即興小説『うつ姫』02
ある日 旅の最中の吟遊詩人が洞窟に迷い込みました。洞窟の奥にはひとりの美しい少女が眠っていました。
吟遊詩人は雨宿りに訪れただけなので 洞窟の入り口辺りで腰掛けさせてもらっていました。
それだけで 雨音の響きは変わります。
洞窟の奥に眠る少女は、まどろみながら、目を覚ましました。
「すみません いつのまにか寝てしまって」
吟遊詩人に話しかける少女の声は、洞窟の中で響く 雨音と調和する空でできた和音のように柔らかで美しく、吟遊詩人はすぐにその少女のことを好きになってしまいました。
だからこそ なおさら、この暗闇で怖がらせてはいけないと、吟遊詩人もまた 自分の口から伝う声や言葉に気を遣いました。
当たり障りのない話からはじまり、いつしかふたりは会話に熱中し、まるで初めから親友であったかのようにふたりは語り込み、 いつのまにか、雨が上がり、吟遊詩人の背中から西日が洞窟に差し込みました。
少女からは 吟遊詩人が逆光の影絵のように見えていました。美しいそのシルエットは、彼の言葉そのもののように映りました。
吟遊詩人から見た少女の姿は、彼女の空のような声の音色、その軽やかさとしなやかさの生き写しに見えました。
ふたりはこうして
本当に恋に落ちました。
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6-2 うつ姫
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