長男の話2【他の子となんか違う】
めーくんの他の子供との違いに気がついたのは生後6ヶ月。
初めての子育てで育児のことを調べまくっていた私。
当時はマニュアル通りにミルクの時間や量も決めて、睡眠もマニュアル通りにお昼寝の時間や寝る時間を調整しようとしていた。
でもめーくんは適切な時間や量でミルクをあげても、ベビーカーに乗せてみても泣いてばかりいた。
抱っこであやせばいいのかと思い抱き方をかえたり抱っこ紐を使ったり
いろんなやり方を試したものの、何かをしようとすればする程泣き方はエスカレートしていった。
「なんでこんなに泣くんだろう?」
噂に聞いてた赤ちゃんとは、全然違うと思った。
ただ一方で楽だと感じる時間もあった。
私がいてもいなくても全く気にする素振りがなく、機嫌が良ければ泣かないし私のいるいないは関係なかった。
集中するのはいつも物の方だったので、
お気に入りのものさえ渡しておけばOK。
抱っこされて落ち着くとか、
ママがいてうれしいとか、そういう感覚がない。
むしろ何もしない方がよく寝たりして、
「あんたの愛情が足りない」
「抱き方が違う」なんて
帰省した時はちょっと変な母に責められたりもした。
「なんかめーくん、全然私を必要としてないし、他の子と違うんだけど」
と周りに話したこともある。
でもめーくんは笑う時はよく笑い、寝返りなどの身体の発達も標準だったからか
「赤ちゃんなんてそんなもんだよ」とか
「Bokoko心配性すぎるよ」と言われるだけだった。
こちらが全力で笑わせようとネタみたいにいないないばあをしたり、
思いっきり動きのあるなにかをすれば爆笑することもあった。
ただ笑うからといってそれは親がいる安心とか心地いい笑いとかではなく
「動きがあるからおもしろい」
そんな感じだった。
抱っこをものすごく嫌がって大暴れすることもたくさんあったのに、
一般的な赤ちゃんが寝る時間に寝かせなければいけないと
のけぞられながら抱っこをしたり、ギャン泣きなのに抱っこをしたり、全力で笑わせようと頑張ったり。
母の言うように自分の母性が足りないのだろう、
母親失格のように思いながらも、天使のように可愛いめーくんに癒されて
今思えば切ない毎日だったなぁ。