出版社から電話が……!?
朝、知らない電話番号から電話がかかってきました。
電話番号を検索してみたところ、某出版社からの電話のようです。
心当たりはあるようでなかったのですが(なんせいろんな公募に応募しているので)、「まさか!?」と思い、慌てて電話に出ました。
すると、やはり某出版社からの電話でした。
ドキドキしながらも、話を聞きました。
「去年、こちらの公募に応募されたと思うのですが……」
どの作品を送ったのか覚えていなかったので作品名を訊くと、「確かにその公募に出したような……?」とそんな記憶が。
でも、もう結果は出ていたはず。不思議に思いながらも更に話を聞きます。
「公募は残念な結果にはなりましたが、下読みさせてもらって、文章も書き慣れていると思いました。作品も面白く、ぜひこの作品を来年の7、8月を目処に出版させていただきたいのです。(意訳)」
そう言われました。
まあ、褒められたので素直に嬉しかったです。しかも「出版」という言葉に胸が高鳴りました。そうです、私はチョロい人間なのです。
でも、ここで「やったー!」と思わなかったのはある条件付きだったからです。
「……つまり、自費出版ということですか?」
はい、予想通り自費出版のお誘いでした。
「ですよね!」と思いつつ、こんな機会はそうそうないと思い詳しく費用について訊ねたところ(こういうところが図太いなと自分で思っている)、「2、300万円くらいですかね……」と言われました。
そんなお金はない!!
お金がないのでと正直に言って断りました……。
後から調べてみたらその出版社の有名な、公募のトップページにも載っている、更には映画化されたことのある小説(ちょうど去年サブスクでその映画を観たばかりでした)も、自費出版されたものだったことを知り、驚きました。
私は知らなかったのだけど、どうやら自費出版で有名な出版社だったようです。
知っている小説家の先生も自費出版をしていた、実績のある出版社でした。
公募に出したらそういう電話がかかってくることもあると知ってはいたけど、実際に出版社の方から連絡は受けたことはなかったため、本当にこんなことあるんだなぁ……と思いながら電話を終えました。
自費出版については、数百万円ぐらいかかるんだろうなという知識しかありませんでした。
詳しく調べてみたところ200万円で自費出版して完売したとしても、印税は数万円とのこと。勿論、重版、更には文庫化などでもっと稼げることもあるそうですが……。
私は書籍化を目指してはいますが、自費出版を考えたことはありませんでした。
私にはお金がないからです。
「出版して稼いで印税で暮らすんだ!」という夢もないです。現実はちゃんと見ているので。
人生のさいごのさいごに「自分の書いたお話をどうしても本に残したい」と本当の本当に思った時に、自費出版を選ぶこともあるかもしれません。
自費出版は最終手段だと思っています。
やはり目指すのは商業出版。
でも、「出版社の方の目にとまって出版のお話が来たらいいなぁ」という夢は捨てきれません。
今回、出版する年月をはっきり言ってもらえたのは現実味があって、一応書籍化について考えてはもらえたのかなぁと少しだけ勇気づけられました。
何処にチャンスがあるかわからないので、これからもいろんな公募に応募していきたいです。
追記
ちょうど同じ作品をその出版社の同じ賞に応募しそうになっていたことに気づけたのでよかった……。