わたしにさわって
好きな人とお別れしてから1週間がたって、
その間に私は、旦那さん(夫)に触れられる夢を
3回見た。
手をつないだり、抱きしめられたり
胸を触られたりする夢。
目が覚めると、あぁ〜夢だったのか、と思う。
夢の中ではびっくりして、でもちょっと嬉しくて
やっとまた触れてくれるのか…と
ホッとするような気持ちになった。
でも夢だった…。
わたしはほんとうに「触れてほしい」のだと思う。
子どもをずっと両手に抱っこしていたのに
裸でくっついてお風呂にも入っていたのに
温かくて添い寝しておっぱいあげて寝落ちしていたのに
今ではもうほとんど触れることがなくなり
ほんとうに誰とも触れなくなってしまったから。
夫には前に断られたことがあるから
また聞くのがこわくて
そういう話をしないでこのまま平穏に暮らした方がよいのではないかと思っている。
夢だったら向こうから触れてきてくれたのにな…笑
子どもも触ろうとしたら逃げ出す歳になってしまって
わたしは「だれか」をまた求めてしまう。
抱きしめてくれるだれかを。
それっていけないことなのだろうか?
劇団四季のミュージカル「Cats」の「memory」という歌がある。
子どもの頃から大好きなミュージカルで
すべての歌も完コピしていたのだけれど
大人になって観に行ったとき
その歌の一部分で号泣してしまった。
「木漏れ陽は輝き
光があふれる
花のよう朝が開く
思い出は去る
お願い 私にさわって
私を抱いて 光とともに
わかるわ 幸せの姿が
ほら見て 明日が 」
『お願い 私にさわって』
の悲痛な叫びに
わたしはわんわん泣いてしまった。
子どもの頃はこの暗い歌のどこがいいのか
まったくわからなかったのに。
中学生から高校生くらいまでも
誰にも抱きしめられない、触れられない時期だった。
あの頃の不安感とか、反抗的な態度とかも
「触れられない」ことに由来するのではないかと今は思う。
「彼氏がほしい、抱きしめられたい」と親に言うと
「いやらしい、ふしだらだ」と言われて育った。
大学生になってはじめて彼氏ができて
抱きしめられたときは涙が出た。
嬉しくてほっとして、温かくて懐かしくて。
温もりってそういうものなんだと思う。
みんな赤ちゃんのときは誰かに抱っこされていたから。
わたしは今また誰にもさわってもらえなくて
不安で反抗期だ。
誰にでも触れられたいわけじゃない、もちろん。
「触れる」ってことは、プライベートでセンシティブなことだと思うから。
でもマッサージ屋さんで背中に触れてもらうのだって
やっぱり安心するし嬉しい。
それが親しい人で愛する人だったら
どんなにか嬉しいかと思う。
わたしはまた「だれか」を求めるのかな。
それともタッチケアのセラピーでもいけばいいんかな…笑
ちょっと考えてみるよ。
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