家族で京都にクリスマス修学旅行④ 〜喫茶店モーニングから金閣・銀閣寺、龍安寺。京都の北山・東山文化を堪能。夜は下鴨茶寮でクリスマスディナーを〜
こんにちは、aicafeです。
40代、人生時計で14:00頃に差し掛かったところです。
これからの人生の午後の時間の過ごし方を模索中です。
京都旅行の続きです。前回の記事はこちら↓
京都滞在3日目は、京都の4象限の第2象限の銀閣エリア、そして第1象限にあたる嵐山方面を主に攻めつつ、料亭でディナーするのを主な目的に据えて行動しました。
朝はまずは京都モーニングをイノダコーヒー本店で。
香り高いコーヒーはさすが老舗の喫茶店です。美味しいコーヒーを飲むと、優雅で知的な気持ちになれます。
お食事も美味しく、朝から色々頼みすぎてお腹パンパンになってしまいました。
これ以外にも白いナポリタン・ボルセナまで平らげた息子。彼の頼んだフレンチトーストは、シュガーたくさんで大人は心配になる糖分量ですが、ふわふわで最高に美味しく、数名でシェアするのをお勧めします。有名なレモンパイはメレンゲのふわふわとレモンのきゅっと詰まった酸味あるケーキ部分に舌鼓を打ちました。
店内のレトロな雰囲気は歴史を感じさせます。京都は喫茶店文化の盛んな都市で、多数のカフェが至る所に点在していますが、このイノダコーヒーはその基準ここにあり、と示している存在感があります。
腹ごしらえは十分とばかりに、まずは「金閣・鹿苑寺」に向かいました。
「金閣」の金のまばゆさは、紙面や画面で見ただけではわかりませんね。あの空間に建つ金閣の異様さすら感じさせる美しさは、実際に見てこそ。息子も度肝を抜かれておりました。インバウンド旅行客も多く訪れていました。
金閣寺は三層構造になっていて、下から平安貴族の寝殿造、武士の武家造、そして一番上層は禅宗仏殿造で建てられており、金色に塗られているのは第二層の武家造りからです。平安貴族よりも武家が優勢であることを誇った造りになっているとか。
金閣寺の後は、石庭で有名な「龍安寺」へ。歩けるかな?と思ったのですが、歩くと30分程度かかりそうだったので、タクシーで10分くらいで着きました。
15個ある石が、どの角度から見ても1個隠れてしまうということで有名ですね。ここからなら見えるか?いや見えない?、と見学するのも一興です。石の様、整った庭の波立を見ていると、自然と心も落ち着いてきます。
茶室の前に置かれた手水鉢の「知足の蹲踞」は、中央の水穴を「口」の字として共用し、「吾唯足知(われただたるをしる)」と読むことができます。
この手水鉢は徳川光圀(水戸黄門)の寄進とされています(本物は非公開の茶室「蔵六庵」に置かれている)。
龍安寺の紅葉も見事でした。昔訪れた時は、龍安寺の前庭はあまり意識した記憶がないのですが、素晴らしい造りですね。空気が瑞々しく、マイナスイオンをたっぷり浴びて細胞が生まれ変わったような感覚になりました。
さらに京都の奥へ進んで嵐山の渡月橋へ。
嵐山方面に来ると風景も一気に広がります。平安の人々は、京の都から少し離れて広がるこの風景に心を奪われてきたのだなあと感じ入ります。渡月橋の描く弧は広々と、そしてこの時期は寒々と広がる嵐山の風景に美しく溶け込んでおりました。
嵐山駅まで歩き、程なくして竹の小径が現れます。
鬱蒼と茂る竹藪の合間を通る小径は人力車で通るのが爽快なのですが、この日は混雑&寒すぎて歩くだけにしました。
お昼どうする?ということになり、嵐山には有名な湯豆腐料理屋さんがいくつかあるので、探してみることにしました。イノダコーヒーのモーニングでお腹は一杯でしたがお豆腐なら食べられるかも?と思ったのです。しかしあいにくその日はお休み。では、とばかりに市内に戻り、金閣の対を成す銀閣に行ってきました。
銀閣寺の正式名称は慈照寺で、室町幕府8代将軍足利義政によって建立されました。金閣寺を建てた足利義満の孫にあたる人物ですね。お祖父さんは煌びやかな北山文化、孫は詫び寂びの東山文化という対比が面白いと思い、同日に息子に見せることにしました。
金閣に対して銀閣寺の質素な造りであることよ、です。この質素さに堅実さや詫び寂びの文化が偲ばれるということなのですね。近年はインバウンド旅行客や日本の若者に、銀閣寺の「銀沙灘」と「向月台」が特に人気であるそうです。
銀沙灘は、白砂を波のように美しく整えた庭で、月光が反射して銀色に輝く様子からその名が付けられたそう。 向月台は、円錐形に盛り上げられた白砂の丘で、月見台とも呼ばれます。月を眺めるための台として設計されており、夜には月光が反射して幻想的な雰囲気を醸し出すそうです。たしかに写真映えします。この日もたくさんの人が写真撮影に勤しんでおられました。
銀閣寺を後にし、京都大学をちょっと見学した後、いったんはホテルに戻って休憩し、夕方からは料亭「下鴨茶寮」へディナーに出かけました。折しもクリスマスということで、クリスマスディナーを料亭で、ということになりました。
まだ結婚して間もない頃に夫と京都を訪れた際、当時の我々としてはだいぶ背伸びをして料亭「粟田山荘」で食事をしました。その時の上質な体験は強烈な印象として二人の記憶に残っており、今回もぜひ粟田山荘に再訪しようと決めていたのですが、なんとコロナ禍の影響により粟田山荘は閉業してしまっていたのです。大変残念なことです。
そこで今回は下鴨茶寮に伺うことにしました。下鴨茶寮は創業安政三年(1856年)の老舗料亭ですが、近年、小山薫堂氏が主人となり話題を集め続けていることで知られます。どのような空間でどのようなお料理が供されるのかとても楽しみに行ってきました。
お店は鴨川沿いにあり、さり気無い玄関の暖簾をくぐって入ると、大きな吹き抜け空間があり立派なお花が迎えてくれます。我々は二階の一間に通してもらいました。落ち着いた空間です。
お料理も見目美しく、伝統の中に斬新さが調和した見事な内容でした。
こうした機会がないと普段気が付かないお作法も息子に教えることができました。少しおめかしして家族で穏やかに笑いながら美味しいものをいただく体験を共有できて、とてもよかったなと思います。
夜更けの下鴨茶寮を後にして、夢見心地で眠りについたのでした。翌日は京都最終日です。