愛犬を見送った日のこと
去年の今日、実家で飼ってた愛犬が亡くなった。
短命と言われるキャバリアだけど、なんと17歳と9ヶ月!本当によく頑張ったなあ。
亡くなってしまったのはすごく悲しかったのだけど、家族でちゃんと見送ることができて、すごく良い日だった。
去年書いた日記があったので、ちょうど1年ということでnoteにのせてみる。
愛犬の名前はルイ。わたしが小学校6年生の時にやってきた。動物を飼うのが初めてで、とても嬉しかったのを覚えてる。
ルイは猫みたいな犬で(猫は飼ったことないので想像なんだけど)、マイペースで自由な感じだった。
呼んでもおやつを持ってないとこっちにこないし、人にくっついているというよりは、リビングでちょっと離れたクッションに優雅に座って、みんなを眺めてた。
友達の家の犬に会うと、とても人懐っこかったりして、犬ってこんな感じなのか!と思う笑
夏は床の一番冷たいところに寝そべってるのだけど、冬の寒い時期だけは、座ってる膝の中に潜り込んできたり、起きたら布団の中に潜り込んでたりして、それが嬉しかった(ずっと乗っかられてると重いし身動き取れないのだけど)。
もう一昨年くらいからは脚もだいぶ弱って、耳も聞こえず、目もあまり見えずの状態だった。でもご飯だけはしっかり食べて、チャオチュールなんてあげてる人の指ごと食べそうな勢いだった笑
ルイが亡くなった日、わたしは12週の妊婦検診で、転院してからはじめての診察を受けに行くところだった。
駅に向かいがてら母親に電話したら、「ルイが逝っちゃった、ずっとそばにいたのに、目を離したすきに」と母親が泣いていて。
母親が泣いてるのなんて珍しくて心配で、ルイが亡くなってしまったことが悲しくて、涙を溜めながら病院まで向かった。
明日朝には火葬、と聞いて、これは早く実家に帰らねば!と思い、病院から直接栃木へ向かうことに。
ちょうど金曜日で翌日は仕事もなく、この頃は体調が悪い日が多かったが、めずらしく体調も良い日でよかった。
池袋で時間がちょっと余ったのでお花を買っていきたいなあ、と思って花屋を見るもなかなか良いのがなく、、諦めたところで小さい花屋にひまわりの花束があるのを見つけた。
ルイは夏生まれだから、ひまわりが入ってるものがみつかって嬉しかった。
花束を無事に買ってスペーシアで栃木へ帰った。
実家に着いたら、妹と姪がいた。
ルイは、安らかに静かに眠ってるみたいで。でも触ると冷たくて、ああ逝ってしまったんだなあ、と実感が湧いた。
本当に寝てるみたいで、ふと目をやると呼吸してそうな雰囲気で、そこに姿があるのに魂がもうないなんて、不思議な感じがした。
夕ごはんは母親が鯛めしを炊いてくれて、あら汁と、きゅうりと新生姜の酢の物を食べた。
妊娠してから魚は全然食べられてなかったけど、すごく美味しかった。
父と母と妹とルイの話をたくさんして、湿っぽい感じとかではなく、ただ懐かしい雰囲気だった。
それからリビングで母親は昼寝し始めて、父親と仕事の話をなんだかんだしたりして。
翌日の朝も早いので、ちゃんと湯船に浸かった。
母親はそのまま寝ようとしてたけど、絶対疲れが溜まってるだろうなと思って、湯船に浸からせた。
そこからもまた話を聞いたりして、1時半に眠りについた。
翌朝は起きるともう妹が来ていて、横で朝ごはんを食べたりいろいろ話したりして、支度をしてるうちにあっという間に火葬の時間になった。
駐車場に火葬屋さんが来てくれて、ルイを運んで、みんなで私の買ってきた花束を一輪ずつ置いた。
火葬炉に入ってく瞬間はさすがに悲しくてまた泣いた。この時期なのでマスクをしてて、わかりづらくてよかった。
火葬が始まってからが怒涛の勢いで。
ルイのいたベビーサークルやハウスなど、そういったものを一気に片付けた!
火葬が終わるくらいまで大人しくしてなよ、という感じだがったが、うちの家族にはこっちの方が合ってた気がする。
祭壇を作るために、部屋の色々も片付けて、みんなでいらないものを捨てまくって、ゴミがまとまったら父親が集積所に持っていった。
わたしはルイの写真を片っ端から見て、写りが良いものを選んだ。写真を印刷して、フォトフレームに入れたり、コルクボードに貼ったり。
2時間であっという間に片付いて、祭壇ができた。
別れをただ惜しむよりも、気持ちの整理がちゃんとついた気がする。
火葬が終わって、骨を骨壷におさめて。
ルイはすごく骨がしっかりしてた。もう人間でいうと100歳くらいのはずなのに、すごいなあ。
骨壷を祭壇に飾って、家族4人でお昼ご飯にお蕎麦を食べた。もう妹も私も結婚して実家から出ているので、4人で過ごすなんてすごく久しぶりで。4人でルイの話をたくさんした。
なんだかばたばたしてたし、明るかったけど、うちの家族には、ルイには、こんな弔い方が良かったんじゃないかな。
祭壇には小さい香炉も置いてもらった。
線香をあげられるって、自分にとってはけっこう大事だから、祖母の家にちょうど良いサイズのものがあってよかった。
突然だったけど、ルイのものを一緒に片付けて、祭壇も作って、お線香もあげて。ちゃんとお別れできてよかった。
この日に来れなくて、次実家に帰った時に骨壷しかなかったら、受け入れられなかった気がする。かけつけられて本当によかった。
ルイがもういないんだなと思うと、ぐっとくるものがあるけど、もう戻れないんだな。
ルイがいたときにはもう戻れないし、お腹の子がいない時にももう戻れない。生命って不可逆だな、と知ってたけど、実感した。
あれから1年経って、母親とはよく、亡くなったら写真を見て泣いたりするかと思ってたけど、可愛かったなあ、って懐かしくなる感じだね、と話してる。
街でキャバリアを見ると懐かしくて嬉しい気持ちになって、撫でさせてもらったりする。
天国でも景色の良い小高いところに座って、幸せそうな顔をしてますように。
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