就職日記② 20歳が「13歳のハローワーク」を読んでみた
将来への希望と好奇心に満ち溢れた目。夢を語る小学生は、誰だってキラキラしている。いまから8年前。小学6年生だったころ。小学校の小さな図書室で、一冊の黄色い本を開いた。「13歳のハローワーク」。500以上の職業の解説が載っている百科事典だ。累計130万部を超えるベストセラーになった。
そばにいた友達数人で一冊の本を囲んで、将来の夢を語り合った。その時、私は何と言っていたのだろう。まったく覚えていない。確か、友達はサッカー選手を目指す子が多かった。うちの小学校はサッカーが盛んだった。
大学生3年になった今。就職活動が始まった。現在、私は新聞記者を目指している。というよりも、目指すことにしているといった方が正しいかもしれない。自分に迷っている。本当に記者になりたいのか。
13歳のハローワーク公式サイトというものがある。本で見たのと同じように、いろいろな職業について調べることができる。新聞記者のページを開いた。新聞記者のキャリアや必要な資質などが書いてある。大学OBの記者の方や会社説明会で聞いたことある話ばかり。特にこころに響くものはない。
それよりも、サイトで色々な職業を見て回るのが楽しかった。自分が勉強している分野やその職業の社会での立ち位置なんて無視。興味のある仕事を探してみる。車が好きなので、タクシー運転手のページをのぞいてみたり。大好きな旅行に関する仕事を調べてみたり。そうしているうちにちょっとだけ小学生の頃のワクワクした気持ちを思い出せた。でも、明後日は、新聞記者インターンESの提出日だ…。
つづく
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?