父の旅立ち
8月21日父が霊山に旅立ちました
母のもとに帰省中、父が食事と水分を取らなくなり
病院に入院するかご家族で決めてほしいと連絡が入った
ちょうど関東に台風が直撃とのこと
新幹線が運休で帰れない、、、
叔母が兵庫県で地域医療をやっており
すぐ相談でき、好きなものを食べさせてあげる時期
車使っていいから買っておいで!
と背中を押してくれました
早速父が大好きだった大手まんぢゅうと岡山白桃を手に、
翌朝新幹線に飛び乗って
父の元へ
娘と夫、兄達と
食べることが大好きだった父は
言葉は発さないけど
白桃とお饅頭を指をさして選び、
孫のサーブでゆっくりと味わってくれた
その日は2回食べてくれた
また明日来るねと言うと
手を振って応えてくれた
翌朝行くと
お父さんお風呂に入れましたよ!と車椅子に座って
シャキッとしてる父を見て安心した
けど、足が浮腫んでいる、褥瘡ができはじめていた
看護師さんに習って
父が寝ている間、プロペトをたっぷりつけてマッサージをした
白桃とメロンを持って行ったけど
果汁だけ飲んで繊維が飲み込めない様子
父のそばにいる間、細くなった身体をさすりながら
感謝の気持ちや
父の兄妹達からのメッセージを伝える
父は首を縦に振って頷いてくれた
また明日来るねと言うと
手を振ってくれた
翌日は娘と夫が泊まってきていいと言ってくれたので
茶碗蒸しとお味噌汁を作って
会いに行った
食事は取れていないけど車椅子に座れていて
茶碗蒸しとお味噌汁を3匙つづ食べてくれた
父が寝ている間、訪問診療してくださっている
先生と施設のスタッフの方々と今後の方針について
先日兄妹で出した結論は延命治療はしない
5年前に心筋梗塞で倒れてから一人暮らししていた伊東に帰りたい
自由に生活したいと訴え続けた父なので
点滴や胃ろうで延命したとしても伊東に帰れないこと
健康にこだわり食べることが大好きだった父が
食べたくないと意思を示しているのに
私達が父の人生を変えてはいけないとの総意だったので
看取り介護の同意書にサインした
そしてできる限りの看取りをさせてほしいと
施設にお願いした
私が小さい頃、父の膝に座ると私の膝をトントンと指で
リズムをとっていた
あの時のように父は一日中リズムをとっていた寝ている時も
そしてその日は父の部屋で泊まらせていただけた
夜、父のイビキを聞くと安心した
早朝、身体を拭くと身体が熱かった
熱が出た
喉が渇いたようで水分を2匙ゆっくり飲んで
2人で大きな朝日を拝んだ
お父さん元気でいてくれてありがとう
お母さんと出逢ってくれてありがとう
と伝えると頷いてくれた
そして
努力を惜しまない3人の子供をありがとう
これはお父さんの性格を引き継いだと思います
感謝です
との母からのメッセージを伝えると
大きく何度も頷いた
そして朝食を全種類2匙づつ
食べてくれた
そしてサチュレーションが少し下がった
けれど細いけどしっかり脈があった
朝兄から連絡があってやっぱり家族で会いに行くとのことだったので
来るまでに自分の食事を済ませようと
10分ほど出てきますとスタッフの方に伝えて
今日は泊まられますかとの問いかけに
今日は一旦帰らなければなりませんと返事した
今考えたらお父さん聞いていたのかな
10分後戻ると看護師さんたちが
下顎呼吸になっている!ご家族を呼んでくださいと
もう高速で向かっているから
父の耳元でありがとうとみんな大好きだよと声をかけ続けた
脈がなくなった
つい1時間前まで指をトントンしていたのに
脈もあったのに
呼びかけにも応えてくれていたのに
でも穏やかな最後だった
父は岡山県出身でしたので、