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「婚前契約(prenup)」の英語の中にフランス語を見てみる

今日は、芸能人の「婚前契約」のニュースを見て思い出した、英語の中のフランス語について語ってみたいと思います!

婚前契約とは、日本人にはあまりなじみがありませんが、結婚する前に離婚する時には財産分与をどうするとか慰謝料をどうするという取り決めをしておくものです。

なんか、これから結婚するってのに離婚を前提にした話し合いをするのってどうなの〜?という話もありますが、アメリカではお金持ちの人を中心に一般的なようで、海外ドラマでもよく聞く言葉です。

婚前契約は英語でprenup(プリナップ)と言います。(自分の婚前契約には興味がない人でも、映画、ドラマによく出てくる単語なので、覚えておいて損はないです!)

preというのは、「前もって」という意味の接頭語です。

例:
prepare: 「前もって」備える =準備する
precaution:「前もって」注意すること =予防、警戒
prehistoric: 歴史より「前の」 =先史時代の

英語って、こうやって分解して覚えると覚えやすいです。

で、「nup」というのは何かというと、nuptial(ナプシャル)という単語で「結婚」を意味する言葉です。正式には「prenuptial agreement(婚前契約)」が、通称「prenup」と呼ばれています。

英語で「結婚」と言えばmarriageが頭に浮かびますよね。

一方、nuptialという単語はあまり聞き慣れないと思います。それもそのはず、英検1級超レベルの難関単語ですが、これ、フランス語由来の単語です。

あ、ちなみにmarriageもフランス語由来です。フランス語では、mariage(マリアージュ)。「r」が1個少ないだけ。「マリアージュ」も、日本でもよく聞く単語ですよね。

ついでに言うと、婚前契約「prenuptial agreement」はフランス語では、「contrat prénuptial(コントラ プレヌプシャル)」です。

もうおわかりですね。英語の「contract」も、フランス語由来。

最近、『私はラブ・リーガル』という法廷ドラマで英語のいい表現を拾ったりして勉強しているのですが、ちょうどそういう場面がありました。

せっかくいいドラマなのに、日本語のタイトルがイケてないのが残念すぎる。

出てきた英語表現は、こちら。

The prenup has a fidelity clause.
その婚前契約には、貞操条項が含まれている。

この「fidelity」も「clause」も、あんまり見慣れない単語だと思いますが、これもフランス語由来なのです。もう、フランス語だらけ!です。

fidelityは、「忠誠」「貞節」という意味の英検1級レベルの難関単語です。

ところが!フランス語の"fidèle"(忠実な)という基礎単語を知ってれば簡単に意味が分かる、という、例のフランス語マジックです。

【関連記事】フランス語の基礎単語がわかると英語の難関単語がわかる事例

英単語が何語由来かを調べるには無料のオンライン語源辞書があります。気になった単語は、これで調べてみてください。私も夫のマイクも愛用しています。

Online Etymology Dictionary(英語)

こんな感じで、フランス語を学べばフランス語が使えるようになるのはもちろん、ふと海外ドラマで耳にした英語すら「この単語は何語由来だろう?」って気になりはじめるので、それを調べたりしているとどんどん英語のボキャブラリーも豊かになっていきます。

ふと気になった日本語のYahooニュースすら、英語の勉強のきっかけになります。英検1級レベルの難関単語だってどんどん勝手に身についてくるんです。

フランスのこのラベンダー畑をいつか見に行くのが私の夢です。

英語の勉強がうまくいかなかったり、続かなかったり、なかなか思うような成果を出せない場合は、フランス語という新しい言語から英語を見つめ直してみることも有効な方法だと私は思っています。

私は、フランス語を勉強したときの新鮮な気持ちを今でもよく覚えています。

それまで、英語を勉強していても、勉強がつまらなくて、上達が感じられなくてずっと頭打ち状態でした。

それが、フランス語という全く新しい言葉に出会ったことで勉強が楽しくなって、成長が実感できたんです。

そして、そのフランス語が英語にもいい影響を及ぼしていきました。

国際言語学者の溝江先生は、いつもこうおっしゃっていました。

「今までやってきた方法でうまくいかないのなら、なぜその同じことを続けて、うまくいくと思うのですか?」

今までのやり方で、英語で思うような成果が出せていないのなら、違うやり方を試してみませんか?

フランス語という新しい言語を通じて英語を勉強し直してみたら、違う成果が得られるかもしれません。私が、そうであったように。

というわけで、英語学習者はフランス語をかじってみるの、お勧めです!お役に立ったら幸いです。

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