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小5が考える「SDGsのビジョン」

去年の秋、友人の紹介で、一人の小学5年生と友達になった。新しいZ世代の友達、香川県に暮らす女の子だ。「わたしたちが地球を守る!自分に出来ることを実行しよう」というメッセージを掲げて、小学生地球軍団というチームを作ろうとしている。

初めてZoomで話をしたとき、ゆっくりと言葉を選んで、でもしっかりと話をしてくれた。自分がどうして小学生地球軍団というチームを作ろうと思ったか、コロナで学校が閉鎖になった時に、自分のホームページ*をお母さんと一緒に作ったこと、コンポストを使った理想の家を作りたいと思っていること、自分がSDGsに興味を持ったけれど周りで一緒に話を出来る友達があまりいないこと、そして自分が考えるビジョンについて。

小学5年生の時に、私はそもそもビジョンなんて言葉すら知らなかったけれど、彼女は自分の言葉で目指しているビジョンをちゃんと書き留めている。汚れてしまっている地球が元気を取り戻す手伝いをしながら、めぐる季節とともに暮らしたい。自分の森づくりをしながら、地球と人を大切にする暮らしに挑戦したい。そのビジョンを一緒に叶える仲間を探していると。

ビジョンに近づくために子供である自分たちが出来ることを探し、研究し、実践している例をいくつも紹介してくれた。コンポストやミツロウラップの作り方、なぜそれを作るのかの理由、年末年始に地球の大掃除(ゴミ拾い)をやる計画があること、自分たちが出来ることを一緒に考えて行動してくれる仲間を募ってミーティングをしたいと思っていること。

あくまで子供主導で、子供たちが子供たちで考えて行動するというアプローチに賛同した大人の私が出来ることは、リクルーティングだった。共感して一緒にやってみようという仲間の紹介は、大人の私でも微力ながらお手伝いできるかもしれないと思ったからだ。まずSDGsに関わっていくコミットメントのあるうちの子たち2人。(お姉ちゃんと弟で、パッションのあるSGDsの項目は若干異なるけど環境問題は二人とも大事だと理解している。)クラブハウスでその話をしていくうちにつながったのは、静岡の小学3年生の男の子と、新潟の小学4年生の男の子。Z世代全部で5名になった。

初めての子供たち主導のZoomミーティングは、横で見ていても楽しい会議だった。「今から各自の家にあるプラスチックを集めます。それをみんなでシェアします。(ここで終わらない。)そのあと、どのプラスチックを減らすことが出来るか、なくすことが出来るかを話し合います。」「次回はみんなでミツロウラップを手作りします。材料をまとめて書いておくので、おうちの人の助けももらって準備してきてください。」香川県と静岡県で同じようなプラスチックもあれば、違うものもある。コーヒーや食べ物を入れて飲んだり食べたりするシンガポールユニークなプラスチックもある。そして大事なのはアクションにつなげること。自分たちがとれるアクションを話し合って、やってみること。住んでいる場所が離れていても、こうやってつながって話し合える環境は本当に素晴らしいことだと思う。

クリスマス当日、この小学5年生からみんなへ写真が届いた。プラスチック製のクリスマスツリーやオーナメントが溢れる今日、香川の自宅近くの森で拾った小枝や木の実で彼女が自分で作った可愛らしいクリスマスツリーだった。シンガポールの都会っ子の我が家の子供たちは、かわいい!虫はこないの?と騒いでいた。今年も続く小学生地球軍団の毎月2回の定例会議。楽しんで取り組めるアクションに繋がっていくように、今年もそのお手伝いを続けて行こうと思っている。

* 小学生地球軍団ホームページ: https://6003f4bbb7e5c.site123.me/