まいにちかっぱ制作日記

「まいにちかっぱ」の世界が優しい理由

どうも。aimaです。マガジン1作目。かっぱと小鬼3兄弟のほのぼのした日常を描く「まいにちかっぱ」の制作日記スタートです。どうぞお付き合いくださいませ。

記念すべき第一回は「まいにちかっぱ」の世界観について、です。

「まいにちかっぱ」をご存知の方からよく、この世界は優しい・穏やか・のんびり・シュール……と比較的柔らかい印象をいただきます。その印象はまさに表現したいと思っている世界観であり、それを感じていただけていることは素直に嬉しいです。特に「優しい」という印象。これは彼らの物語を作ろうと思った時、主題にしたいと思った言葉でした。

優しい世界とは「他者を思いやる世界」

「優しい世界」と言うと、皆さんどう言う世界を想像するでしょうか?
誰も傷つかない世界? 誰も否定しない世界? 自分を甘えさせてくれる世界? 自分にとって都合がいいことがたくさん起こる世界も優しい世界になるでしょうか。
辞書を引くとわかるのですが、「優しい」という言葉は意味が多いです。こんなに広いのかと改めて驚く程です。そんなたくさんの意味を持つ「優しい」という言葉を使って、私が表現したいと思った「世界」は「他者に対して思いやりがある世界」でした。

「他者を思いやる」これは「他者を甘えさせる」と言う意味ではなく、
「相手のことを考えた言動・行動を取る」と言う意味だと私は解釈しています。
なので残念ですが、かっぱ達をベタベタに甘えさせてくれる世界でもないし、かっぱ達にひたすら幸運がくるような世界でもありません。普通にのんびり過ごせば1日は過ぎますし、良い事をしたらほめられ、悪い事をしたら叱られ、ケンカだって起きるでしょう。住人達の命だって有限です。つまり私の中では、かっぱの世界は遠い素敵なおとぎ話ではなく、私達がいる現実と何も変わらないのです。ただ違いを挙げるとすれば、「まいにちかっぱ」に出てくる登場人物達は一様に「相手の話に耳を傾け、共感し、相手に何を伝えるか真剣に考える」という"努力"ができることだと思っています。

特にかっぱや小鬼3兄弟の周りに出てくる大人達は、そういう思考を持ってかっぱと小鬼達に接してきます。それはかっぱ自身が、大人になりたてのまだまだ未熟者であること、親友の小鬼達も鬼としてはまだ子供であることが起因しています。
この世界では、みんなが彼らの成長を見守ってくれているという印象を持たせています。

「まいにちかっぱ」の世界が優しいの理由

現実から逃げたくてそんな世界観にしているのか? そう言われるとやや苦笑せざるおえませんが、正直な話、みんなが「他者を思いやる」努力すれば、そういう世界ができることではないかとは考えています。
みんながみんな相手のことを思いやりを持って接する事ができる、それが今までより多くなればもう少し心地よい世界になるのではないか。「まいにちかっぱ」の物語に触れて、優しい気持ちになれたのなら、身近な人に優しくしようと思えるかもしれない。そしてそれを受けた相手が別の誰かに優しくするかもしれない。そんな優しさの連鎖の些細なきっかけになれたら、この物語を紡ぐことに意味があるのではないか。少し気恥ずかしいですが、粘土をこねながらそんなことになれば、この世界はもう少し楽しそうだっと思っています。これが「まいにちかっぱ」の世界が優しいの理由です。

そんな想いをベースに、またのんびりと穏やかな物語をこれからも紡いでいこうと思います。ぜひ今後もかっぱと小鬼達の物語を覗きにきてやってください。

ご覧いただきありがとうございました。では、また!


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