャを嫌ったりしていない。私は、ギリシャ人は兄弟だと思っている」と言った。
「広島出身」の海外での反応
前日にアテネでも、お店の若い女性店員さんに「どこから来たんですか?」と気さくに話しかけられ、日本だと言うと、「日本大好きなんです!アニメやマンガを子どもの頃からたくさん見て育ったの!」と大喜びしてくれた。
そして、話はそこで終わらず「日本のどこから?」と聞かれたので、広島出身だと言うと、その若い女性店員さんも困った笑顔になり、それ以上は会話が続かなかった。
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日本では、広島出身だと言ってもこんな変な反応をされることはない。「ああ、お好み焼きおいしいですよね」とか、「宮島、いいですよね」とか、至って普通の反応だ。
でも、海外の人にとっては、広島とは何を置いても「被爆地」なのだ。つらい体験をした家族がいるかもしれない。もしかしたら今も苦しんでいるかもしれない。でも、それに触れてはいけない。この優しい人たちは、そうやって広島出身の私に哀れみの目を向ける。そのたびに、私も困ってしまう。
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でも、仮に私が言葉を交わした外国人の出身地が、たとえば「アウシュビッツです」とか「チェルノブイリです」とかだったりしたら、私も彼らと同じように、困った笑顔しかできないかもしれない。あまりにも「それ」のイメージが強すぎて、でもそれに触れてはいけない気がするから。
クルーズ船に戻る
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今回が初トルコで、ツアーでちょこっと半日まわっただけだったが、すごくトルコが好きになった。特に、人がすごく明るくて親切で、みんなが「日本大好き」と言ってくれて、とても誇らしかった。
この記事にも書いたけど、↓
船に戻る前に、クシャダス港のお土産屋さんに入ると、「どこから来た」と店主のおじさんに聞かれ、日本出身だと答えると、満面の笑みで得意げに「モッテケドロボー!!」と言われた。そんな日本語、誰に習ったんだろう(笑)
トルコは、ぜひ時間をかけてまたじっくり訪れてみたい場所になった。
では、今日はこれで!
続き↓