クルーの住むUnder the Sea階 ~クルーの食べもの編~

はじめに

こんにちは!前回のクルーの住むUnder the Sea 階シリーズ第二弾です。
クルーになりたいと思っている方もいるという声を聞き、いつか誰かの役に立つ情報となればとクルーの食生活の様子についても書いてみることにします。
なので、もちろん記事の内容には配慮しておりますが、「クルーの生活なんて知りたくないわ、ゲストとして完全に楽しみたいの!」という方はぜひ私の記事はスキップしてくださいね、お気持ち健やかなままで。とはいえ、気を使って書きました。お楽しみいただければと思います。

クルーの食堂はどこにあるの?

クルーはゲストのブッフェやテーブルサービスのレストランで食事をするのでしょうか? No… クルーは、バックステージに位置するクルー専用の食堂である「クルーメス」で食事をします。
クルーメスは朝昼晩3食食事ができるところになっていて、飲み物も自由に飲むことができます。アイスクリームマシーンだってあるよ!

クルー食堂の種類

船会社によっては階級別に細かくクルーメスが分かれているそうですが、ディズニークルーズの場合は、「クルー用のメス」と「オフィサー用のメス」の2種類です。
オフィサーとは、白い船員服に肩に黒い帯入りのバックルをつけている人たちです。また機会があるときに説明しますがこの黒い肩章の線の本数でその人のランクがわかるようになっています。最高ランクのキャプテンは4本線です。(キャプテンミッキーも4本線!)
オフィサーメスには何度か訪問しましたが(オフィサーと同伴であれば入室できる)、いつもスモークサーモンや生ハムが置いてあっていいなああって見惚れてました。やはりマネージャークラスの方々は責任も大きなポジションだから少しでもリラックスできるよう食事にも工夫があるようです。

そう、
船員って、衣食住が無料!
仕事で着るコスチュームもワードローブへ持っていけば洗濯されて綺麗なものをいつも着用できるし(WDWの時は自分で家で洗濯していた)、
ほぼ1日中働いているので普段着のバリエーションはあまり必要ないです。
(ちなみにこのYoutubeで船内のワードローブの様子が公式動画でありますが、私が数秒出ています。ハイジのパーカー着てる…笑)

食に関しては、
3食クルーメスで無料!
ブッフェで好きなだけどうぞ!というスタイルです。
住に関しては、
広くはないもののクルー専用のシェアキャビンまたはオフィサーはシングルキャビンが無料で用意されていて(家賃なし!)、
階級によってはルームクリーニングやランドリーサービスもついています。
(例えば私はダイニングルームからファインダイニングのRemyに昇格した際にルームクリーニングサービスが提供されました)

クルー用のメス

私はワンダー号のメスが大好きでした。まずクルー自体が950人と少ないので混まないというところが好きでした。
あと、時間さえ合えば朝はオムレツステーションやミッキーワッフルステーションが日替わりで現れて、毎週何曜日はオーダーメイドパスタの日!とかクルーに向けても食事が楽しめるような工夫があり楽しかったです。パスタの日は頑張って早くクルーメスに行って好きなソースと具を選んで目の前で作ってもらっていました。
これが!
ドリーム号orファンタジー号になると大変で、クルーが1500人だけれどもブッフェラインのサイズはワンダーとあまり変わらないようなサイズ感のため結構並びます。ブッフェに並ぶ列と、片付けたお皿を洗い場に持っていくのに並ぶ列が長かった。
時間がない時は私はもっぱら食パンにハムとチェダーチーズ挟んだサンドイッチばかりを主に食べていました。ツナマヨもありました。
朝はコーンフレーク一択、たまにバナナとヨーグルトをゲットできた時はラッキー!というくらい混んでいました。
カップ麺は常に置いてあるのでそれを手っ取り早く食べることもありましたが、アメリカのカップ麺は日本のものと比べてあまり美味しいものではないので、頑張ったご褒美用に日本から持ってきていたどん兵衛や、日本人のゲストからいただいた貴重なヌードルを本当に疲れた時に開けて食べてたり笑

あとは、ドリーム号のオープニングの時は年越しもあったので、日本から溶けるしゃぶしゃぶ用のお餅とぜんざいになるキットと、すし太郎を持ってきて日本人クルーのみんなで即席年越し料理を食べました。
そう、ドリーム号の時は日本人が4人も乗っていたのでワイワイ楽しかったなあ。ファンタジー号の時は私1人しか日本人乗ってない&フランスコミュニティの孤島のRemyだったためあまり和食にありつけることがなかったかもしれない、今思えば。
今は日本人クルーがたくさんいますもんね!羨ましい限り!

ランチとディナーの定番は、サラダ、ベジタブルカレー(インド系の方が多いため)、ライス、パスタ、魚の煮込み、グリルベジタブル は必ずありました。正直飽きはきてしまうラインナップではありました。
たまにサンクスギビングとかクリスマスなどのイベントミールとしてちょっと豪華になったりという楽しみもありました。
でもね!
ランチ、ディナーの後は、レイトナイトスナックというのがあって。
これは何かというと、3つのローテーションダイニングで多めに作ってあった料理の残りがクルーメスに並ぶというものです。
私はパイレーツナイトのトマトのパスタが大好きなのでパイレーツの日はこれが出てくるのが楽しみでした。
あとエンチャンテッドガーデンのマグロとアボカドタルタルのミックス。あれをご飯に乗せて食べるの最高に好きだったなあ。
でもレイトナイトスナックも、ダイニングルームの片付けを早く終えないとありつけることができません。
自分の仕事が遅ければ遅いほど、レイトナイトスナックの残り物にはありつけないということも。そう、常にクルーメスのご飯は戦いなのですw
こういう時、自分の国同士のクルーは、お皿に持ってテーブルに置いておいてくれる場面を見ました。
私も日本人クルーのためにお弁当的にお皿を盛ってテーブルに「お疲れ、食べてね」と添えていたりもしたり。
そう、結構普段の船生活では、国同士でコミュニティがあるのです。


クルーメスでの国境

クルーメスではテーブルがたくさんあるのですが、大体みんな国ごとにコミュニティがあって、まとまって食事をしています。
位置も大体決まってて、右側がインド人、フィリピン人、ジャマイカ人のコミュニティで、左側に大体セルビアとかクロアチアとかの東ヨーロッパの人が座るみたいに、特にルールはないんですがなんとなくみんなコーナーを分けて座って食卓では英語ではなくその国の言葉で団欒している感じがありました。大事な時間だと思います。
船ってこういうところが面白いなと私は思っています。
船という不思議な空間(ある意味新しい国)に移民としていろんな国の人がディズニールールという法律の基、平和に生活してる感じする。
同じ民族同士がコミュニティを作っていて、船の中ではその国の人のことはみんな部署とか違っても把握してる感じはありました。
インターナショナル町内会みたいな感じする。
先日、ピクサーの新しい映画、マイエレメントを見ましたが、私は真っ先にクルーメスだ!と感じました。水の人たちは水のコミュニティで集合して生活してて、火の人たち、土の人たち、空気の人たちとみんな集合体で生活してる感じ、まさにクルーメス!

そう、最初ワンダー号時代は1人日本人ダイニングルームクルーだった私は、どこのコーナーにも属せないので最初のうちは1人で食事をしていました。
でも中には同じく少数派の国からのクルーもいるんですよね!
少数派の国同士のコミュニティの輪に招いてくれて、そのグループといつも食事していました。
例えば、ワンダーの時はダイニングルームに、イタリア人、イギリス人、フランス人は少数派だったので私は大抵このコミュニティの中で食事をしていました。
そしてそこから派生して、イタリア人のエンジニアグループと食事を共にするようなこともありましたし、イギリス人のユースアクティビティの子とも仲良くなったりと、少数派はいろんな世界へ冒険できてそれはそれで面白かったです。エンターテイメントの人たちもある意味船では少数派なのでよく一緒にテーブルを囲んだりとかクルーバーで一緒に過ごしたり、少数派ならではの柔軟なコミュニティー移入も私はメリットがあったように思いました。

たまにあるピザ!

私はパイレーツナイトのブッフェのシフトが大好きでした。(今はそのブッフェ自体がなくなってしまったようです)
このシフトはローテーションダイニングでセカンドシーティングを終えてからDeck11に移動してブッフェを提供するサービス係に回るので、ダイニングでパワーを使い切った後にパイレーツブッフェを切り盛りするって今考えるとかなり半端ないシフトだったとも思いますが、大好きなシフトだったの!
なぜなら、パイレーツブッフェに出ると、例のクルーメスのミッドナイトスナックが時間が遅くありつけないので、パイレーツシフト用のクルーにピザがドドドーンと焼いてもらえるからです!パイナップルピザもあった!
これが嬉しくって嬉しくって、大好きなシフトでしたね。
そして翌日の朝はシフトオフなのでそのまま仕事を終わったらみんなでクルーバーでかんぱーい!ってね。

くじ引きでパロブランチ!

船は階級社会だという話をしましたが、成績社会でもあります。
成績が良ければ「朝食シフトオフ!」とか「ワインボトルプレゼント!」とか「ペアでパロブランチ!」とか「スパ券プレゼント!」とかそういうサプライズギフトがもらえます。
これはマネージャーたちが私たちを見てくれていてRecognitionとしてプレゼントしてるもので、私はこの感じがディズニーの好きなところでもあります。
ゲストコメントでとても良い印象があれば、レストランのトップマネージャーである、ダイニングマネージャーやF&Bマネージャーが直々ワインボトルを持ってきて、「Aiko,素晴らしいサービスをありがとう」と手渡ししてくれるのは今思うとすごいことだなあと思います。そんな企業ってなかなかないですよね!

そして、マネージャーたちはたまに「ファナティックカード」というRecognitionカード(良いと思ったサービスの瞬間があったら紙に感謝の気持ちを添えてプレゼントするカード)をくれたりします。
これが2枚1組の複写式になってて、これを集めると月に1回のくじ引きチャレンジに参加ができました!笑
箱の中にそのカードを入れて、ミーティング中にマネージャーがたくさん入ってる中から紙を1枚、箱からピックアップ。
そんで、
「はい!XXさん、スパ券ゲットー!」みたいな笑
大喝采!

それで、日本人クルーのTakaさんが「はい!Takaさん、パロブランチペア券ゲットー!」と当たったので、私は大きな声で「やったー!!」って自分がペアで一緒に行くものだと叫び一同大爆笑だったことも。
このパロブランチ券をゲットすると、Day At Seaの日が朝も昼もシフトオフになりラッキー券なの。
Takaとパロブランチをして、そのあとはマチネショーのゴールデンミッキーを見て号泣したり。
こういうゲストエリア内での体験は、このような苦労とラッキーが伴わないとダイニングチームはなかなか機会がないというのもありましたね。

Castaway CayでのクルービーチBBQ

Castaway Cay(ディズニーのプライベートアイランド)にはクルー専用のビーチがあります。
そのビーチにはクルー専用のBBQもあります。これが炭焼きグリルのビーフパテのバーガーや、ベジタブルバーガーが食べれるので大好きでした。
たまにクルービーチではクルー対抗のビーチボール合戦とかもあったり、クルーが楽しめるアクティビティも用意されていたりしました。
そうそう、クルーアクティビティチームというのも船にいて、船でのいろんなクルーイベントを企画してくれてクルー生活が有意義になるように工夫が凝らされています。
クルービーチはセレニティビーチの近くなのでちょっと遠いけれども、Cookies BBQ2の裏でもクルー用にBBQを提供してくれていました。

Remyでは

Remyでは1年に4回メニューが変わるので、その度にメニューの試食会がありました。
その時は全ての高級料理を試食できるほか、貴重なシェフの解説を聞きながら試食することができるので、大好きでした。
あとはRemyでは毎日お菓子を手作りしているのですが、いつもカヌレが余ったら食べさせてくれたり(でも今思えばわざわざ余らせてくれていたかもしれない)
当時は黒トリュフのブリオッシュのパンが出ていたのですが、それに余ったチーズをつけて食べるのも贅沢だったなあと思います。だからチーズに詳しくなれたのもあります。
Remyでは誕生日にケーキを焼いてくれました。
Remyのペストリーは元ラデュレシェフの方々なので、ラデュレのプレジールシュクレの大盤を作ってくれました。みんなでスプーンで贅沢に食べたのは思い出です。


そのほか

寄港地に着いたら私はなるべく外のレストランで食事をするようにしてました。
大好きだったのは、ポートカナベラルのメリオットモールにあったRuby Tuesday(今はなくなって別のレストランになってる)で、サラダブッフェがあるのでここで野菜をたくさん摂取して笑 ステーキと、あとラズベリー果肉がいっぱい入ったアイスティーを飲むのが好きだったなあ。
あと、
ナッソーでは、大好きだったレストランいっぱいあるけど、
①Sea Front Sushi
このお寿司は香港系の人がやっているお寿司屋さんなんだけどめちゃめちゃクオリティが良くてほんとに美味しい!あとカリフォルニアロールのバリエーションがたくさんあって、中でも好きだったのはバーナーで炙ったベイクドスカロップロールが好きでした。ホタテが寿司の上にゴロゴロ乗ってて上がマヨネーズで炙って焼いてあるんです。最高!ここはタクシーで15分くらい。
② Olives
ギリシャ系のレストランで、割とヘルシーな料理が出るので好きでした。大体ここはハンガリー人が集うので一緒にテーブル囲んでネットしながらご飯食べてました。ここは歩いていけます、スタバの近く。
③Fish and Fry
ここはバハマ料理がかなり良いクオリティで食べれる場所です。私の大好きなコンク貝をチョップしたサラダはここのFish and Fryが一番美味しかった。
ここもタクシーで10分くらいかな。
④Compass Point
ここはみんなでバイクをレンタルして行ってました。景色がとても良くて、ここもとてもクオリティの良い魚料理が食べられるので大好きなレストランでした。ここは結構遠いので朝昼オフの時じゃないといけませんでした。
⑤One and Only
ここはアトランティスの近くです。Remy時代一回だけ連れて行ってもらいました。007ジェームズボンド作品の舞台でもあります。とっても美しい景色です。ここもタクシーかな。

たまに顧客満足度100%を前クルーズで達成したり、USPHスコアを高くマークするとキャプテンがクルーへのご褒美としてレイトナイトナッソーを手配してくれることがあります。
そうすると夜もナッソーに停泊するので、大体みんな仕事終わってから外のセニョールフロッグとか、アトランティスまで出かけたりしました。


このようにクルーはクルーメスだけでなく、寄港地でいろんな食事を楽しめたりできるんです: )

おしまい!

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Aico
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