第九話: チェコのブルーカード申請プロセスと必要書類
まずはブルーカードを例に、チェコでの就労ビザの申請手順について見てみましょう。ブルーカードは、EU以外の国からチェコ共和国に移住して3か月以上の高度な資格を必要とする職に就く際に求められるビザです。日本から申請する場合、在日チェコ大使館で手続きを行うことになるでしょう。
ブルーカード申請の流れを以下に示します:
提出する領事館の選定: 最初に、申請を行うチェコ大使館や領事館を選定します。大使館の公式サイトで、申請の方法や必要な情報を確認してください。
予約のスケジュール設定: 各領事館では、メールや電話で申請の予約を行う必要があります。予約が確定したら、面接と指紋採取のために現地で手続きを行います。
申請書類の提出: 次の書類を用意して申請を行います:
パスポート
ブルーカード申請書:求人データベースに登録されている職務の参照番号を記入します。
写真2枚
指紋採取
滞在目的を証明する書類:雇用契約(1年以上、通常は週40時間の勤務時間、かつ年平均給与の1.5倍以上の給与が明記されていることが必要)
高資格を証明する書類:例えば、大学の学位証明書
職業が規制されている場合:必要な資格証明書
派遣雇用の場合:派遣先の詳細を含む書類
住居証明書
無犯罪証明書
申請料
医療保険(ビザが承認された後に取得が必要)
決定を待つ: 法的な審査期間は90日とされています。申請が完了したら、審査結果が出るまで待ちます。
医療保険の取得: ビザが承認された場合、チェコ国内における滞在初期に必要な医療保険を取得し、その証書と支払い証明書をチェコ語の翻訳付きで提出します。
ビザの受け取り: ビザが承認されれば、本人または代理人がパスポートを受け取りに行きます。代理人が受け取る場合は、委任状が必要です。
ブルーカード申請に関して一番大変だと感じたのは、無犯罪証明書、大学の学位証明書、そして住居証明書の準備です。私の場合、無犯罪証明書は日本国内とイタリアから取得する必要があり、日本の証明書は大使館で申請できますが、入手に3か月ほどかかるそうです。日本居住者の方は、日本のみだけで大丈夫です。
大学証明書については、母に協力してもらい申請しました。
住居証明書は、会社から仮住所を提供してもらえることになりましたが、もしこれが難しければ、賃貸契約を結ぶ必要があるでしょう。チェコでは賃貸物件の需要が高く、物件探しが難しいことも考慮しなければなりません。
また、無犯罪証明書と学位証明書には、アポスティーユ手続きと正式な翻訳が必要です。
次回は、アポスティーユ手続きに関してさらに詳しくご紹介します。