イマここに生きる!オーガニックオーダーの旅、暦のお話 〈大雪 末候『鱖魚群(さけのうおむらがる)』〉
2020年12月16日~20日
七十二候 第63候『鱖魚群(さけのうおむらがる)』
鮭が産卵のため、群れをなして生まれた川へと里帰りする頃とされており、そのことを表しています。
日本の七十二候は、古代から伝わる中国の暦を参考に、日本のその時々の気候に合うように作られています。
同じものもあれば違うものもあり、今回のものも日本用にアレンジされています。
「さけ」と読んでいますが、もともとは「鱖魚(けつぎょ)」という中国に生息するサケ科の淡水魚のことなのだとか。
中国の暦が日本に入ってきた際、日本にはいない魚だったので、同じような生態の鮭をあてたと言われているそうです。
旅するのは、鮭だけじゃない
海辺のサロンと呼ばれるAHSHのサロン『日輪月香~にちりんがっか~』は豊かな自然に恵まれた地にあります。
海も山も川もあるので、都市生活が長い私や仲間にとっては驚きの連続です。
開いてから様々なことを土地の方に教えて頂いていますが、良い意味で慣れることがありません。
どこへ行っても何をしていても、幼い子供のように新鮮な驚きに、心身が洗われるようです。
あるとき、川の上流のほうにいるカニのことを教わりました。
珍しい容姿のカニは名物で、その姿にも驚きましたが、だしの味が絶品とのこと。
下ごしらえにコツがあるらしく、コロナ禍もあいまってまだ味わってみる機会は訪れていませんが、楽しみにしていることのひとつです。
実はこのカニも、海と川の移動をしている生物なのだそう。
川で暮らし、繁殖のために海へ行くと発表されていました。
手の平くらいのサイズなので衝撃の事実でした。
こういうことを聞くと、不可能や限界を決めているのは自分なんだなと思ってしまいます。
地元の方が善意で素晴らしい水槽を作り、川の中の様子を展示して下さっているのですが、かわいらしいこのカニ達が、はるばる海へいく様を想像するだけでぐっときてしまいます。
今後もじっくり調べてみたいと思います。
今年、この候で体験する気候
今週に入ってから日本列島には強い寒気が流れ込み、全国的に厳しい寒さとなっています。
真冬のような冷え込みになると伝えられていますね。
主に日本海側で広く雪が観測され、大雪警報が発表されている地域もあります。場所によって積雪深は150cm超、まだ降ることも警戒されており、車の運転等も十分注意するよう呼び掛けられています。
東京や首都圏では晴れるも低湿度、カラカラの空気が観測されています。
https://weathernews.jp/s/topics/202012/160075/
乾燥が厳しくなっても病は起こりやすく、各所のケアにももう一工夫となりますし、火の元への更なる注意も必要になってきます。
急な寒気は心身にこたえますが、諸々ケアし、養生しながら丁寧に行動したいものだと思います。
六味を味わう養生食
五千年の歴史を持つ叡知、アーユルヴェーダでは、一度の食事で六つの味をとるように勧められています。
様々な理由があると思いますが、やってみると栄養バランスの偏りを防ぎやすいので、素晴らしい目安だと感じました。
日本では味は➡️酸、苦、甘、辛、塩味の五種と言われますが、こちらに渋味が加わって六味となります。
甘味(マドゥラ)、酸味(アムラ)、塩味(ラヴァナ)、辛味(カトゥ)、苦味(ティクタ)、渋味(カシャヤ)です。
これは個人的に感じることですが、アーユルヴェーダで教わる『味』は、通常〈味〉と言われるものよりも、ずっと深み厚みのある言葉なのだなと思います。
日本で育った私の『一般的なかんじはこんなかんじかな~?』という感性で言うと、パッケージされたものに一つの味が名付けられるイメージです。「塩味」「しょうゆ味」「レモン味」のような。
でもアーユルヴェーダに触れていくたびに、元来、人間も世界も(人間も世界の一部ですが)、もっともっと奥深いものなのだなと気付かされ、あるいは感じていたままに解放されていくような感じがしていて、胸がわくような嬉しさがあります。
普段の生活でも、材料の選び方、物事の捉え方、調理への考え方等、どんどん変化して、その度に良い変化を実感して、感激したり嬉しくなったり、しあわせと希望を授かっているなあと感じます。
ここしばらく作っているメニューも、アーユルヴェーダの学びによってどんどん美味しい養生食になってきていて、本当に日々じんわり嬉しいです。
寒気の中で、どんな感覚になるのか、少し観察してから機会があればお話したいと思います。
どうぞ温かくしてお過ごし下さいね。
20201217
♥️次回はついに冬至です。そして夜空はとてもドラマチックな状況に
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『透明な栄養』をテーマに有形無形の造形活動をしています。ホリスティック~全体観~という捉え方を活動の基盤にしています。この捉え方は、いのちの息苦しさが紐解かれたり、改善される可能性をかんじます。noteでは日々の思考研究も兼ねて、この考えをもとに書いたものをシェアしています。