見出し画像

ニュータイプファミリー

Any Day Now チョコレートドーナツ

まずこの映画の題名。。。チョコレートドーナツじゃなく、any day nowなんですね!チョコレートドーナツの題名の方が、直球かつナイスネーミング過ぎて私にはぐっときている!そんな作品です。

舞台は1979年のカリフォルニア。今では考えられないような差別的意識がかなり濃い、なかなかな時代背景の中で、同性愛パートナーの2人とある少年が、自分たちの居場所を探しながら生きていく姿にとても心打たれるストーリーです。

始まりから前半はけっこうなハイペースな展開で。(フランス映画みたいな唐突さまではないけれども)ショーパブで踊り子として舞台に立ち、生活費をどうにか稼ぎ出してたルディと、そのお店に訪れた弁護士ポールの出会いから、育児放棄され行き場をなくした、少年マルコとの出会い。そして色々あったけど3人で一度は暮らせるようになり…その3人の幸せな暮らしまでが描かれます。

画像1

この3人暮らしの時期がとってもいい感じで!とにかく思いやりの塊家庭!!ルディとポールもとても仲良し!歌手を夢見る実は最強歌うまなルディにポールが歌を録音してデモテープを作ってレコード会社に送ろう!君の夢を応援したいんだ!と録音機をプレゼントしたり。(プレゼント選びのセンスとプレゼントの仕方が最高!)マルコ少年の参観日に2人のパパで出席し、マルコくんの歌の発表に目を潤ませたり。マルコに勉強を教えたり、一人部屋を与えたり。眼鏡をきちんとかけさせてあげたり…。

1番素敵なシーンは…初めて3人がディナーを囲んだ夜の事。あまり食事の進まないマルコにポールが一言。何が好きなの?の問いに、マルコの答えはもちろんドーナツ!しかしドーナツが夕飯だなんて体に毒だわ!とすかさずルディの健康を考えた発言。しかしそこはさすがです。あるんです。

画像3

このタイミングでこの家にドーナツが!しかも1番好きなチョコレートのドーナツ!ピンポイント過ぎて最高なシーン!!そこでドーナツを頬張るマルコくん!!

めちゃくちゃドーナツ好きなのにドーナツ食べるのこのシーンのみ!!(1回しか食べさせんのですか!)この時のマルコくんの笑顔も最高です!そして…まったく!夕飯にドーナツは今回だけですよ!的なマルコくんへのルディの目配せも微笑ましい。

画像2

こんな時間がずっと続いて欲しい!ずっと見ていたいような幸せシーンのオンパレードなのですが。ここから3人は色々ありましてマルコくんと暮らせなくなってしまうのでありました。

前半がハートウォーミングなだけに後半はなかなツライ!

後半戦は無理やり施設に入れられてしまったマルコくんを、実子のように思うルディとポールが親として一緒に暮らす権利を法的に得るために奔走します。しかし裁判では同性愛者への風当たり強く、人権を無視したような言葉が2人に投げかけられながらも、マルコくんへの思いを胸に負けずに闘う2人の姿に胸打たれるのでありました。

結果もう1度暮らす夢は叶わず…

最後にあの時送ったデモテープで、歌い手として採用される事となったルディが、舞台の上で渾身の思いで歌う歌声をただただ聞く!正座して聞く!聞くというより体に入れる!沁みる!顔きれい!歌うまい!

そんなエンディングでした。

とにかくこのエリアのミスドのドーナツ全部持ってこい!!!!マルコくんに差し入れじゃーーー!!そんな思いに駆られる、ニュータイプファミリーの愛の形に色々と考えさせられる作品、チョコレートドーナツでございました。

(あやうくドーナツをドーナッツと書きたい衝動を抑えつつドーナツできちんと終了!ふー!あっぶない)

画像4

(ドーナッツ言うただけでこんなに詰められたくはない。涙)

画像5

マルコくんに愛を込めて!

画像6


いいなと思ったら応援しよう!