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(大人の入り口を歩いていた頃のnote。) たべもの、ことば、きもち、かおり。 なんでも、あじわうことがすき。 最近は、 棚ひとつだけの本屋をはじめました。 →右下のInstagramから📚

マガジン

  • 雑記帳_2020

    かきたいこと、いろいろ。

  • 幡野さん×大西神父×菅原さん対談、開催までの道のり

    2020年3月14日(土)に高円寺の銭湯「小杉湯」で開催を予定していた、幡野広志さん、大西勇史神父、小杉湯の菅原理之さんの鼎談イベント。企画の道のりを綴っています。

  • わたしの本棚

    日記のような、手紙のような、メモのような、読書記録。

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かきたいから、かこう。

 2020年春、幡野広志さんと大西勇史神父の対談イベント開催を機に、「かくこと」をはじめると決めました。  イベント開催までの道のりの記録を皮切りに、日々感じること、考えること。  かきたいから、かきたいことばで、かいてみる。  そんなチャレンジ。いっしょにおもしろがってもらえたらうれしいです。  はじめまして。 とはいえ、まずは自己紹介を。  はじめまして、mayともうします。大学を卒業し、そのまま大学院に進学するも中退。社会人2年目の24歳です。   趣味は〇〇です、と

    • 村上春樹『一人称単数』

      村上春樹『一人称単数』のなかの、 最後の一編「一人称単数」。 村上春樹を進んで読んでいる、ということに 自分自身の良き変化を感じる。 変化というよりも、脱皮。 正しく読み取らなくちゃ!からの脱出。 理由なんて、ない。 それでいい。 小学生の頃、説明文がニガテになり 中高生の頃は、物語文の方がニガテだと思っていた。 なにが説明されているのかを問われる説明文が嫌になって、 試験が増えるにつれて、より「正解」がわかりづらい物語文の方が もっと難しく感じるようになった、というこ

      • ねじめ正一『高円寺純情商店街』

        「なにか、一冊。」と思って入ったかもめブックスでの出会い。時々、本屋さん特有のこの買い方をする。予定調和ではなく、そのときの自分が引き寄せ、また引き寄せられた一冊との出会いを求めて。あたらしい風に吹かれたい好奇心や、変わりたいという焦燥感や…いろいろまざり合って抱えきれなくなる前に、本屋さんに向かう。 高円寺純情商店街。 物心ついてから長いこと、中央線沿いで暮らしてきたにも拘らず、わたしがこの商店街に踏み入ったのは最近のこと。 はんぶん仕事、はんぶん遊び。そんな出会い方をし

        • あたまのなかの、おしゃべり。 in the kitchen.

          わあ、きれい・・! お味噌汁を作ろうと、湯に放ったおかひじき。きれいなみどり色に感動する。 今、わたし、おかひじきに話しかけてなかった・・?自分でも驚いて、可笑しくなった。でも、わたしが料理をしている時はいつも、こんな「おしゃべり」をしているのかもしれない。 シャキッと新鮮な野菜には「元気がいいね」。 しんなりしてしまったら、「早く食べなくてごめん」。 どう調理しようかと迷っているときには、「どう調理されたい?」と尋ねてみたり。そのときには同時に、「花の声を聞いて、その通

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        かきたいから、かこう。

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          4本
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          7本
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          10本

        記事

          たのしみに待つって、うれしいこと。

          妙にプリンを食べたい気持ちが続いていた。昔ながらの、しっかりたまご感のあるプリンがいい。5月最後の週末、飯島奈美さん『LIFE』の「おうちのプリン」を作って食べた。 プリンって、火入れの加減が難しいと思っていて、上手くできた!という手応えを得るのが難しい、ハードルの高いお菓子だった。好きだからこそ、理想のプリン像が邪魔をするのだろうか。 でも『LIFE』ならきっと・・!レシピの通りに作れば、きっと必ずおいしい!というのが、『LIFE』のいいところだ。『LIFE』をはじめ、「

          たのしみに待つって、うれしいこと。

          編み人形と、アイスクリーム。

          25歳になりました。 とくにイメージがあったわけではないけれど、まさかこんなふうに25歳を迎えるともおもっていなかった。 ケーキは近くのコーヒー屋さんで。いつものコーヒータイムにちょっとおめかししてみた、くらいのちょうどよさがうれしい。パティスリーのお菓子と手作りのお菓子のまんなかくらいの心持ち。 お花だって、ちゃんとある。庭で摘んだ木香薔薇は、可憐な香りをただよわせてくれているし、近所のお花やさんでブーケも作ってもらった。 日常生活に制限がかかって、なにかが足りないよ

          編み人形と、アイスクリーム。

          #どうぶつのおはなし

          作:渡辺茂男・絵:太田大八『どうぶつたちのおかいもの』 こどものとも、1976年の5月号。 祖父母の家の本棚にあった、おきにいり。 タイトルの通り、どうぶつたちがおかいものをする。 それぞれのお店の店構えが、なんとも言えずわたし好みだ。 かみやさんも、おせんべいやさんも、はなやさんも、すてき。 ぱんやさんのショーウィンドウには「純フランス菓子」と書いてある。 くまはそこで、おおきなケーキを買う。 どうぶつたちとお店のひとの会話も、ここちいい。 「こちらは、 ほうそうが 

          #どうぶつのおはなし

          森鴎外『舞姫』

          興奮冷めやらぬ。 ふと手にとって体勢も変えずに読みとおした夜から、数日。 『舞姫』再読の衝撃は、なかなか薄れない。 『舞姫』とのはじめましては、たしか高校3年生。高3の現代文の教科書に載っていたような気がする。当時のわたしには、まったくと言っても過言ではないほど、わからなかった。話の筋を追うので精一杯。登場人物の心の機微に触れるどころではなかった。 はじめましてから何年も経った今、再び読み直そうと手に取ったのは、おもしろいはずだという信頼の種が撒かれていたからだ。教材とし

          森鴎外『舞姫』

          藤野英人『投資バカの思考法』

          本を読むとき、今の自分に響いたところに付箋でしるしをつけながら読み進める。さらりと読み流すつもりだったこの本にも、読み終えた今、いくつも付箋がついた。 著者の藤野英人さんはひふみ投信のファンドマネージャー。お仕事を通じて培われた投資のスキルについて、わかりやすくまとめられた一冊だ。 しかし、投資という枠には収まらない内容だった。今この瞬間からの、自分の生き方やあり方、姿勢について、考えずにはいられなくなる。自分の人生という地図の真ん中に立って、それをじっくり眺めたくなる、そ

          藤野英人『投資バカの思考法』

          小川糸 『ミ・ト・ン』

          なにか読みたいのに、読みたいものがない。 そんなときに読みはじめ、ぴったりはまって気に入っている一冊。 最近、春のおとずれを感じながらも、はじめてミトンを編んだ。 いろんな気持ちが交錯する今、編みものをしているとその手元に集中できて助かった。編みながら思い出したのが、小川糸さんの『ミ・ト・ン』。 主人公はマリカという女の子。外であそぶのがだいすきで、はじめは編みものを好きになれず苦戦する。でも彼女が住むルップマイゼ共和国では、願いや想いをこめてミトンを編む習慣があり、ミト

          小川糸 『ミ・ト・ン』

          「いつも通り」の安心

          幡野広志さん、大西勇史神父、小杉湯 菅原理之さんの鼎談イベント。 言い出しっぺのわたしが言い出したのが、昨年の12月。開催が決まり、すてきな出会いに恵まれて、企画が走り出しました。イベント当日まで1ヶ月をきって企画が詰まってきていた矢先、開催の延期を決めました。 本来ならイベント当日のはずだった3月14日も過ぎて、次があるからこそ、今の思いを書き残しておこう。そう思い立ち、まずは自分の気持ちを収集して整理して。文章にするまでには時間がかかってしまいました。 延期からはじまっ

          「いつも通り」の安心

          山崎ナオコーラ『美しい距離』

          介護のお仕事をしている友人と会った。 担当している利用者さんが老衰で亡くなるのを看取ったことを話してくれた。一年のうちに何度もひとの死を看取るということは、わたしにはとても想像できない。 自分が担当したひとの看取りが続くことを、どうとらえるのか。 日々その現場に立ち、逃げずに向き合った彼女が辿り着いたひとつの答えが、 「死神とおもうより、エンジェルと思うことにしたんだ」。 この言葉にわたしは拍手したくなった。ほんとうに、その通りだとおもう。 彼女が死神であるはずはない。

          山崎ナオコーラ『美しい距離』

          谷川俊太郎『東京バラード、それから』

          なんでも「うつくしい」と形容してしまうのは怠慢かなと思いつつ、はじめからおわりまで、ほんとうにうつくしい一冊だった。 谷川さんのことばや写真が素晴らしいということは、わたしが言うまでもない。 そんなことは重々承知の上で、それでもこの本のことを書きたいとおもうのは、読んでいる時間、ページをめくる時間が、とても充実していたからだろう。本のページをめくることに、これほどの心地よさやめくり続けたいという欲を掻き立てられたのは、はじめてだ。 でも、書きはじめて早々、わたしの言葉では

          谷川俊太郎『東京バラード、それから』

          オクノ 修 『ランベルマイユコーヒー店』

          いろんな本屋さんで眺めていた本。 つまり、わたしが行く、わたしがすきな本屋さんに、よく並んでいる本なのだと思う。 たびたび出会ってはいたのに、なぜあの日に買ったのだろう。自分でもよくわからない。 仕事の帰り道。本屋さんが集うイベントのクローズ間際に立ち寄った。ミシマ社さんのブースでひいたクジの中身は『ちゃぶ台』だった。 この地上には「教室」よりも出かけるべき場所がいくらでもある。週に5回、朝から夕まで、閉じられた環境のなか、言葉で編まれた知識を浴びるだけが学びではない。

          オクノ 修 『ランベルマイユコーヒー店』

          尹 雄大『モヤモヤの正体』

          「私なんて ……」から始まる卑屈さは、他人の提示する価値観や基準を満たせないことへの焦燥や妬みを内包しているもの 自分を否定し他人を肯定する、自分を肯定し他人を否定するとは運動であり、変わり続けるということです。私たちは生命体ですから決して固着することなく、変化し続けています。変わり続けるとは、いつでも変化に応じられることでもあります。 ほんとうは、もっとたくさんの箇所に付箋をつけている。 日常生活でほとんど誰もが遭遇するであろうモヤモヤの現場について、モヤっとして終わら

          尹 雄大『モヤモヤの正体』

          読書記録をつけてみる

          読書記録をつけたくて、アナログもデジタルも、いろんな方法を試してきた。そして、どれも定着せずに今に至る。毎回記事を書こうとすると読んだ本について書くことを勧められるので、noteで読書記録をつけてみようと思い立った。何度目の正直だろう。わからない。でも、人に勧められたことの方が自分に向いている場合が多いのでやってみようと思う。 日頃から読書に限らず、いいなと思った言葉、響きすぎて耳が痛い言葉など、書き留めている。だから、わたしの手帳と日記は、わたし専用の「おふだ」。お守りほ

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