Difyを入れたVPSでのSSL問題と、CERTBOT_EMAIL Warning解決記
XserverのVPSサービスにDifyを入れて使っていますが、先日、SSLの問題が発生したり、SSL設定に関するWarningメッセージに遭遇しました。最初は少し戸惑いましたが、Xserverの方のサポートも受けつつ、一歩ずつ解決策を見つけていった体験を、この記事にまとめます。同じ問題に直面した方に役立てていただけると幸いです!
ほとんど解決するまでの部分は、無料で書いています。
最後、「あれっ?」と思った部分だけ、わずかに有料にしてあります。
気になる方は、有料部分もお読み下さい。
問題の発端
HTTPSエラーの発生
いつもは https://ドメイン で利用できていたDifyが、突然HTTPSエラーになり、HTTPでしかアクセスできない状態になりました。この問題に気づき、原因を探ることにしました。
サポートからの指摘
サポートに問い合わせたところ、SSL証明書の自動更新がうまくいっていない可能性があると判明しました。そのため、SSL自動更新の設定を修正する作業を進めることになりました。
サポートから教えていただいた手順(公式ページとは異なる)
1. difyの設置されているディレクトリに移動
cd /root/dify/docker
2. difyコンテナを停止
docker compose down
3. 更新コマンドの実行
ssl_update.sh {ドメイン} {メールアドレス}
Warningメッセージの確認
この過程で、Docker Composeでサービスを立ち上げた際に以下のWarningメッセージが表示されました。
WARN[0000] The "CERTBOT_EMAIL" variable is not set. Defaulting to a blank string.
WARN[0000] The "CERTBOT_DOMAIN" variable is not set. Defaulting to a blank string.
これらのメッセージを見たとき、「CERTBOT_EMAILって何?」と疑問に思いました。メッセージ自体は致命的なエラーではないものの、SSL証明書やCertbot関連の設定が正しく機能しない可能性を示唆しています。
無料でSSL認証するための部分がおかしくなっているということです。
WARNだから、エラーまではいかないのですが、気になりましたよ。
まず行ったこと
1. docker-compose.yml の確認
まずは docker-compose.yml ファイルを調べることにしました。less コマンドを使用して、CERTBOT_EMAIL という文字列が定義されている箇所を検索しました。
cd /root/dify/docker
less docker-compose.yml
検索は /CERTBOT_EMAIL と入力することで実行できます。
2. 該当箇所を発見
ファイル内で以下の設定を発見しました。
certbot:
image: certbot/certbot
environment:
- CERTBOT_EMAIL=${CERTBOT_EMAIL}
- CERTBOT_DOMAIN=${CERTBOT_DOMAIN}
- CERTBOT_OPTIONS=${CERTBOT_OPTIONS:-}
ここで、「CERTBOT_EMAIL」や「CERTBOT_DOMAIN」といった環境変数が設定されているものの、値が空の状態であることに気づきました。
.env ファイルを調査
.env ファイルの確認
次に .env ファイルを確認しました。
cat .env
このファイルには NGINX の設定が記載されていましたが、CERTBOT_EMAIL や CERTBOT_DOMAIN は定義されていませんでした。
解決のアプローチ
1. .env ファイルに環境変数を追加
.env ファイルの末尾に、Certbot 関連の環境変数を追記しました。
# ------------------------------
# Certbot Configuration
# ------------------------------
CERTBOT_EMAIL=example@example.com
CERTBOT_DOMAIN=yourdomain.com
CERTBOT_OPTIONS=--non-interactive --agree-tos
この設定により、Certbot が使用するメールアドレスとドメイン名が正しく指定されるようになりました。
2. Docker コンテナの再起動
.env ファイルを保存した後、Docker コンテナを再起動しました。
docker compose down
docker compose up -d
これにより、環境変数が正しく反映されました。
はい、これで解決まで行きます。
以下は、その後の話です。
解決後の確認
環境変数の確認
コンテナの再起動後、Warningメッセージが消え、SSL証明書の取得や設定が正常に機能することを確認しました。
以下のコマンドを実行して環境変数が反映されているか確認しようとしました。
docker compose exec certbot env | grep CERTBOT
結果は、あれ?
ここから有料部分とさせていただきます。
ここまでの部分で、同じ問題は解決していますので、ご安心下さい。
ただ、当然、環境変数に設定されているはずなのに、表示がされない現象がこの後に起きたのです。
docker compose config | grep CERTBOT_DOMAIN
yourdomain.com
これは、指定したドメイン名が出ました。ほっ。
docker compose config | grep CERTBOT_EMAIL
あれっ、出ない。どういうこと?
EMAILだけが参照されていないじゃないか!!
気になる方は、この後もお読み下さい。
EMAILの確認方法や、今回のケースからよくわかる「SSL更新とcertbot」の話などが書いてあります。以下の内容で、全体の理解は深まるかと思います。
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