23歳、恥ずかしながら初めて選挙に行きました。


なぜ初めてになってしまったのかについて言い訳をすると、自分がぼんやり生きていたのが一番大きな要因ではあるんだけど、あと大学のあいだ住民票を移したりしてたのもあるんだけど、何より投票用紙が世帯主に届くのめちゃくちゃ悪くないか?と思った。正直気づかない。
うちの親は意図的に隠すほどの毒親ではないけれども、届いたよと教えてくれたことはなかったし、実際そういう毒親もいるだろう。
(今知ったのだが投票用紙ってなくても投票できるらしいね。)

いやいやわざわざ伝えられなくても気づいて行けよと言われたらそれまでなのだが、さすがに今回のように全国区の選挙であればいくらテレビを見なくてもポスターなり何なりであ、選挙あるのか、くらいにはなるものの、市長選とか、ローカルな選挙には正直ずっと気づかなかった。いつやってたのか知らないし、本当に言うのも憚られるけど市長が誰なのか知らない。すみません。これでも大卒という現実。私が市外の中高に通っていて地元に友達が(ほぼ)いないのも気づかない要因としてあるかもしれない。
そうなってくるとやっぱり重要なのは家族間の会話だけど、政治に対して饒舌な父&何の意見も言わない母、の会話(会話?)の下に長く晒されて、なんとなく政治の話はタブーのような気になってしまっていた。環境悪すぎるが、似たような家庭環境の人も少なくないんじゃないかな?とも思う。
そういうわけなんで、世帯主にまとめて送るシステムやめま専科



さて、なぜ今回急に投票する気になったかと言うと、職場で「今日投票行きます?」という世間話を振られたからだ。馴染みがなさすぎて最初聞き取れなかった。ひぃ。
あ、投票、、あ〜。。(今日なんだ)と思ったが流石に恥ずかしいので、入れたい政党が無いですと言ったら、白票でもいいから投票率上げた方がいいんちゃう?と言われて、真っ正面から刺された感じがした。最近はNHKのボートマッチとかいうのがあるらしいですよ、と教えてもらい、ボートマッチの存在は知っていたのだが、たまたま見ていたのがジェンダーの話題に偏ったサイトで「なんじゃこれ」「それしか議論すること無いんか」と思っていたので、NHKにもそういうものがあると知って正直かなり助かった。自分が最も重要視したい論点からちゃんと選べた。

で、ボートマッチ、使ってみたのだが、選挙って、自分の考えや価値観や権利を代弁して主張してくれる(ことが望めそうな)人に投票するんだ、という、全くもって当たり前のことに改めて気づかされた。と同時に、自分に全然意見がないな、と思った。いや、正確に言うと、何かはげしく意見を持ちたくなるほどには、特に困っていないんであった。しかしそれならそれで、「ここは変えんといてほしいですー」という意味の投票が必要なんだぞ、とも自分を戒めた。

ボートマッチ自体は気軽にできるし、そのシステムだけで「へえ、はあ」とは納得できないので各人の意見をよく読んでみようとなるし、大変良いシステムだと思いましてん。

そういうわけで資料を読み読み19:45に家に帰り、玄関に入るなり「投票用紙って届いてるんだよね?」と靴を脱ぎ捨てて投票用紙へ突進しチャリの鍵を掴んで夜の小学校へ向かった。

初めてなのが悟られないようなるべくキョロキョロせんようにしようと思ったのが仇となり、もはや順路の道一本の風景しか覚えていないのだが、体育館を出た時、随分とスッキリした気持ちであった。
大人になったんだなあという高揚とか、今までの自分への恥じとか、でもぜんぶ清算できたかような胸のすく感じがあり、明日会社の人に報告しよう、と思うと妙に嬉しく、秋の風にあてられてか、少し泣きそうな、そんな帰り道であった。

選挙、いいね。

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