少しの間旅立ちます。
子供の頃に付けられそうになった名前が遥だった。でも遥か遠くへ行ってしまうのが嫌だったので遥を辞めたらしい。うちの家族らしい考え方かもしれない。けれども長らく旅立つので結果的にわたしは遥か遠くへ行ってしまうこととなる。
最近バッタリ出会って友達になった中国出身の2人の女の子の家に遊びに行った。1人はムサビに入りたくて、1人はもうすぐフランスのコース料理の学校に通うらしい。
整理されたどこかレトロな雑貨が並ぶ棚にはAesopの香水やクリームが並んでいた。Aesopは現在はある程度の都市には大型店舗があり、日本でも多く見るようになった。しかし世の中のインスタ映えの世界では欠かせない存在となったAesopは、異国での暮らしというものをわたしに気がつかせてくれた。
H&Mでもなく、ユニクロでもない、香り、というのは非常に重要な意味を持つだろう。
フランスに住む外国からやってきた友人の家にもAesopの香水があった。
世界の地の小さな部屋で、香りが記憶を満たし、思春期の自室に戻れるような感覚は重要だ。
東京にある、四角い部屋で肩を寄せ合って暮らす彼女らのことがとても身近に感じた。