架空生物 新種を発見しました (3)
平成元年。北海道の或る村に住む少年の父母弟が行方不明になった。村人総出で幾日かけて山中を探し回ったところ父母弟の顔をもつ三つ首の獣が目撃された。
【三つ首の獣(仮称)】
【水面水母(みなもくらげ)】
淡い光を放ち水面に浮かぶクラゲで、人が乗っても沈まない。時折り岸から沖の方へずらりと連なり、これに誘われ沖へ渡った子どもが戻って来ない事件が起きる。
【浮蜘蛛(うきぐも)】
空中を浮遊するクモ。細く見えにくい糸を地上に向かって垂らす。ヒトが糸に触れると瞬く間に首を幾重にも巻き縛り、ゆっくりと、少しずつ引き上げる。首元を引っ掻きながらうめきもがくヒトと、既に絶命したヒトが多数街の空で揺れる光景が忘れられない。
【オオチョウチンウオ】
広範囲を明るく照らし続ける深海魚。暗く冷たい深海だが唯一この辺りだけ明るいため近くに棲む生物は他の深海生物とは違う独自の進化を遂げている。
ヒトの乳頭を好んで食する虫。かじられたヒトは痛みとともに例えようのない圧倒的な性的快感を覚える。ホームに到着した電車に乗らず恍惚の表情を浮かべているあの中年男性も恐らくは……
【チクビカジリムシ】
【ペラペラワニ】
カーペットようなペタンコのワニで、保護色を利用し地面に溶け込むことが可能。気付かずにうっかり踏んでしまうと瞬時に喰らい付かれて逃げられない。足元に要注意。
【テンイヒトデ】
真黒なヒトデ。触れると全身吸い込まれて別の個体から吐き出される。全世界どの海にも生息しており何処に飛ばされるかは不明。冒険心あるものだけがその手を伸ばせ。
【ホシヒトデ】
暗い深海に多数生息、発光しているヒトデ。暗闇で点々と輝く光景はさながら夜空のようだ。
【ヤマフドウ】
高さ数百~数千メートルある山のような生物で滅多に動かないため地図に山として載っている。古い文献や民話にある山が動いた話はヤマフドウのことだろう。
【ウメズシマウマ】
赤白ボーダー模様のシマウマ。吉祥寺で頻繁に目撃される。
【サルレーザー】
全身赤い毛で覆われており頭部のみ金色のサル。眼が良く、飛んでいるWi-Fiが見える。
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