【40歳からの妊活】⑪伴走者
妊活、中でも不妊治療は特にメンタルが資本です。
希望を持ち続けないと、メンタルは保てませんし、
聞きたくない結果でも診察室に入って受け止めなくてはいけない・・・
時には痛みを伴うような治療があっても耐えて次に進まなくてはいけない・・・
ましてや、急な時間確保が必要となるため、
言いたくないお願いを職場にしなくてはいけない・・・
など、ご本人にしかわからない事情ながらも、
結構周りの協力なくしては継続していくことすら難しいのが、
不妊治療だったりもします。
その際、孤独になってしまうことであきらめることを余儀なくされたり。
ということも、耳にします。
そこで!
聞いてくれる相手や場
共感しあえる相手や場
一緒に歩んでいると思える仲間
など、を自ら持つ努力も妊活を進めるうえでは非常に大切です。
ということで、
不妊治療の『伴走者』になりうる存在を
整理して記してみます。
重要視したい伴走者候補
パートナー
子どもがほしい、と思ったら、一人ではなしえません。
精子と卵子が出会うことでしか、子どもは育ちません。
現時点での医療をもってしても、試験管の中だけで育つことは難しく、
最終的には、女性の子宮の中で受精卵が育まれます。
婚姻関係を結んでいれば、夫婦という単位が、
一般的には子どもを授かり家庭を築く
最小単位ということになっています。
この最小単位の2人がどのように意見を交わし合意し、
治療をもってしてでも子どもを授かりたい、という気持ちを持てたのか。
それは、それぞれの夫婦にしかわかりえないことです。
極力パートナーは不妊治療の共に走る伴走者であってほしい、
とわたしは願うわけですが、
それは男性側の女性側のそれぞれの意見や普段の関係性により、
さまざまな形があることでしょう。
わたしも自分が子どもを持ちたいと願っていたことを、
結婚する前から夫には話していました。
当初は、自信がなさそうだった夫でしたが、
「子どもを持つことが夢なんだ」というそれまであたりまえながらも、
言葉にしたことが少なかったわたしの想いに触れ、
夢を一緒に叶えることに賛同してくれて、3年ほど苦楽を共にし歩みました。
クリニックでの検査結果に一緒に消沈したり、怒ったり、
流産の時には一緒に泣き、わたし以上に涙を流して悲しんだり、
採卵の時には、病院には入れないけれども入口までは毎回来てくれて、
ずっと外で待ってくれていたり。
さまざまな場面でメンタルを支えてくれたのは夫でした。
とはいえ、子どもを持つに際し、
シビアな精子検査などでの辛辣な所見などは極力聞かせたくなかった。
というのも、本音です。
男性にしてみたら、精子についての評価は、
女性以上にきつく自尊心を傷つけられるものだと思います。
わたしの夫も、2軒目のクリニックでの精子への所見を聞いて、
「ガーン」てなってましたし、
結果的に自然妊娠で順調に成長が進んでいっている時ですら、
「なんでできたのかわからないよ。あんなに酷評されてたんだから。
奇跡でしかないね。大事にしようね。」と、
全く浮かれることなく、現実を直視してくれていて、
ありがたい反面、少しだけかわいそうな思いをさせたなー、って思ってます。
それでも、妻の伴走を夫がし終えられた場合、
子どもがやってきたあとの生活で、父となった夫の家庭の中での活躍や存在感はとてもとても頼りがいがあるものになるので、
伴走者の第1候補として、外せないステークホルダーだと思います。
近い存在(家族・友人・上司・同僚など)
会う頻度や関係性の中から、不妊治療の話をしやすい人がもしいるならば、
そういう人に話を持ち掛けてみることも、チャレンジする価値があると思います。
ただ、気を付けるべきは、
子供がいる人ならだれでもOKというワケではないということです。
「割と若くに結婚して自然妊娠で授かっている子供のいるご夫婦」
は、男女ともに不妊治療は自分事としてとらえにくい傾向があるので、
すこーし慎重にコミュニケーションをとった方が、安全です。
実際、お子さんのいる部下に「実は不妊治療しているのよね~」と気軽に言ったことがあったのですが、
その部下自身は自然に授かったため、心配はするし気になるものの、どう言葉をかけたらよいかわからなかった、と授かったあとに話してくれました。
もちろん、独身だったり、子どもがいない知人の場合は、
「結婚」や「子ども」に対してどういうスタンスで対峙しているか、
によって、気軽に応援できるのか、伴走できるほどの余裕があるのか、
応援はするけど細かいことを言われてもしんどいのか、
よくわからないから話さないでほしいのか、
などは変わってきますので、
慎重に相手の思想を見極めていただきたいと思います。
個人的には、
わたしは何もかも黙って進めることが苦手なので、
通院で仕事の影響が特に出てしまう相手には伝えていましたが、
職場によっても、異なると思いますので、
まずは上司に話してみて、指示を仰ぐのが一番だと思います。
逆に…そもそも理解を示されなさそうな上司の場合は、
通院していて、急な勤務時間変更が発生することだけは
許諾をとっておき、
なんなら不妊治療であることには触れなくてもよいと思います。
半休やスライドワークなどをどうやったらとりやすい環境にできるのか。
その時のキーマンだけに、「通院はある」ことはわかっておいてもらえば、
それだけでも十分です。
全員に全てを話す必要は全くありません。
わたしが妊娠したことを職場のみんなに話した時に、
数人から「病弱な人かと思ってました」と言われたくらい、
直近の職場ではほぼ話さずにコツコツと通院していました。
何の要件で通院しているかを話さずにいると、
流産などの悲しい話を周りにする必要がなく、
気遣いはない分、憐れまれることもないので、
気が楽、という側面もありました。
(ま、今とても仕事どころじゃありません、みたいな時も、
周りは知ったこっちゃないので、
そこはたまにしんどいことはありましたが)
出向していた頃の職場では、一緒に動いていた同僚、
一緒に出向していた上司と先輩などに、
割とこと細かく話していたので、
悲しい話も一緒に受け止めて聞いてもらえて、
それはそれでありがたかったです。
いずれにせよ、相手に合わせてコミュニケーションをとれるようならば、
中には「私も実は不妊治療経験者で…」なんて話が出てくることもあり、
意外なところに伴走者が隠れていることもあります。
話せるかも?という相手は、どんなスタンスを持っているかを確認した上で、腹を割って話してみてもよいかもしれません。
クリニックの関係者
不妊治療を進める上で、切っても切れないのが、
クリニックの存在です。
レディースクリニックといっても、専門分野が様々。
雰囲気や先生の腕だけでなく、
まずは自分がしたい治療をしてくれるクリニックなのかどうか、
を見極める時間が必要です。
クリニックのことを書いた記事がありますので、貼っておきます。
そのうえで、ここなら、自分たちの受精卵を預けられる!
と思えるクリニックを是非選んでいただきたいです。
そしてさらにそんなクリニックの先生や看護師さんたちの中に、
時間をとってくれて自分の話を聞いてくれる存在を持てるなら、
そんなに心強いことはありません。
とはいえ、わたしの場合は、
不妊治療中に通ったクリニックは治療のための時間に特化させていました。
なぜなら、常に待っている人が多くいて、
自分だけに時間を割いてもらうことは現実的ではなかったためです。
「これだけは今日中に疑問を解消して帰るぞ!」などと決めて
質問を投げて答えをもらうことはありましたが、
「聞いてくださいよ~」というテンションは
あまり歓迎されない雰囲気がありました。
非医療関係者(不妊鍼灸・漢方・行政サービス・助産師など)
わたしはこの中では不妊鍼灸の先生、漢方薬局の店長を、
伴走者と位置付けて、常に自分の最新情報をアップデートし、
適切な助言をもらったり、「がんばってますね」と言ってもらったり(笑)
することで、メンタルを保つようにしていました。
それぞれについても記事を書いていますので、よろしければ。
どちらも自分の周りにはないなぁ、、、という方は、
行政の相談窓口を利用してみる、という手もあります。
たとえば「東京都 不妊 相談」と入れると、こんなページが出てきます。
相談の方法は行政によって異なりますので、お住まいの自治体について、
調べてみるとよいと思います。
そこでは、助成金についても教えてもらえると思いますし、
一人で考えて悶々とするくらいなら、ぜひ利用してみましょう。
SNS 「不妊VOICE」は残念ながら…
このnoteも十分にその役割を負えるくらい、
沢山の不妊治療中の方が記事を書いてらっしゃいますね。
わたしが不妊治療真っ只中は、残念ながらこちらは覗きにくる機会はなかったのですが、
代わりに「不妊VOICE」という不妊治療中の女性専用のSNSを使っていました。
https://www.ninkatsu-voice.jp/home
※残念なことにこちらのプチブログは24年5月でサービスが終了です。
不妊治療中の人が基本で、
妊娠判定以降は鍵をかけて安易に目に飛び込んでこないようにする、
という入念な配慮。
妊娠判定以降なので、流産が確定していても鍵をかけた記事にせねばならない、というのが、モヤるポイントとしてありましたが、
それ以外は、同じ目標に向かって頑張る者同士で励まし合えるので、
非常に有効な心の支えになっていました。
今後はnoteがその受け皿になってくれたらいいな、と思う次第です。
まとめ
いろいろ書きましたが、
孤独にならないために不妊治療に関するなんでも話せる相手を持てると、
心強いものになります。
ただあきらめないため、ではなく、
ストレスを減らすことはまちがいなく胎教にもいいので、
来てほしいわが子のために、一人で抱えずに、
極力笑って不妊治療に向き合える環境づくりが、
結果、暮らしそのものを明るいものにすると信じています。
このテーマはこのあたりで。
読んでくださりありがとうございました。
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