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【ChatGPT初心者向け】指示のコツ - 複雑なタスクを単純なサブタスクに分割する

今回もOpen AIが公式発表していた「プロンプトエンジニアリングでより良い結果を得るためのコツ6点」から一つご紹介します。

複雑なタスクを単純なサブタスクに分割する

Open AIの公式発表を翻訳すると、

複雑なタスクは単純なタスクよりもエラー率が高くなる傾向があります。
さらに、複雑なタスクは、単純なタスクのワークフローとして再定義できることが多い。

サブタスクに分割する方法として、下記の3点を推奨されています。

1.インテント分類を使用する。

2.非常に長い会話を必要とする場合、要約するかフィルタリングする。

3.長い文書を断片的に要約し、再帰的に完全な要約を構築する。

一つずつもうちょっと詳しく解説します。


1.インテント分類を使用する

インテント分類とは?

インテント分類は、AIがユーザーの質問やリクエストから「何を求めているのか」(意図=インテント)を理解するプロセスです。
適切にインテントを特定することで、AIはより関連性の高い回答を提供できます。

それでは、悪い例と良い例を考えたので見比べてください。

悪い例

次の文章を要約して。

"""テキスト"""

良い例

新人研修で使用するため、次の文章を分かりやすく要約して。

"""テキスト"""

悪い例では、文章を要約してくれますが、要約したものを誰が使うのか目的が見えないため、意図とは違った仕上がりになる可能性があります。

一方、良い例では、「新人研修で使用する」という目的がハッキリとしています。そのため、AIは要約を作成する際に、新人が理解しやすい言葉遣いや簡潔さを意識することができます。


2.非常に長い会話を必要とする場合、要約するかフィルタリングする。

情報が大量にあると、AIはどの部分が重要なのか判断が難しくなります。
そこで、重要なポイントを伝えてあげることで、ユーザーが知りたい情報を明確に回答してくれるようになります。

それでは、悪い例と良い例を見比べてください。

悪い例

○月○日のミーティング議事録の全内容を要約して。

良い例

○月○日のミーティング議事録から新製品開発のスケジュールと予算に関する議論の要点を教えてください。

悪い例では、重要ポイントが分からないまま膨大な情報を要約していきますので、ユーザーが知りたかった内容や重要ポイントが抜け落ちてしまう可能性があります。

良い例では、何が特に知りたいのかが明確なため、AIはそれに応じて回答を出力してくれます。


3.長い文書を断片的に要約し、再帰的に完全な要約を構築する。

まず、悪い例と良い例を見比べてください。

悪い例

この200ページのレポートを要約して。

良い例

STEP1. この200ページのレポートのうち、第3章「市場分析」を要約して。
STEP2. 第5章「製品開発」を要約して。
STEP3. 第7章「財務計画」を要約して。
STEP4. 各章の要約をもとに、全体の要約を作成してください。

このように、長い文書をいきなり要約してもらうのではなく、章ごとに区切るなど細分化して要約をしてもらいます。
その後、要約してもらったものを組み合わせて、文書全体の包括的な要約を作成してもらいます。
そうすることで、複雑な内容も効率的に要約することができます。


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