相田 冬二(Bleu et Rose)

相田 冬二(Bleu et Rose)

マガジン

最近の記事

来店チケット完売!配信&アーカイブあります。12.8B&Bにて菊地成孔さんに「映画を語り、映画を書くということ」についてお訊きします。

    • 【遂に完成!先行予約発送開始】井浦新さん、塩田明彦監督、菊地成孔さん、山下敦弘監督、小橋めぐみさん、川村元気さん、黒沢清監督からのコメント到着。【収録作品101篇発表】相田冬二初作品集『あなたがいるから』2024.11.30発売(先行予約受付中・限定カラー選択可能・送料無料)

      相田さんの文章を読んで立ちどまることができた。自分でも感じていなかったことを、相田さんの想像力が代弁してくれる、整理してくれる。しかも美しく。 僕が走り続けた「線」から「点」を見出してくれる。相田さんにしかキャッチできないものがある。その優しく厳しいまなざしに、いつも救われています。 井浦新(俳優) ⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎ 相田冬二はいつだって映画の語るエモーションの核心を捉え、みずからの言葉によって再現しようとする。分析的でありながら詩的でもあるその言葉遣いに、

      • 偶発性と統合性の奇蹟的な融合。コーネリアス「MIND TRAIN」

        コーネリアス 「MIND TRAIN」  コーネリアスが9分もの大曲「MIND TRAIN」をシングル配信した。全3楽章とも言うべき音楽構成には、クラシックのごとき端正なうねりがある。しかも音楽史を遡るような、進化=退化が渾然一体化した揺るぎない疾走。全盛期のボアダムズやジェフ・ミルズらの威風堂々ぶりを想起させつつ、全く新しい音楽を生み落としている。  デジタルで強靭なビートの反復。そこにシャープなサウンドコラージュが施される。一分の隙もないほど漲るインストゥルメンタルが2

        • 【日時変更】女の子、男の子。12.7こどもが主人公のちいさな映画祭を開催。『泳ぎすぎた夜』『わたしは元気』屈指の名作2本を伊豆・松崎町にて上映。

          お誘いをいただき、伊豆・松崎町にて、相田冬二セレクト上映会をおこないます。 わたし自身、上映会は初めてで、主催の方々と一緒に奮闘中ですが、上映作品には絶対の自信があります。 こどもが主人公の映画を二本選びました。いずれも相田がその年のベストワンに選んだ傑作中の傑作。世界映画史に残る逸品です。 たまたまですが、男の子の映画、女の子の映画になりました。また、カラーとモノクロームという対比の妙もあります。入れ替え制ですが、ぜひ二本ご覧いただけますと、映画芸術の風格と可能性を同

        • 来店チケット完売!配信&アーカイブあります。12.8B&Bにて菊地成孔さんに「映画を語り、映画を書くということ」についてお訊きします。

        • 【遂に完成!先行予約発送開始】井浦新さん、塩田明彦監督、菊地成孔さん、山下敦弘監督、小橋めぐみさん、川村元気さん、黒沢清監督からのコメント到着。【収録作品101篇発表】相田冬二初作品集『あなたがいるから』2024.11.30発売(先行予約受付中・限定カラー選択可能・送料無料)

        • 偶発性と統合性の奇蹟的な融合。コーネリアス「MIND TRAIN」

        • 【日時変更】女の子、男の子。12.7こどもが主人公のちいさな映画祭を開催。『泳ぎすぎた夜』『わたしは元気』屈指の名作2本を伊豆・松崎町にて上映。

        マガジン

        • ほん
          22本
        • えいが
          185本
        • おんがく
          49本
        • てれび
          30本
        • しょくじ
          12本
        • こめんと
          6本

        記事

          雅昇陽輝放掴。SixTONES「こっから」で2024年がはじまった。

          SixTONES「こっから」×THE FIRST TAKE 宝石の花束を、てわたしてくれた気がした。 あのステージのメンバーを、それぞれ漢字一文字で記すとこうなる。 田中樹 【昇】 髙地優吾 【陽】 ジェシー 【掴】 京本大我 【放】 松村北斗 【雅】 森本慎太郎 【輝】 つまり、雅の国に昇った陽の輝きが放たれそれを掴みとったような極上の充実感。 初日の出を手にとるーー 2024年新年早々、リリースされた意味を理解した。 何回みても感動する。 最大の

          雅昇陽輝放掴。SixTONES「こっから」で2024年がはじまった。

          松村北斗は引き潮である。

          松村北斗は引き潮である。

          8.2映画『夜明けのすべて』同時鑑賞会と俳優・松村北斗を語るzoomトークイベント開催。

          相田冬二zoomトークイベントvol.233 《松村北斗の夜明け》 2024.8.2金曜日 2000開場2030開演 2024年を代表する傑作中の傑作『夜明けのすべて』が7.23にソフト化されます。それを記念して、同時鑑賞会を開催します。 DVD、Blu-ray、もしくは配信で映画『夜明けのすべて』を観ながら、相田が実況解説をいたします。松村北斗さんの演技が、どのように凄いのか。シーン、カットごとに具体的に詳細に語り下ろします。 みなさんは、デバイスが2つ必要になりま

          8.2映画『夜明けのすべて』同時鑑賞会と俳優・松村北斗を語るzoomトークイベント開催。

          7.26俳優・Xの王としての京本大我を語るzoomトークイベント開催。

          相田冬二zoomトークイベントvol.232 《言えない京本大我くん。》 2024.7.26金曜日 2000開場2030開演 このたび、たくさんのご要望をいただき、初めて京本大我さんについてお話しさせていただきます。どうかよろしくお願いいたします。 わたくし、相田冬二の専門は映画です。また、近年は特に演じ手の表現に注力しております。ですので、今回、語ることができるのは、主に映画『言えない秘密』(公開中)の素晴らしいお芝居についてです。 そして、連続ドラマ「お迎え渋谷

          7.26俳優・Xの王としての京本大我を語るzoomトークイベント開催。

          晴れたり曇ったり雨が降ったり。明日の人生に「触れ違って」いこう。映画『めためた』

           自分のことを、ことさら馬鹿だと思う必要もないが、無闇に複雑化して深刻になることもないのではと考える。人間は、思ってるより単純な生きものだ。  駄目だ、もう終わりだ。プライベートでも、社会人としても。そんなふうに感じることはよくある。わたしたちは想定外の展開に弱く、脆く、傷つきやすい。思った通りに物事が進まないと、かなり意気消沈してしまう。  思った通りの人生なんて歩んできてはいないのに、己の思い込みにかなり支配されていて、そこから外れることに不寛容なのだ。大して緻密な計画な

          晴れたり曇ったり雨が降ったり。明日の人生に「触れ違って」いこう。映画『めためた』

          とりあえず遺作でも撮っておこうか。ホン・サンス『草の葉』

           決して名作だけは撮るまい。  そんな、奇妙な、そして意固地な気概だけが漲っている映画作家だった。  名作になりかけると、すんでのところで崩す。あるいは、そもそも名作にならないように周到な準備を張り巡らせる。企画にしても、撮影にしても、編集にしても、音楽にしても、名作化を拒む意志が明確に屹立していた。  そんなホン・サンスが『それから』で遂に名作を完成させてしまった。  『それから』は冒頭からやけに気合いが入っており、彼の映画を観続けてきた者であれば、この気合いは、きっと後半

          とりあえず遺作でも撮っておこうか。ホン・サンス『草の葉』

          言えない秘密。京本大我。

          言えない秘密。というタイトルは、つくづく京本大我という存在の資質を的確にあらわしていると思う。 京本大我は近年稀に見るほど精緻な芝居をする人で、とりわけこの年代(1994年生まれの29歳)においては稀少価値と呼んでいいほどだ。 その綿密さ、その慎重さは、演じ手ではなく作り手の構えであり、おそらく彼は、役を演じるというより、作品の一部、もっと言ってしまえば、映画の中心部を担う意識で、あらゆることを構築しているのではないだろうか。 本作にはある仕掛けが施されており、本来それ

          言えない秘密。京本大我。

          映画と人生を、一対一で滅却する。小橋めぐみ「アジアシネマ的感性」

           教養ではなく、たしなみでもなく、偏愛でもなく、依存でもなく。小橋めぐみは多くの人が接するように映画に接していない。ここ10年ほどの作品を中心に25本のアジア映画について綴った『アジアシネマ的感性』を読むと、数多の映画好きとは一線を画する付き合い方をしていることがわかる。書評家としての自分と、女優としての自分を両脇に配置し、読書や演技からはもたらされない自己露呈の場としての映画を、作品ごとに発見している。  それぞれの映画に彼女の私生活や深層心理が呼応するが、それは露出でも露

          映画と人生を、一対一で滅却する。小橋めぐみ「アジアシネマ的感性」

          【アーカイブ受付中】『蛇の道』『Chime』『Cloud』そして“2020年代の黒沢清”を黒沢清監督が語り下ろすzoom公開スペシャルインタビュー6.22開催。

          2024.6.22土曜日 1830開場1900開演 zoomトークイベント 【contact】featuring黒沢清 柴咲コウ主演『蛇の道』(6.14公開)、吉岡睦雄主演『Chime』(8月劇場公開。https://roadstead.io/にてレンタル視聴可能)、菅田将暉主演『Cloud クラウド』(9.27公開)。2024年、わずか4か月に3本もの新作が公開される黒沢清監督。 フランスでの自作リメイク、前例のない映画フォーマットでの45分、菅田将暉らフレッシュな顔

          【アーカイブ受付中】『蛇の道』『Chime』『Cloud』そして“2020年代の黒沢清”を黒沢清監督が語り下ろすzoom公開スペシャルインタビュー6.22開催。

          恋愛とは奇妙な勇気のことである。黒沢清「彼を信じていた十三日間」について

          「ニューヨーク・タイムズ」に掲載されたコラムを基にしたAmazon Originalシリーズ「モダンラブ」(2019)。その東京版「モダンラブ・東京〜さまざまな愛の形〜」は、廣木隆一、山下敦弘ら、気鋭の映画監督を中心とした演出メンバーとなっており、全7話の出演者は、水川あさみ、前田敦子、榮倉奈々、柄本佑、成田凌、夏帆、池松壮亮、黒木華、窪田正孝と錚々たる顔ぶれ。伊藤蘭と石橋凌という大ベテランが主演を務めるエピソードもあり、連続ドラマでも映画でもない、独特の存在感を発揮する連作

          恋愛とは奇妙な勇気のことである。黒沢清「彼を信じていた十三日間」について

          福士蒼汰2024年の熟成。

          15年後の再会を約束した男子高校生トリオ。約束は果たされなかったが、3人は巡り会い、交流は再開する。三十路突入。だが、全員未婚。結婚したい、したくない、恋愛もしたくない。考え方も性格も様々だが、現状を伝え合える友情はまだ継続している。 そんな基本設定から始まる「アイのない恋人たち」は、そこに同年代の女性4人を交え、楽観的でも悲観的でもない、グレーゾーンのリアルを物語る。平成版「男女7人恋物語」と呼べないこともない。時代は大きく変わったが、それでもここには、映像フィクションで

          福士蒼汰2024年の熟成。

          映画は音楽のように。音楽は映画のように。スカート「波のない夏feat.adieu」

          「波のない夏feat.adieu」 スカート  映画『水深ゼロメートルから』の音楽を手がけたスカート(澤部渡)が、adieu(上白石萌歌)を客演に招き、作品のエンディングを飾った秀逸な主題歌。  2019年、当時高校生だった中田夢花が母校、徳島市立高校演劇部のために書き下ろした渾身の脚本。山下敦弘監督によるこの映画化においても、中田がシナリオを手がけている。  4人の女子高校生たちが、学校のプール掃除をしながら、自身の女性性の社会的ポジションを巡って、終わりなきトークを繰り

          映画は音楽のように。音楽は映画のように。スカート「波のない夏feat.adieu」