おじさん構文はもう古い!これからクるのは「ネオおかあさん単語」【チッシュ】
おじさん構文ってあるじゃないですか、もはや例示するのもめんどくさいくらい市民権を得てるので、あえて引用したりはしないんですケド😅
一時期ヤングなギャルの間とかで真似してみたりとかそういう動きがあったりもしましたが、まー若干ブームも下火かな?と思います。そうなってくると、新たな構文あるいはそれに準ずる表現方法が欲しくなってきますよね。きっとそうだと思います。
そこで今回ご提案したいのが、「ネオおかあさん単語」でございます。従来より、デニムのことをジーパンと呼ぶとか、美容室のことをパーマ屋さんと呼ぶなどのお母さん単語あるいはおばちゃん単語は散見されましたが、それらの単語とは一線を画す表現について今回は書いていきます。「ネオおかあさん単語」に関して、まだ自分の中でも解像度はあんまり高くなくて、この呼称がふさわしいのか、またその定義についても若干曖昧な部分があるんですが、具体例を挙げると
ビニール袋→ビニル袋
みたいな感じです。少し調べてみると、表記上はどちらも正だし、どちらかというと「ビニル袋」のほうが正式なものに近く実際の発音的にもこちらのほうが近いと言われています。でも実際お母さんが使っているのをみるとちょいちょいちょい!と突っ込みたくなってしまう。すなわち、定義としては「別に間違いじゃないし意味も通じるけど、見るとなんとなく気持ち悪い、あるいは声に出して読むとちょっとウケる表記」みたいなことなんだろうなと思います。
なぜこれを「ネオおかあさん単語」と呼ぶかというと、世の中のお母さんがみな一様にこのような表現をしているから、というわけではなく、シンプルにおれの母真由美がよくこの手の語法を用いるためです。うちの母はティッシュのことをチッシュと呼んでいます。
ネオおかあさん単語について考えていく際、まずはネオおかあさん単語にはどのようなものがあるかを洗いだしていく作業から始めました。この作業を経て、「ネオおかあさん単語」には大きく3つの類型がありそうだな、ということが分かりました。以下に類型とそれに当てはまる具体例を書いていきます。
1.ちょっと足りない系
[ティッシュ]
*テッシュ
*ティシュ
*テシー
[ギョウザ]
*ギョザ
2.ちょっと多い系
[ティッシュ]
*テーイッシュ
*テェーッシュ
[チャーハン]
*チャーハハン
3.ちょっとズレてる系
[ティッシュ]
*チッシュ
[ラーメン]
*ラメーン
[チャーハン]
*チャハーン
[ジュース]
*ジュスー
[ビール]
*ビルー
こう見ると、「ティッシュ」の呼び方がいずれにも当てはまるということで、ネオおかあさん単語を語るにあたって非常に重要な単語であることが分かります。もはや「ティッシュ」という呼称が本当に正しいのか、思わず自分を疑ってしまいます。
また、中華料理の名前でもこういったネオおかあさん単語は多く見受けられます。中国の方がやっていらっしゃるいわゆる「ガチ中華」にも多く見られる表現なので、やや「ネオおかあさん単語」と呼ぶには憚られるかもしれませんが、便宜上一旦同じ括りの中に入れさせていただきます。
また、上に挙げられた単語のほとんどに長音符や促音が使われています。すなわち、伸ばし棒やちいさい「ッ」で躓きがち、ネオおかあさん単語になりがちであるということが分かりますね!
ではここで、実際の日常会話に見られるネオおかあさん単語について見ていきましょう。以下は、実家に帰る日に届いた母からのLINEです。Quoteしているのが母のメッセージ、小ちゃくかいてあるのがおれのメッセージです。
「?」や「!」をあまり使わないので感情の起伏などが読み取りづらいというのも母真由美の特徴なのですが、一旦ここでは無視します。ここでは「ギョウザ」を「ギョザ」と表記している実際の事例について紹介いたしましたが、改めてテキストに起こしてみると何とも言えない味わい深さがあります。また、この文章を声に出して読んでみると思わずンフ…という声が漏れてしまいそうになりますよね。
おれはこれにならってチャーハンのことを「チャハーン」と呼ぶのですが、さいごに友人と食事にいく約束をする際のLINEのやりとりを見ていきましょう。今度はQuoteしているのがおれの発言で、ちいちゃく書いてあるのが友人の発言です。
以上です。これを見ますと、チャハーン表記が友人にも伝染しています。ネオおかあさん単語には一種の伝染性があり、おもにバイブスが近い人が見ると伝染してしまう可能性が高いです。これを以心伝心といいます。二人の距離つなぐテレパシ。未来に繋いでいく信号は愛のメッセジー。そんな感じです。