2023.11.12.sun. 言葉のちから
接客業なので土日祝は関係なくお仕事で、人には会いにくいけれど、もちろん平日にお休みがあるから慣れると大きく問題はない。片付けたいことがなかなか終わらなくて、21時半頃に自宅最寄駅に着いた。お腹が空いているけれど、作る気力…と思って、駅前のイタリアンなお惣菜屋さんに立ち寄る。頭があまり働かない。お店の70代くらいの男性は私が選ぶのをじっと待ってくれている。
カリフラワーとアンチョビのマリネ(松の実入り)とポルチーニ茸&黒キノコのリゾット を手に、レジに向かいら思わずレジ横のショーケースのかぼちゃのプリンケーキも追加をお願いした。
かぼちゃプリンをショーケースから取り出すついでに、ひょいっと他のショーケースから北海道エゾシカのパストラミ(蒸し焼)を取り出して、リゾットの上にさっと置かれたので、「あの私、そちらは…」というと、『今日、お仕事だったんでしょ?遅くまでお疲れ様。これはね、おまけ。』と、いただいた。「ありがとうございます。」『日曜日も仕事したご褒美だよ。』と、にこにこお品を手渡してもらう。「ありがとうございます。」
ふんわり優しい気持ちをもらって帰路、人からの親切な心に触れた時、気の利いた一言が返せる人になりたいな、と思った。言葉の瞬発力を鍛えたい。
その人だって日曜夜に私より遅くまで働いていると気づいたのは、お店から30m程歩いた後だった。
今年は他でも食べ物のおまけをよくいただいていると思い出した。単なるリピーター確保ではないと思う、ただ廃棄前を渡すだけかもしれないけど、そう感じられない言葉があって、いただいた事実よりも、手渡してくれる人の言葉がやさしくて、嬉しかった記憶として頭に残っている。その日限りかもしれない私に、その瞬間でかけてくださる言葉に優しい世界だなと思った。さらさらと言葉が出せる人に憧れる。いつか私もやさしい世界が創り出したいる側になりたい。
はじめて食べたエゾシカは、お世辞とかではなく美味しかったです。ご馳走様でした。
この記事が参加している募集
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?