生きてる実感がない
生きたあかしを爪で引っ掻いて痕づける 血が出ればわかる 生きてることがわかる 今日も生きている感じがしない ほんとうにわたしは生きているのか 夢のなかなのか わからなくなる 誰か助けてと声に出すこともできず iPhoneのなかの文字を見ている iPhoneのなかだけで生きてる 肉体はそこにはない 頭だけがわたしなのか 文字だけがわたしなのか 誰にも抱かれない肉体は だんだんとたるみ 朽ちてしまいそうで 醜い塊になっていく iPhoneなんか捨てちまえ iPhoneの外で生きて