韓国は過去の経済成長モデルから脱却できるのか。苦戦の先には…
一昨日のニュースからですが、そろそろ韓国の産業も頭打ちになってきたような気がします。確かにサムスンのビジネスモデルが日本の大企業の栄枯盛衰を辿っているようでまさに「歴史は繰り返す」という言葉そのもの。
サムスンの強みである半導体でさえも3年振りにIntelに追い抜かれてしまった…
韓国の経済モデルは「模倣して安価に大量生産」するという非常にわかりやすいものです。
恐らく1980年代あたりからこのような産業構造が出来上がってきたようです。しかし、最初にこのモデルから脱落したのが日本。「日本の高品質神話は永続する」と信じきって品質偏重のモノづくりに突き進んでいたら1990年代にはピークアウトが始まり、“ガタガタ”と音を立てるように下り坂を転げ落ちていった。
奈落の底はまだ見えない…
ネットの普及によってモノづくりのコモディティ化が一気に進み高品質は日本だけのものではなくなってしまった。そして、生産量とノウハウの蓄積には正の相関があるため、下流工程に行くほど習熟曲線に沿ってモノづくりの総合力を獲得出来ることになった。
その結果、2010年頃をピークに韓国経済の陰りが見え始めて来た。これまで安価な労働力と「世界で最も安い電気料金」で模倣戦略を繰り返してきた韓国が今、旧モデルからの脱却に苦戦しているのです。
これまで韓国はスケールメリットを追い求め続けてきた結果、“巨大企業”というがんじがらめのムラ社会を作り上げ利益の独占をしてしまったら、中小企業は完全に干からびた。気がつけば、かつてのハングリー精神に満ちた「成長マインド」なんてものは消え去り、いつしか「既得権益マインド」に埋め尽くされた。
そして、韓国にはGoogleやAmazonのような新しい産業の芽を摘んでしまう“イノベーションの起こりにくい産業構造”が出来上がった。
恐らく韓国と日本は単に製品ラインナップが異なるだけで、かつての日本企業の歩いた轍から抜け出そうともがき続けても、“既得権益”という見えない線路がずっと先まで続いていて、ブレーキを踏むこともできずに一直線に同じ道を突き進んでしまっているようだ。
そして、いつしか安い労働力とエネルギーは曲がり角に差し掛かってしまった。
2023年の合計特殊出生率は0.72の過去最低を記録し、移民受け入れに舵を切ったばかりだ。ちなみに0.72だと子供世代は単純計算で生まれてくる子供の数はちょうど半分になると言うことです。
エネルギーは韓国電力公社などの国営企業に巨額の赤字を背負わせてでも、日本の約半分という世界一安い電気料金を維持して来たが、昨年とうとう40年ぶりの大幅な値上げに踏み切った。世界的なエネルギー価格の上昇に屈しての調整となったが、それでも公社の赤字は30兆ウォンにまで膨らんでしまった。
かつて「漢江の奇跡」とまで言われた韓国経済は、はたして財閥支配といった過去の成長モデルから脱却できるのか…
エンタメは相変わらず好調なんですけどねえ…
今日も最後まで読んでくださってありがとうございました。