SPIN営業術とは
私は法人営業、つまりB to Bのセールスパーソンです。
企業における日常ではよくあることかもしれませんが、ある日、「これからはコンサルティング営業を身につけよう」と号令がかかりました。
しかしながら、具体的に「どうやって?」という方法についての明確な指示はありません。
営業で困ったことがあると決まって読む本、横山信弘氏著の『この1冊で全てわかる 営業の基本』には、 「お客様の潜在的な課題を顕在化させ、その課題を解決する営業」とありました。
そこで注目したのが、今回紹介する『大型商談を成功に導く「SPIN」営業術』です。
SPINとは、状況(Situation)・問題(Problem)・示唆(Implication)・解決(Need-payoff)の頭文字を取ったものです。この4つの質問タイプを効果的に使うことで、お客様の潜在的な課題を顕在化させ、適切な解決策を提案できるようになります。
例えば、
状況質問では「現在の業務フローはどのようになっていますか?」といった背景を尋ねます。
問題質問では「その際、どのような問題に直面していますか?」と潜在的な課題を探ります。
示唆質問で「その問題がもたらす影響は大きいですか?」と、課題の深刻さを自覚させ
最後に解決質問で「理想的にはどうあるべきだと考えていますか?」と、お客様自身に解決策を言語化してもらうのです。
このプロセスを繰り返すことで、潜在的な課題を顕在化させることができ、的確なソリューションを提供できます。
私の中では、SPIN営業術を実践することで、単なる製品の押し付けではなく、お客様との信頼関係を構築し、よりよいビジネス関係を築けるはず、と思いました。
ただし、注意があります。本書でも述べられていますが、このプロセスを絶対的な方程式にはしないでください。
あくまでもガイドラインとして捉えていただけると良いと思います。
潜在ニーズを見つけるための問題質問
お客様の状況をヒアリングできた後は、いよいよ潜在ニーズを見つける段階になります。
私もそうですが、その時の状況に応じて、とっさに質問を考えることはとても難しいのではないでしょうか。
だからこそ、顧客に合った質問を事前に準備しておくことは非常に重要です。
しかし、簡単に準備できる技術もなければ、時間もないと思います。
そんな時のために、自社の商品やサービスを入力することで、問題質問を作ってくれるAIプロンプトを考えてみました。
私もこのプロンプトを使って、事前の質問を考えて、コンサルティング営業に近づけるか実験したいと思います。
なお、ChatGPTの 有料版や、Gemini など、ブラウジング機能のあるAIであれば、自社名を入れるだけである程度の情報を拾ってくれると思います。
自社の情報から問題質問を考える
お客様の発言内容から問題質問を考える
潜在的なニーズをより差し迫ったものと思ってもらうための示唆質問
潜在的なニーズが分かれば、いよいよ示唆質問を使って問題の大きさを認識してもらう段階になります。
しかし、顧客は日々の業務に追われていてたり、一部門の問題だと影響範囲が小さいと思い込んでしまうこともあり、深刻な課題があっても、お客様自身では気づかれないことがよくあります。
そこで示唆質問の登場です。
「良くない未来が訪れるかもしれない」というイメージで、顧客に伝えます。
もし、勤めている会社などに良い事例がない場合は、以下のプロンプトをヒントに 顧客に合った示唆質問を考えてみてください。
顧客の意識をプラス面に向ける解決質問
そんな示唆質問にも弱点があります。
それは顧客を悩ませることになるという点です。
示唆質問を過度にしようすると、顧客をガティブな気分にさせたり、落ち込ませたりしかねません。
そこで登場するのが解決質問。
解決質問のポイントは、顧客自身が問題の解決後の明るい未来をイメージしてもらう手助けをする点にあります。
これにより、顧客は自然とあなたの企業の製品やサービスを、解決への鍵としてよりポジティブに捉え始めると考えています。