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完全生物となったカーズ様の食生活?

 私の専門分野の一つにアニメがあります。それほどアニメオタクというわけではないので、日本国外で話題になる日本のアニメだけは知っているような感じです。そのため、以下は海外から見た日本のアニメの知名度です。

世界中で有名:『ジョジョの奇妙な冒険』、『呪術廻戦』、『スパイファミリー』、『ワンピース』、『進撃の巨人』、『鬼滅の刃』、『ナルト』、『ポケモン』、ジブリ作品など

日中で有名:『ドラえもん』、『名探偵コナン』、『黒子のバスケ』など

日本限定で有名:『サザエさん』、『ちびまる子ちゃん』、『クレヨンしんちゃん』、『忍たま乱太郎』、『おしりたんてい』など

 このように『ジョジョの奇妙な冒険』は世界中で有名なので、日本では説明不要だと思っていました。

 ところが、ジュラ紀や白亜紀が属する中生代よりもさらに古い、古生代初期のカンブリア紀である約5億年前からmixiをやっていたというカンナ隊長が、『ジョジョの奇妙な冒険』をご覧になっていないことが判明したのです。

 カンブリア紀といえば、現在の地表の大半が海底にあった時代で、人類が存在しようとしまいと、地球が自然に温暖化していた時期です。この時代には、三葉虫のような節足動物や藻類が繁栄しており、『mixiが化石』という比喩ではなく、文字通り化石の時代だったのです。

 mixiはガラパゴス化したSNSであり、2ちゃんのひろゆきや、古生ギャル族などが、自らの過去の発言に目を背けたくなるような黒歴史が渦巻いていることでも有名です。しかし、驚くべきことに『mixi2』という新たなガラパゴス的退化現象が発生し、2024年12月の日本でホットな話題となっています。

 このような状況に加え、noteにおいては、ジョジョ学の権威であらせられる『きのこみや』さんが、『片頭痛の地獄の苦しみ』で一カ月くらい断筆していたので、私はジョジョの話は封印していたのです。

 ところが、葛西さんが『完全生物となったカーズ様の食生活』という素朴な疑問を、さまざまなNLPに解かせて比較していました。それで、たまにはジョジョについて語らなければならないような気がしてきたので、この記事を書いているのです。

 葛西さんは『メジャーな生成AIの回答集』として、Copilot、Gemini(2.0 FE β)、ChatGPT(無料版)、Perplexity(無料版)、Claude(無料版)を比較していました。これは全部アメリカのNLPで、アメリカには他にもイーロンマスクが開発中のTrueGPTもあります。これを見ただけで、ChatGPT程度の生成AIを開発するのは大した技術力など必要ではなく、ChatGPTが厳しい競争環境にいることが分かりますが、実際にはアメリカ勢よりも強力なポテンシャルを秘めている以下のようなNLPもあります。

中国発NLP

豆包(Doubao)
開発者:北京字節跳動科技(バイトダンス)
特徴:バイトダンスが開発した大規模言語モデル(LLM)を基盤とする多機能AIアシスタント。日本語にも対応し、テキスト生成、質問応答、翻訳、要約などの機能を提供。

可霊(Kling)
開発者:快手科技(Kuaishou Technology)
特徴:テキストプロンプトや静止画像から最大2分間の動画を生成する動画生成AIモデル。

インド発NLP

Hanooman
開発者:3AIホールディング株式会社とSMLインディア社
特徴:インド向けにカスタマイズされた生成AI技術を活用したプラットフォーム。世界98言語に対応し、翻訳、会話、コーディング、教育など幅広い機能を提供。

Bharat GPT
開発者:Jio(Reliance Industries)
特徴:インド工科大学ムンバイ校と提携し開発された大規模言語モデルベースのチャットAI。ヒンディー語などのローカル言語での性能がGPT-4を上回ると報じられている。

オープンソースNLP

HuggingChat
開発者:Hugging Face
特徴:ChatGPTに類似した機能を持つオープンソースのテキスト生成AI。ユーザーや開発者が自由に利用・改良可能で、集合知による効率的なAI開発が期待されている。

OpenCoder
開発者:Omostプロジェクト
特徴:大規模言語モデルと画像生成を融合し、自然言語からの指示で高品質な画像を生成するオープンソースのコード生成AI。

 あまり知られていませんが、日本産ではサーバーエージェントの『CyberAgentLM』、NTTの『tsuzumi』などもあるのです。

 このような背景から、私は2019年にMicrosoftがOpenAIに10億ドル(約1560億円)を投資した時点でOpenAIの破綻を予測し、2023年1月にMicrosoftがOpenAIに数十億ドル(数千億円)規模の出資を行い長期的なパートナーシップを締結した時点で、OpenAIが破綻するのは2024年末あたりを予想していました。

『♬も~ぅ幾つ寝るとぉ、お正月~2025年』になってしまうので、私の予想は外れる可能性が極めて高いですが、実はOpenAIは、いつ破綻しても不思議ではない状況に変わりはありません。

完全生物となったカーズ様の食生活?

 ここまでお読みになった方は、この記事の本題が『完全生物となったカーズ様の食生活』だったということを既に忘れているかも知れませんが、このように本題とは関係のない話をたらたら書いてしまうのが、私の記事の特徴なのです。

 葛西さんがテストした結果は、私の評価ではどれも落第点で、これでは孫正義が主張するAIが『人類の叡智の総和の一万倍』になるといった戯言が実現するのは一万年くらい先でしょう。

 以下のClaude無料版が一番的確な答えと思われますが、これではお話になりません。

究極生命体カーズの必要栄養計画
◆基本データ
身長: 約200cm
推定体重: 120kg(筋肉質な体格から推定)
活動レベル: 超高強度(常時戦闘可能な状態)
特殊要件: 血液エネルギー吸収、太陽光からのエネルギー獲得能力
◆1日あたりの必要栄養素
カロリー要求量基礎代謝: 2,500kcal
活動代謝: 5,000kcal
特殊能力維持: 3,000kcal
総必要カロリー: 10,500kcal/日

Claude(無料版)

ビスケット・オリバとの比較

 Claude(無料版)の回答のナンセンスさは、以下のようなデータと比較すると明白です。

 範馬刃牙に登場するビスケット・オリバという全身筋肉のキャラが一日に食べる量が100,000kcal(刃牙ワールドでは、おにぎり換算500個)以上です。

 オリバは散弾銃で撃たれたりすると、早く傷を治すために、さらにステーキ100枚食べるような食事療法なので、150,000kcalくらいは行けると思います。

 フードファイター役を演じている小川直也が食べている限界値が、オリバの1/5の20,000kcal程度です。

 プロバスケットボール選手からウェイトリフティングのデッドリフト(床に置かれたバーベルを両手で持ち、腰や膝が伸びきるまで引き上げる種目)で500kg越え、その後プロボクサーに転向したハフソー・ユリウス・ビョルンソンは、ストロングマンという競技をやっていましたが、当時の摂取カロリーは約10,000kcalです。この摂取量は一般的な成人男性が必要な摂取カロリーの4倍近い数値に当たります。

 オリンピア優勝者のシュワルツネッガー級で、平均的な男性の約2倍の5000kcalが中央値で、コンテスト前のオンシーズンでは4000kcalまで下げ、筋肉量を増やすオフシーズンの摂取カロリーが7000kcalくらいです。

 人間の体の約60%は水分ですが、水分や骨重量を含まず、身長180cmで体重80kgの人間の脂肪と蛋白質から人体の熱量を計算すると、約200,000kcalなので、刃牙のおにぎり換算で約1000個分が成人男子の熱量なのです。

 それでカーズ様に必要なエネルギーを推定するために、眠りから覚めたワムーの朝食を検証すると、人間15人をあっという間につなげて、一気に指から15人分のエネルギーを吸収してしまっています。つまり、20万kcal×15人=300万kcalが、カーズ様やエシディシ、ワムーの朝飯程度なのです。

 サンタナが石仮面で吸血鬼にされて人間を捕食するシーンなどからも、柱の男たちのエネルギー摂取量を計算できます。石仮面で吸血鬼になったDIO様は『おまえは今まで食ったパンの枚数をおぼえているのか?』と質問するくらい大量の人間を捕食していて、一晩に数十人を捕食することもあります。そのDIO様と同じ吸血鬼を捕食するのがカーズ様たちであり、彼らは、人間十人を吸収した吸血鬼十人が十日分(吸血鬼が餓えに耐えられなくなる日数)の合計1000人に相当する2億kcalくらいは一度に吸収できるのです。

 2億kcalは約232,444kWhに相当し、約65世帯分の年間電力消費量に匹敵するので、毎日このような食生活をしていると、65×365日≒2万4千世帯分(人口10万人規模)と、鹿児島県の鹿屋市や福岡県大野城市の民家の消費電力に匹敵するエネルギーが必要なのです。

 完全体となったカーズ様は、巨大生物にも変身できるため、形態によっては、100万人が生活する政令指定都市に匹敵する規模のエネルギーが必要となるのです。

武智倫太郎

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