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文部科学省「生成AIの活用ガイドライン」って? ほんの少しのぼやきを添えて
先日、文部科学省から「生成AIの活用ガイドライン」が発表されました。
「生成AIって便利そうだけど、どう使えばいいんだろう?」
そう感じている先生も多いのではないでしょうか。
初等中等教育で生成AIをどう活用していくかについて、ガイドラインを読んで感じたことを交えながらお伝えします。
1.基本的な考え方
人間中心の原則: 生成AIは人間の能力を補助・拡張する道具として捉え、出力結果は参考情報の一つと認識し、最終的な判断と責任は人間が持つことが重要である。
教育活動への適用: 学習指導要領に示された資質・能力の育成に寄与し、教育活動の目的達成に効果的であるかを吟味した上で活用すべきであり、生成AIの利用自体が目的となってはならない。
教師の役割: 生成AIの仕組みや特徴を理解し、適切に活用するためのAIリテラシーを教師が身につけることが求められる。
情報活用能力の育成: 生成AIの存在を踏まえ、情報モラルを含む情報活用能力の育成を強化し、各教科等を通じて意識的に育てていくことが必要。
AIリテラシーを求められるのは分かるけど、現場の負担が逆に増えないかがちょっぴり不安です。
2.学校現場において押さえておくべきポイント
教職員の校務での活用: 授業準備や学校運営、外部対応などで生成AIを活用する際、最新の利用規約の確認や個人情報の取り扱い、著作権の遵守、出力内容の適切性の判断が求められる。
児童生徒の学習活動での活用: 発達段階や情報活用能力を考慮し、リスク対策を講じた上で、情報モラル教育やグループ学習、語学学習、プログラミング教育などでの活用が検討される。
教育委員会等の役割: 制度設計や活用の方向性の提示、先行事例の共有、研修の実施などを通じて、各学校が適切に生成AIを活用できる環境整備が求められる。
ChatGPTをはじめとする生成AIには、対象年齢が決められています。(ChatGPTは13歳以上が対象)
だからこそ、まずは子どもたちが「生成AIってどんなもの?」「どんなことができるの?」という基本を知ることが大切!…というスタンスのようです。
子どもたちが生成AIに直接質問をして、自分でどんどん学びを深める使い方が広がるのは、まだ少し時間がかかりそうですね。
3. 利活用する際のチェック項目
教職員の校務におけるチェックポイント:
教育委員会の方針や情報セキュリティに関するルールの遵守。
業務端末や許可を得た端末の使用。
生成AIサービスの最新の利用規約の確認と遵守。
生成AIの特徴を理解し、出力結果の適切性を自身で判断。
教育活動の目的達成に効果的であることの確認。 など…
児童生徒の学習活動におけるチェックポイント:
発達段階や情報活用能力の育成状況への配慮。
生成AIの性質やメリット・デメリット、情報の真偽を確かめる重要性の指導。
個人情報や著作権侵害につながる情報の入力禁止の指導。
生成AIサービスの最新の利用規約の確認と遵守。
生成物の適切な使用方法や出典・引用の明記の指導。
保護者への情報提供と理解の促進。 など…
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どれも本当に大切なことばかり。でも、全部やろうとすると頭が追いつかない…。
4.まとめ
ガイドラインを読んで気づいたこと。それは、「完璧を目指さなくてもいい」ということです。
少しだけでも、できるところからAIを活用してみる。これで十分じゃないかと。
忙しい毎日の中で、ほんの少しでも仕事が楽になれば、子どもたちと接する時間が増える。それが一番の目的ですよね。
今日はここまでにして、明日からちょっとずつAIに頼ってみようと思います。まずは、来週のプリント作りから。