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カンナ|をかし探究隊隊長の作品が秋ピリカグランプリ2024【🏆geek賞】&『🏆妄想哲学賞』のダブル受賞!
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これだけ書くと、少し手抜きをしているように感じられるかも知れませんので、ここでカンナ隊長が疑問に思われているダウジングについて解説します。私がダウジングに詳しい理由は、地質学の世界でダウジングの効果が本当にあるのかどうかが、頻繁に話題になるからです。資源・エネルギーの専門家としては、自然と地質学に詳しくならざるを得ないのです。
ダウジングの歴史と使用分野
ダウジングは、主に『地下にある水源や水道管を探す』ために用いられる古い手法で、人類の歴史において数百年以上の伝統を持っています。ヨーロッパでは16世紀頃から鉱山で鉱脈探しに使われた記録があり、水探し(ウォーターダウジング)は世界中の乾燥地帯でも重要な技術として重宝されてきました。ダウザー(ダウジングを行う人)はY字型の木の枝やL字型の金属棒を使って、特定のエネルギーや感覚を通じて水や鉱物を探知するとされています。
ダウジングの使用例
水探し:ダウザーが地下の水脈を探し、井戸の掘削位置を決定するのに使われてきました。特に乾燥した地域で、科学的手法が普及する前は実用的な方法として信じられていました。
鉱脈探し:歴史的には鉱山で鉱物や金属の探査にも用いられましたが、現代では地質学的手法が主流です。
埋蔵物探し:ダウジングは宝探しや考古学的発掘にも用いられ、オカルト的な要素としても話題に上ることがあります。
その他の探査:一部のダウザーは、失われた物品や失踪者の捜索に応用しようとすることもあります。
ダウザー(ダウジングを行う人)
ダウザーは、特定の感覚や『エネルギー』を感じ取る能力があるとされています。彼らはY字型の木の枝(ヘーゼルや柳がよく使われる)やL字型の金属棒を手に持ち、対象物の上に来ると棒が動くことで位置を特定すると主張します。ダウザーのスキルは世代を超えて継承されることがあり、特に経験豊かなダウザーは『直感的な知覚』があると信じられています。
サウザー(南斗鳳凰拳の伝承者)
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現代のダウジングと国際的な使用
今日では、ダウジングは科学的な裏付けがないため、一般的なインフラ探査の主流手法としては使用されていません。ただし、地下水探しや考古学的発掘の補助手段として、いくつかの国では信じられたり、使われたりすることがあります。しかし、ダウジングの効果を検証した科学的実験では、成功率がランダムに近く、信頼性は疑問視されています。
現代の評価と科学的見解
科学者たちは、ダウジングを『プラシーボ効果』や『期待効果』の一種として説明することが多いです。たとえば、『イデオモーター効果』という無意識の筋肉の動きが棒を動かす現象が、ダウジングの仕組みとして考えられています。こうした理由から、ダウジングは民間信仰や伝統的な技法として続いているものの、現代の大規模なインフラプロジェクトでは、科学的な探査技術がはるかに優勢です。
ダウジングに関する事例
1973年(昭和48年)の事例:武蔵村山市の水道担当部署では、知識と経験豊富な職員が個人の判断でL字型のロッドを使い、古い水道管を探していたことが報告されています。この1973年当時は、日本中で未確認動物(UMA)である『ツチノコ(槌の子)』や、ネス湖のネッシーや、ユリ・ゲラーの超能力が信じられていた時代でもありました。
2010年のイギリスの事件:イギリスの会社が、ダウジングの原理を利用したとされる偽の爆弾探知機『ADE 651』を販売しました。この機器は非常に高額で売られ、数百億円に及ぶ売上を得ましたが、実際には機能がなく、イギリス警察が製造販売会社の社長を詐欺容疑で逮捕しました。裁判の結果、販売者のジェームズ・マコーミックは2013年4月に有罪となり、10年の懲役刑を受けました。イギリス政府は、この装置のイラクなどへの輸出を禁じました。
判決とダウジングの関連性
『ADE 651』の裁判で法的に証明されたのは、装置が爆弾探知機として機能しないこと、そしてマコーミックがその事実を知りながら販売していたことによる詐欺罪です。この判決は、ダウジング全般が効果がないことを証明するものではありません。ただし、科学的コミュニティは、依然としてダウジングを疑似科学とみなしています。
一部の国では今もなお信じられ、農村地域などで利用されることもありますが、科学的な裏付けが不足しているため、ダウジングは主流な探査技術として認識されていません。オカルトやフリンジ・サイエンスの世界では、ダウジングの効果がいまだに信じられている一方で、科学的な視点からはその信頼性は疑問視されています。
武智倫太郎