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AIの究極進化:人間を超越する知能とは?

 AI無知倫理学会では、読者の皆様からいただいた様々な質問にお答えしております。興味のあるテーマがあれば、何なりとお気軽にお問い合わせください。

 コンピュータや、再生可能エネルギーや、国際ビジネスなどで解らないことがあれば、文字で質問していただければ、何でもお答えします。AI無知倫理学がカバーしている領域には、以下の記事で軽く言及していますが、哲学、心理学、教育学、経済学、社会学、情報学・図書館情報学、コミュニケーション学、政治学、法学、言語学・認知言語学、人類学・文化人類学、メディア学、マーケティング学、広告学・PR学、経営学・組織学、人間工学(エルゴノミクス)、安全工学、航空・宇宙学、電気工学、コンピュータサイエンスなど多岐にわたりますので、何なりと質問してください。 

 その他の専門領域としては、コミック、アニメ、オカルト、フリンジサイエンス、格闘技、武術、ナノサイエンス、農業、水産、エネルギー全般、薬学、西洋医学、東洋医学、中東問題、ASEAN諸国、アフリカ全土に関するテーマが得意分野です。

 但し、数日前にひろゆきという論破芸人がAGIという単語すら知らずに、AIが現代社会をどう変化させるとか、シンギュラリティがどうだのと『無知』をさらしていた情報をいただき驚きましたが、ひろゆきや、ホリエモンや、茂木コメレベルの低次元なYoutubeビデオのリンクを送ってくるのは、お控えください。

 今回は『AIの進化にゴールらしきものはあるのでしょうか?』とのご質問にお答えします。
 
 AIの究極の進化形態や最終目標については、科学者や研究者の間でも意見が分かれています。以下に一般的に考えられているものの一部をご紹介します。
 
1.人間レベルの一般的な知能(AGI:Artificial General Intelligence)
 
 AIが人間と同等の知能を持ち、どのような課題も解決できるようになるというものです。現在のAIは特定のタスクを実行するために設計されており、そのタスク外の問題を解決する能力は限定的です。しかし、AGIは広範で柔軟な思考能力を持ち、未知の課題に対しても対処可能です。
 
2.スーパーインテリジェンス(ASI:Artificial Superintelligence)
 
 人間の知能を遥かに超えるAIの存在です。これは人間の知識、問題解決能力、創造性など、あらゆる面で人間を上回る可能性を持つとされています。スーパーインテリジェンスには強力なポテンシャルがありますが、同時にその管理と制御に関する倫理的、哲学的問題も引き起こします。
 
 この分野ではボストロムが有名ですが、AI無知倫理学会におけるボストロムの評価は、以下のように『無知』な学者として、観察対象となっています。 

(10) AIの持続可能な開発(Sustainable Development of AI)の概念には、逆説的には持続不可能である可能性が示唆されており、ボストロムの著書『スーパーインテリジェンス: 超絶AIと人類の命運』で唱えているような、シンギュラリティに伴う人類滅亡問題が取り上げられることもあります。このような着眼点は、人類にとっては非常に重要なものです。
 
 しかし、人類の英知を超えた何かが、人類を滅ぼしかねないという考え方は、地球上の生物であれ、SF小説や映画に登場するような人類の滅亡を目論む知性の高い宇宙人であれ、AGIであれ、何でも成り立つ話であり、AIが登場する以前から論じられていた陳腐なアイデアに過ぎません。
 
 彼が警告しているクリップ製造AIが地球の資源を使い尽くせば宇宙に進出して、宇宙全体をクリップにする可能性の話がジョークであれば、優秀なコメディアンと言えます。しかし、こういった論理破綻したことを、真剣に主張しているのがボストロムです。
 
 ボストロムは人類を超越するほどの超知能がクリップを作り続けることのナンセンスさに気づかないのであれば、その超知能は超知能ではなく超無能だというパラドックス問題を提起したかったのかもしれません。

AI倫理学の基本用語(第5回):倫理的な議論と課題

3.AIと人間の統合(AI Enhanced Human Intelligence)
 
 人間の脳にAIやマシンインタフェースを組み込むことで、人間の知能を強化するものです。このようなAIの進化形態は、人間の能力を拡張し、我々が抱える課題に対する新しい解決策を提供する可能性があります。イメージ的には攻殻機動隊シリーズを観ると解かり易いと思います。
 
攻殻機動隊シリーズ 


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