増田セバスチャン"Fantastic Voyage"を鑑賞して
私は増田セバスチャンさん(以下セバスさん)の作品が大好きだ。
かれこれ10年くらいになるだろうか。
最初は6%DOKIDOKIという店のディレクターさんだったというところから知ったのだが、何も考えず、ただただ可愛いという感情だけで店に足繁く通っていた。
今回、家の近くではじめてセバスさんが展示をやるということでぜひ行きたいと思い、予約して足を運んだ。もちろん、6%DOKIDOKIの服を着て、アクセサリーをつけて。(15時くらいまで西東京エリアでバイトの後着替えて向かった。)
展示スペースとカフェがある場所のようだった。
GPSを頼りに店に着くと、店の入り口の写真をTwitterにあげていた人がいたのであ、ここか。と、わかった。
受付は2階と記載があったので2階へ向かう。
セバスさんのマネージャーさんがロクパーの服を着た私にすぐ気づいてくださり、受付を済ませた。その時から感じた、現場の雰囲気の良さ。
占い師になってからつくづく感じるようになった波動がすごく高かった。(雰囲気が良かったってことです)
その日はアフタートークがあり、見る前だけどセバスさんのトークショーはずっと聞けずにいたのでとても行きたかった。
ネタバレ歓迎なタチなのでそれも予約した。途中までで展示鑑賞の時間なので途中抜けしても良いとのことだったので助かった。
カフェスペースのメニューが面白かったので是非見て欲しい。
読み上げるコーヒーが面白い。
この写真を撮っていると店員さんがメニューを片付ける時間だったそうなのだが撮らせてくださった。その時の店員さんもとても波動が高かった。
そしてセバスさんのトークショー。
何度かお見かけはしていたのだが、きちんとセバスさんが話す場にいくのは初めて。
いつもYouTubeでみていたトークショーを生で聴くことができて感動した。
途中までだったが、食い入るように聞き入ってしまった。
コロナ禍でのアートのあり方の話、オランダ行きが中止になった話、そして1番心に残ったのは京都のお坊さんの祈りの話。
私はコロナ禍で占い師になった。
理由は本当にシンプルで自身の収入が減ったことと、副業するにおいて最後の切り札が占い師であったことにある。あと、ずっと占いが好きだったこと。
セバスさんから聞いた祈りの話を要約すると、コロナ禍で情報が飛び交う中、
未来を想像することが唯一ポジティブなことである、ということ。
それに祈りも入っているのではないかということ。
本当にその通りだと思ったし、占い師としていていいのだと感じることができた。
その後トークショー途中で展示鑑賞のため抜けてしまったのだが、聞けて本当によかった。
それから展示鑑賞。
最初に外国の女の人が英語で質問を私たちに投げかけている映像が流れていた。(長い映像なのである程度したら出てくださいとのこと)
確かに長い映像だったし、同じことの繰り返しだった。
「あなたがもし、この世からいなくなってしまったら」
ということだった気がする。
なんだ??
そして雰囲気が怖い。と、思ったのが率直な感想。
そして、中に入るとある一定のエリア内なら好きに動いてみても良いとのことだった。
予約のお客さんがみんな入り終えると、音楽が流れて公演がスタート。
公演??
そう。
この展示、単なる展示じゃなくて公演だったんです。
どこかに書いてあったのかな…書いてあったとしたら見逃していた。
本来ならばカプセルに人が乗って、作品の中を移動する作品だったらしい。
しかし、今回それが叶わず、中に人形を入れてラジコンのようなものでカプセルを移動させていた。(そういえば展示内に入る前に電波干渉があるので携帯電話の電源はオフにしてくださいと説明があった)
部屋の中に作品が色々と散りばめられていて、その中をカプセルが移動するスタイル。
最初、黒いカーテンの中からカプセルが登場。
結構これがこわい。中身人形なんだもん。なんか、苔みたいな色の人形。
それが展示物の中にあるスロープやトンネルのようなもののなかを移動する感じ。
カプセル上にはカメラがあり、モニターに映る。よって、中にお客さんを入れて走行するものを見てる人がいるのだけど、中に入れなくても中にいる人がどういう視点なのかわかるスタイル。
カプセルが移動して回転して、正直怖かったし不気味だった。中身人形だからね。
あ、でも生身の人間の方が怖いか。
あれこれいろんな映像やアートの中をうろうろ。
カラフルで可愛いものもあるけど、なんか不気味な気がした。
とくに、メインアートであるものの真下に到達すると一面真っ赤で、他の人の感想にもあったけど、臓器のような感じがした。
赤って状況によっては怖い色だとおもう。
でもその作品はよくみるとリボンなど可愛いファブリックで作られているから不思議。
あちこちカプセルがうろうろして、最後の方にすっごい明るいLEDで光が見えた。
これが未来を想像することの比喩?と思った。
トークショーでもそのような感想を言っている人がいた。前情報としてトークショーを聞けたのはよかったのかもしれない。
その後に水が二箇所から吹き出していた。
これもプラスの比喩なのだろうか。
昔は水が貴重だったから湧き出た水をみんなで飲んだっていう話があると、トークショーにきたお客さんが言っていた。
その後もわりとハッピーめな感じで、このまま終わるのかな?と、思いきやバツっと音楽が止まって一面真っ暗になる場面。
これが1番怖かった。
きっと、比喩的には
もうコロナ大丈夫じゃん!マスク取ろう!ってテンションのときに、まだ危ないよ?っていう感じなのかな。それか安心したと思った途端にコロナにかかったとか?どうなんだろう。
少なくともわたしはそう捉えた。
そのあと作品の中に入って写真撮影タイム。
公演が始まる前から気付いていたのだが、テレビ画面がたくさんあるところにたくさんそれぞれ映像が映し出されていて、
その中の一つがカード占いをしているところだった。
おそらくそれは、何もかも不安で先行きが見えないコロナ禍で、占いにもすがりたい気持ちなのかなと思った。
他にもいろんな言葉(英語)がパズルのようにできていく映像もあった。
それは、不安な中で頭をよぎる言葉なのかなと思った。
あのモニター一体は不安な中の人間の脳内なのかなと思った。
あと、帰るときに初めに見た女の人の映像をまた見た。
そこでは、
権力者が欲しがっているものはなんですか?
ということを言っていた。
私が考えた答えとしては、
お金?
それか、このコロナ禍で自分だけが得をすること?
なんだろう。
作品と結びつくところがいまだに見つからず、考えている。
以上が一連の流れ。
(思い出しながらなのでかなり読みにくい…すみません)
あと、公演前に気になったのが、上から砂がさらさらと落ちているところがあった。
何だろうとおもってたんだけど、ストレスかなって思った。
コロナ禍によるストレスの蓄積。
感想を書くとしよう。
とりあえず、胸の内をアートにする、考えていることをアートにするってとっても素晴らしいなって思った、
なかなかできない。
コロナ禍で何ができるかって思っていたのだけど、正直何もできない。マスクして手洗いすることくらい。
でも、今回の作品を見て、私占い師でいてもいいのかもしれないと思った。
きっとあの占いの映像は何となく入れたものだったのかもしれない。
でも、あの映像があそこにあったことによって、私にもできることがあるのかなと思うことができた。
占いで少しでも誰かが前向きになることができたら、それでいいのかなぁと。
まあ、それによって多少もらってしまうこともあるのだけど。(占い師ならわかる)
セバスさんの作品はいつも何か考えるきっかけをくれる。
行動に起こす勇気をくれる。
それこそ、セバスさんが昔読んだと言っていた、書を捨てよ、街に出よなのではないかなと。
それをセバスさんというフィルターを通して教わっている気がする。
セバスさんがあの占いの映像をなんで入れたのか、ちょっと聞いてみたい。
コロナはいつか終息する。もしくは、インフルエンザのようにあたりまえになる。
それまで、セバスさんが言っていた唯一のポジティブな行為である、
未来を想像することをして、自分で自分の機嫌をとって行こうと思う。
やっぱりセバスさんの作品が好きだな。
余談だが、10年ほど崇拝していてまだお写真ご一緒させていただくことがなかったのだがようやく撮っていただけた。
嬉しそうな私。