80歳の青春
実家の父が、もう人生最後だから、、、と新車を買った。
80歳って、都会ではそろそろ免許返上の年齢だと思うのだが、車生活が基本の田舎では、まだまだ現役。
父の目下の心配事は、免許更新で視力検査を突破できず、車を運転できなくなること。そしてそれは、日常生活に直結する重大な問題なのだ。
とりあえず、免許更新までまだ余裕はある、ということで、今年車検を控えていた十数年専守の愛車から、今度は軽自動車にしようということで乗り換えを行った。
新しい、父の相棒は、ハスラー(4輪駆動)!
車を買い替えるに当たり、私の夫が車に詳しいということで相談があり、山などに出かけることが趣味の父に、夫がいろいろアドバスしてくれた。
父が最もワクワクしたのは、ジムニー。軽自動車ながら、4輪駆動でワイルドな道もガンガン走れるという人気の車種。
ただジムニーはすごい人気ということで、納車までに数年かかる可能性もある。「そんなんまってたら、ワシ死んでまう」ということであきらめたが、もっと若かったらほしかった、と目をキラキラさせていた。
父曰く「お母さんがあかん言うから、そんなんは買えんかった」と。
そういえば、実家の家も「お母さんが絶対に平屋が良いというたから平屋になった」など、あんがい母の意見が通っていたことが多かったようで、父の思いはあまり叶えられないことも多かったのかもしれない。夫婦のことは、まわりからはわからないものである。
話はそれたが、結果として、父は、2番目の候補としてあがっていた、ハスラーを購入することにしたのだ(嬉しい4輪駆動タイプである)。
実は、ハスラーは私も乗ってみたい車種で、「お父さんが運転できなくなったら、譲受けよう、、、」などと密かに思っていたのだが、、、
「この車なら、ちょっとぐらい傷ついてもええやろう!」
と、ワイルドに乗り回す気満々の父。
うーん、ボコる前提なのね。
そして、行った先で探検したくなった時用に、長靴なども積んでいる。その他、土の付いたなんかよくわからない装具などが色々積まれて車内は汚れること必至。
あらま~
ただ、新車にワクワクしている父を見ると、80歳の青春、頑張れよ!
とエールを送りたくなるのである。
まぁ娘としては、人にだけは危害を加えないように運転してね、、、と願うばかりである。